うっひーマジっすか。行動経済学は再現性皆無、カーネマン&トヴァースキーもかなり悪質なチェリーピッキングしていて、鉄板と思われていた損失忌避すらかなり怪しく、ナッジなんて現実ではほとんど効かない! うーん。アリエリの不正問題は知って… https://t.co/tzZdEw4hbi
2023年3月31日刊行の鈴鹿工業高等専門学校(三重県)の紀要第56号に、論文「図書館における返却遅れを減らす試み-Microsoft Teamsを活用したナッジによる延滞図書の督促-」が掲載されています。 多くの公立図書館や大学附属図書館等と同様に、同校でも資料の延滞が問題となっているとし、2022年度に学内に導入されたMicrosoft Teamsを活用し、行動経済学のナッジ理論を用いて延滞者の心理に働きかける方法で返却遅れを減らす試みについて検証されています。 結果として、以前行っていた電子メールによる督促に比べ、長期延滞者数を減らすことが確認できたとしています。 平林義彦, 伊藤明. 図書館における返却遅れを減らす試み-Microsoft Teamsを活用したナッジによる延滞図書の督促-. 鈴鹿工業高等専門学校紀要. 2023, (56), p. 7-14. https://www
人間行動の分析結果は「ハエの絵」に結実した──? 私たちの意思決定は「ナッジ」を駆使することですでに先回りされている。 2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授が生み出した「ナッジ」を詳細に解説する。 1999年のことだ。アムステルダムのスキポール空港は経費削減のため、男子トイレに目を付けた。床の清掃費が高くついていたからだ。 そこで、小便器の内側に一匹のハエの絵が描かれた。その結果、なんと清掃費は8割も減少した。 こうして、アムステルダムの小便器のハエは「ナッジ」の最も有名な成功例となった。 ナッジ(nudge)とは、「ヒジで軽く突く」という意味。科学的分析に基づいて人間の行動を変える戦略のことだ。スキポール空港の場合、「人は的があると、そこに狙いを定める」という分析に基づいて、小便器を正確に利用させたわけだ。 そしてハエは世界中に拡散した。現在、各国政府はナッジを
もしも、「セミナーに参加したり本を買ったり、たくさんの時間とお金をかけて勉強しているが、それほど仕事に役立てられていない」と感じるならば、ムダが多いのかもしれません。学ぶ量を少し減らしてみてはいかがでしょう。むしろ、よく身につくかもしれませんよ。 学ぶ量を上手に減らして、学びの質を上げるには、行動経済学の「ナッジ理論」が役立ちます。 「ナッジ理論」とは 「ナッジ理論」とは、2017年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者のリチャード・セイラー博士と、ハーバード大学のキャス・サンスティーン教授が、2008年に提唱した概念です。 ナッジ(nudge)は、“ひじで軽く突いて注意を促す”ことを意味します。 強い立場にある人が、弱い立場にある人を強制的に導こうとする思想を「パターナリズム」といい、個人の自由を尊重し、自主性に委ねる思想を「リバタリアニズム」といいますが、「ナッジ理論」はこの2つを融合さ
「ナッジ」とはなにか ナッジとはなにか。 そんなものは検索したらわかりやすい解説がたくさん出てくる。でも、おれは親切なのでいくつか例を書く。 たとえばタバコのパッケージに「生々しい」写真を印刷することを義務付けて喫煙率を減らす。 大学のプリンターの初期設定を「両面印刷」にして紙の消費量を減らす。 空港の男子用小便器に蝿の絵を印刷して、飛び散る汚れを減らす(これは人類のだいたい半分にしかわからないのではないかと思うが)……。 そんな仕掛けである。GPSによる経路検索、食品のカロリー表示、テレビのリモコンについたオンライン配信メディアのボタン……。 もともとは「そっと後押しする」というような意味らしいが、ともかく行動科学とか心理学とかそういうものに基づいて政策とかを仕掛けるぜ、という話だ。言い出しっぺの定義によればこうなるらしい。 選択を禁じることも、経済的なインセンティブを大きく変えることも
