魚のおいしさは、漁獲時期や場所、魚の締め方、流通方法、養殖魚なら育て方などによっても変わる。しかし現状、魚のおいしさに関する分かりやすい評価基準が確立されていない。そのため、魚の価値が実態に基づいて正しく評価されていないという課題がある。そうした中、ソフトバンクでは、魚の価値向上を目指して、コンソーシアムを形成しながら魚の品質規格の標準化に向けて取り組みを進めている。同社のIT&アーキテクト本部アドバンスドテクノロジー推進室室長の須田和人氏と、同室担当部長の石若裕子氏に話を聞くと、「魚の品質を測る物差し」を作る意義とともに、魚食に対する見方が大きく変わりそうな未来が見えてきた。 魚のおいしさを可視化する理由 ――2024年3月、マダイを対象にした「魚のおいしさを測る物差し」ともいうべき指標と、その指標をベースにした測定器の確立を目指すそうですね。そもそも、なぜ「魚のおいしさ」に関する指標を