人間が持つ意思決定の癖を利用し、より良い行動選択を促す手法「ナッジ」。多くの政府や企業は大金を投じ、このナッジ手法を活用しようとしてきた。だがいま、最新研究によってその効果が否定され、衝撃が走っている。 ケンブリッジ大学科学政策センターでディレクターを務めるマグダ・オスマンによる鋭い指摘──。 行動へのインパクトはほぼなかった? ナッジ(「肘で軽く突く」という意味)は、人の行動変容を目的とした行動経済学にもとづく手法で、効果的だと考えられてきた。 たとえば、人々が臓器提供を希望することを前提にし、希望しない場合のみ意思表示させるのはナッジの一例である。ラベルを使って健康的な食品をより好ましく見せるのも、ナッジ理論を用いた手法だ。 2021年末、ナッジに関するこれまでの研究をメタ分析した結果が初めて発表された。同分析では、212本の公表論文が対象となっており、200万人以上の被験者を調査した
5月21日、経済産業省(METI)はナッジユニットを設置すると発表した。イギリスやアメリカ等ではすでに先行事例があるナッジの政策応用について、その費用対効果を検証した論文があるので、そのひとつを紹介したい。 経済産業省は、政策の施策効果の向上を図るため、行動経済学の知見に基づく新たな政策手法である「ナッジ」の活用に向けて、省内に新たなプロジェクトチーム「METIナッジユニット」を設置します。今後、METIナッジユニットが中心となり、専門家の協力を得ながら、エネルギーや中小企業施策などの分野で具体的なナッジプロジェクトを組成・推進します。 出典:同上 ナッジが政策に「ナッジ(nudge)」は、肘で軽くつついて人を動かすこと。家計や企業といった経済主体の行動を政策目標に沿うように誘導するために、これまでは税や補助金が使われてきた。例えば、太陽光発電を促したい、あるいは住宅の耐震化をすすめたいの
「ナッジ」ということばを聞いたことがありますか? もともとは英語の「NUDGE」で、直訳すると「ひじで優しく押したり、軽くつついたりする」という意味。それが転じて、ちょっとしたきっかけを与えて、消費者に行動を促すための方法として、行動経済学という分野で注目の研究対象となっています。 今、このナッジを、災害時の迅速な避難行動に生かそうという取り組みが始まっています。どこまで成果が期待できるのか取材しました。(経済部記者 菅澤佳子) 去年(2019年)10月に日本列島を襲った台風19号。 全国の、延べ270以上の河川で氾濫が発生し、犠牲者は先月10日時点で東北地方を中心に99人にのぼりました。 この台風被害を検証するとさまざまな課題が浮かび上がります。その1つが、自治体などが早めの避難を呼びかけたにもかかわらず、実際に避難した人が少なかったことです。 消防庁のデータをもとに計算すると避難勧告や
改正臓器移植法が13日に成立し、これで日本人にとって死は脳死ということになったと言ってよいだろう。もちろん、死のとらえ方は個人の領域の問題でもあり、改正法によってもその人の生前意思として脳死は死ではないのだと言うに等しい余地は残されている。それでも私は違和感が残った。「脳死は人の死か」というこの難問の根幹についてではない。その問題についてなら、いささか奇妙な視点ともいえるが、「[書評]昏睡状態の人と対話する(アーノルド・ミンデル)」(参照)、「極東ブログ: [書評]記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記(クレア・シルヴィア他)」(参照)、「極東ブログ: [書評]内臓が生みだす心(西原克成)」(参照)などともあわせて、自分なりの考察してきたし、今後も機会があれば進めたいと思っている。 違和感は、衆院選挙に向けて拙速に決めてしまった政治屋や、本来こうした問題こそ政党に問われるべきことが党議拘束を
「ナッジ」が、近年、政策の現場で注目されている。強制的手段や強い金銭的動機づけによらず、人々をそっと後押しするような「柔らかな」介入によって望ましい行動を促すものだ。 「柔らかな」介入は多様で、いくつかのカテゴリーに分けると理解しやすい。例えば、選択肢の初期設定を操作する「デフォルト設定」、有用と思われる情報の提供により行動を促す「情報提供」、他者との比較により行動を促す「社会比較」などがある。 では、政策介入としてのナッジは、人々に同意されているのだろうか。ナッジの提唱者で、米国の法学者であるキャス・サンスティーン氏らがさまざまな国で調査した結果、多くの国でナッジへの同意率が高いことが示された。中国と韓国は「圧倒的ナッジ支持国」、米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・イタリア・ロシア・オーストラリア・ブラジルは「原則的ナッジ支持国」と分類される。
について警告した記事をライス大学のUtpal Dholakiaがハーバードビジネスレビューに書いている(H/T Mostly Economics)。 以下はその冒頭部。 In the approximately eight years since the book Nudge, by Richard Thaler and Cass Sunstein, came out, nudges have become a widely used consumer influence strategy. Nudge marketing refers to deliberately manipulating how choices are presented to consumers. Its goal is to influence what consumers choose, either to s
那須耕介さんがナッジやリバタリアン・パターナリズムをめぐって語り合う対話連載、今回は名古屋大学の田村哲樹さんがご登場です。政治学者として、ずーっと「熟議」を研究してきた田村さんは、じつはその熟議と食い合わせがあんまりよくないナッジも射程に入れて議論なさってきました。「政治」をめぐる初歩的な話から、ミニ・パブリックスなどなど、どうぞお楽しみください。(勁草書房編集部) 那須 今日は思い出話からうかがいましょうか。まず、田村さんがどんな文脈でサンスティーンの議論に関心をもったのか、また当時の印象、評価についても聞かせていただければ。そもそも田村さんは、ぼくから見ると、ずっと熟議の話をしている人なんです(笑)。 田村 そうですね! ほんとうにそのとおりです。1999年に提出した私の博士論文は、ドイツの政治社会学者であるクラウス・オッフェの福祉国家論の批判理論でした。その後、公共性とか、公私区分の
(文:コーチ・エィ 市毛智雄) 行動経済学に「ナッジ」という概念があります。 「ナッジ(nudge)」とは、「ひじで軽くつつく」という意味の英語で、行動経済学では「人に『良い行動』をとらせようとする戦略」として知られています。 欧米の公共政策にも取り入れられ、英国のデイヴィッド・キャメロン前首相が発足したプロジェクト「ナッジユニット」では、「市民の多くが期限内に税金を納めています」という簡単なメッセージを伝えるだけで、期限内に税金を納める人が増え、税収が大幅に増加しました。 「人々の行動を良い方向に変える一番効果的な方法は、態度や行動に『大きな変化』を求めるのでなく、『ほとんど気づかないくらいにささやかな方法』で誘導することなのではないか?」という考えを基に発展したこの理論は、私たちが日々発する「問いかけ」のヒントにもなりそうです。 「ナッジ」な問いかけとは? 「相手が気づかないくらい、さ
Christian Schubert, A note on the ethics of nudge , (VOX, 22 January 2016) 『ナッジ』とは、人々の行動に影響を及ぼすが、そのインセンティブを変更することも、強制を加えることもないような形で行う人のチョイス・アーキテクチャの修正である。1つの政策手段としてみたとき、ナッジが或る種の行動を変更させるのに効果的であることは夙に示されてきた。本稿では、人間操作的とも成り得るこのような政策を用いる際に生じてくる倫理的問題の究明を試みる。考え得る政策が人々の福利厚生・自律性・全一性 [integrity] に及ぼす影響を究明する評価プログラムを素描しつつ、そこにみられる実務への示唆にも目を向ける。 市民は合理的であり、かつ、十分な情報を与えられていると想定するなら、スタンダードな政府政策の費用・効果評価は単純明快である。選択は、
クーリエ・ジャポン編集部ブログでは、クーリエ本誌でも紹介した海外メディアによる国際情勢やビジネス、社会、教養にまつわる話題などをわかりやすく提供しています。紹介した記事はfacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを介して多くの方が閲覧しています。こんにちは、ヨーロッパ班の松村です。きのう発売したばかりのクーリエ・ジャポン8月号では、特集『「先が読める人」の流儀』を担当しました。世界的ベストセラーになった『ブラック・スワン』の著者であるナシーム・ニコラス・タレブや、ドローンの可能性にいち早く目をつけたクリス・アンダーソン、革新的なシステムやプロダクトを次々と生み出すナイキやIBMなど、先見の明のある人々や企業はいったいどんな方法で「これからの世界」を読んでいるのか──。皆様が将来を考える際にもきっと役立つ記事が満載なので、ぜひ、一度手に取ってみてください。 さて、みなさんは「
パソコンを初めて触るようになったころ、その初歩的な原理、仕組みを知って おきたいと本や雑誌をめくっていたころ、「アーキテクチャー」という言葉を 耳にしたことがあった。 「アーキテクチャー」についてはいろいろ説明されているようですが、 この本でも述べられていたように、「ナッジ」とよく似たところがあるらしい。 あえてそういうところだけを「ウィキペディア」より引用すれば 【引用】 人間の行為を制約したりある方向へ誘導したりするようなウェブサイトやウェブコミュニティの構造、 あるいは実際の社会の構造もアーキテクチャと呼ぶ。 ジョージ・リッツアは著書『マクドナルド化する社会』において、アーキテクチャの具体例として ファーストフード店の硬いイスをあげている。 客を長居させず、それによって回転率を上げるような設計になっている。 「マクドナルド」のイスは硬い。 硬いことを客がイヤに感じることなく、少しでも
ファミリーレストランでメニューを選んでいる際に「店長おすすめ」といった文字が書かれているのをみて、思わずそのメニューを注文してしまったということはありませんか? このような、ちょっとしたきっかけを与えることで消費者に行動を促す手法を*「ナッジ(nudge)」*と言います。 今回は、ナッジの具体例と活用術を紹介します。 ナッジ活用のためのチームが環境省に設置されるなど、行政においてもナッジは注目されています。マーケティングや営業にも役立てられる技術なので、ぜひ活用術を学んでみましょう。 参考: [日本版ナッジ・ユニットを発足します!~平成29年度低炭素型の行動変容を促す情報発信(ナッジ)による家庭等の自発的対策推進事業の採択案件について~|環境省] (http://www.env.go.jp/press/103926.html) ナッジとは 「ナッジ(nudge)」とは注意や合図のためにひじ
2015年に話題となった、グーグルで人事担当責任者を務めるラズロ・ボック氏が書いた「WORK RULES!」。世界で最も働きがいのある会社といわれるグーグルの人事や文化についての考え方がわかりやすく記載されています。 本書を読んで、「未来の働き方」について考察する機会になった方も多いのではないでしょうか?今回は、グーグルの人事制 度や福利制度の背景にある「ナッジ」という考え方について書いてみました。 ナッジとは?行動経済学から出てきた用語 ナッジとは英語で「人をひじで軽く押したりつついたりすること」を意味します。行動経済学と呼ばれる研究分野から出てきた用語で、選択肢をうまく設計したり、初期設定(デフォルト・ポイント)を変えたりすることで、人々に特定の(望ましい)選択を促すという意味合いがあります。 (出典:http://mba.kobe-u.ac.jp/square/bookreview/
新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、さらなる蔓延を防止するために、人々の行動制限や行動変容が求められている。法は、どこまで人々の行動を規制すべきなのだろうか。また、「ナッジ」と呼ばれる一見して柔らかな介入手段は、どこまで人々の行動の変容を促すことができるのだろうか。 本稿では、国内外における新型コロナウィルス対策のための取組を例にして、規制とナッジのあいだの役割分担と距離、両者のあいだで舵取りを行うための指針となるデータの収集・利用、危機における民主的な政策決定プロセスのあり方について考えてみたい。 人々の行動を制限する上で、中心的な役割を果たすのは、やはり法律による規制であろう。だが、日本の現行法では、感染症の蔓延防止という目的で人々の行動を制限するためにとりうる措置はかぎられている。 たとえば、本年3月に、新型インフルエンザ等対策特別措置法が改正され、暫定措置として、新型コロナウィル
手洗いは感染症予防の基本。行動経済学や「ナッジ(行動変容を促すちょっとした仕掛け)」を使って手洗いを促す施策と研究を紹介します。例えばメッセージでは「となりの人は石鹸をちゃんと使って手を洗っていますか?」などが有効。 ここではトイレでの手洗いを促進するためのナッジ9件を紹介します。いずれも、(1)液体石鹸の使用量を測定したり、手洗いを実際に観察したりして、ナッジやポスター・メッセージの効果を推定する点、(2)ポスターなどを掲示しない「統制群(コントロールグループ)」を設けて、そのグループとの差によって、ナッジの効果を推定する点に、特長があります。 1) 床に矢印ステッカーを貼って洗面台に誘導Blackwell, et al. (2018) "Nudges in the restroom: How hand-washing can be impacted by environmental c
「ナッジ」についてはあとで触れるけど、冒頭はまず簡単な話から。 電車に乗っていると、妊婦に席を譲りましょう的な絵を見かける。対象は妊婦ばかりではないけど、ここではその妊婦を表したシンボル絵について思うのだけど、こうした図画はたいてい、お腹がぽってとしている状態を表している。つまり、妊婦=お腹が張った人、という認識によっている。ところが、席を譲ってほしい妊婦というのは、必ずしもお腹がぽってっとした妊婦ばかりではない。『嫁はフランス人 2』(参照)で著者の西さんのパートナーであるプペさんが言っていたが、お腹が目立たない時期のほうが立っていてつらいということがある。 話を簡単にすると、妊婦に席を譲らせるということを市民に促したいなら、この図は、間違っているとまではいわないけど、失敗している。 ちなみに、こうした、社会的に好ましい行為を強いるのではなくそれとなく促すことを「ナッジ」という、と仮にこ
June.22.2018 リチャード・セイラー氏は,1945年 アメリカ生まれの経済学者です 2017年, 行動経済学における功績により ノーベル経済学賞を受賞されています とりわけセイラー氏が 評価されましたのは, 「ナッジ」理論と呼ばれるものです nudge とは「肘で軽く突く」という意味で, nag「ガミガミ言う」より, ちょっとした後押しとなった方が 人の行動を変え, より良い結果が生まれるという理論です 例としてセイラー氏は, 男子トイレの小便器にハエの絵を描いた場合を 取り上げられています この絵を描くことにより 「的に狙いを定める」という人間心理を 誘導して,殿方は床に飛び散らないように 自然となってしまうのです 結果,アムステルダムの スキポール国際空港の清掃費は 80%削減されました… また来日された際に, 相田みつを美術館に行かれ, 「しあわせはいつも じぶんのこころが
昨年のノーベル賞では文学賞や平和賞が話題になりました。被爆者の方のスピーチは印象的でしたね。ところで皆さん、ノーベル経済学賞をとったのは誰かご存知でしょうか? 米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授です。この方は行動経済学の専門家で、彼が提唱したのが「ナッジ理論」。一体どういった考え方なのでしょうか? ナッジ理論って? 「ナッジ(nudge)」は、英語で「そっと後押しする」という意味で、行動経済学においては「社会や環境、そして自分にとってよりよい行動を促すこと」を指しています。 身近な例でいうと、コンビニのレジの前に足跡をつけておいて、そこに並ぶことを誘導するということや、特定のメニューにだけ「おすすめ」を表示することなどが挙げられます。ここで大事なのは、「あくまで消費者には選択の余地を残した上で、自発的に選択したという感覚を与えること」です。 この考え方を公共政策にいち早く取り入れたのが
photo by Sarah Fagg 9月15日、オバマ大統領が「行動科学の洞察をアメリカ国民に役に立つように利用する」と題する大統領令を公布した。このような行動科学の視点を公共政策に組み込もうというアイデアはもともと2003年に経済学者のセイラーと法学者のサンスティーンによって書かれた論文「リバタリアン・パターナリズム」に遡る。法規制による強制でもなく、経済的インセンティブによる誘導でもなく、選択の自由を維持したまま、人間の持つ心理的バイアスをうまく利用することで、人々の行動を「良い方向へ」変容させるというアプローチである。リバタリアン(=自由主義)とパターナリズム(=家父長主義)という一見矛盾する態度を結びつけるというアイデアは、民主党と共和党の対立により合意形成が行き詰っていたアメリカ議会の膠着を打破しようとする意図もあったと考えられる。この考え方は2008年には一般向けの書籍「ナ
ナッジねたをもう一丁。マクロスキーほどエキセントリックではないが、Tim Taylorもナッジの在り方に若干の懸念を示している。 Three broad concerns discussed by Holmes seem worth noting. First, nudges can often be very specific to context and detail. For example, when people in the UK got a letter saying that most people pay their taxes on time, the number of tax delinquents fell sharply, but the same nudge in Ireland had no effect. Sometimes small details o
多くの企業が研修や人材開発プログラムに力を入れているが、その投資は本当に価値あるものだろうか。あるリサーチでは、調査対象者の3分の2が、研修が仕事の改善につながっていないと答えている。人材開発の効果を高めるには、行動経済学の「ナッジ理論」が有効だという。学習量をむやみに増やすことをやめて、学びの質を高めるために効果的な4つのポイントを示す。 2018年に米国の企業が研修や人材開発に費やした金額は約900億ドル。これは、世界130ヵ国の国内総生産(GDP)を上回る数字だ。 米国の平均的な会社員は、1人当たり1000ドル相当の研修を受けた計算になる。それだけ聞くと、それほどたいしたことではないと思うかもしれないが、5万人以上の社員がいる会社では、年間5000万ドル近くの出費となる。
昨年の10月からプロジェクトの都合上、3年半続いたテレワークから電車通勤に代わりました。もう、8ヶ月がたとうとしてます。 毎朝、身動き取れないほど詰め込まれた東横線の中で、バランスを保つのが大変だな~と思いながら、ドアに掲げられた広告に目がいきます。 日能研の「シカクいアタマをマルくする~未来のチカラ~」 「ナッジ理論」に関係したユニークな問題だったので、見入ってしまいました。 (問)次の会話文を読み、思わずキャップ投票をしたくなるような二択の質問を考え答えなさい。なお、会話文中の条件を踏まえること。また、「あなたは猫派?犬派?」以外の質問を考えること。 【会話文】 Aさん:今日のSS(道徳)の授業では、「ナッジ理論」について学んだね。 Bさん:強制や罰則なしに「ついやってしまう」行動を活用する考えのことだね。 Aさん:そうそう。そこで思ったんだけど、校内のペットボトル回収箱にはキャップが
みなさんこんにちは!デザイナーのよこやまです。 今回は UIデザインの作業効率に大きく影響するナッジの設定が簡単にできる「Nudg.it」をご紹介します。 ナッジ (Nudge) とは キーボードの [arrow key] を使ってオブジェクト等を移動させる機能のことです。 Sketch のデフォルト設定は [arrow Key] で 1px、[shift + arrow key] で 10px となっています。 Sketch 3.3 で追加されたナッジ調整機能 You can now customize the arrow nudge distance (used for moving and keyboard-resizing) by using two hidden default keys, nudgeDistanceSmall and nudgeDistanceBig (Sket
こんにちは、ヨーロッパ班の松村です。きのう発売したばかりのクーリエ・ジャポン8月号では、特集『「先が読める人」の流儀』を担当しました。世界的ベストセラーになった『ブラック・スワン』の著者であるナシーム・ニコラス・タレブや、ドローンの可能性にいち早く目をつけたクリス・アンダーソン、革新的なシステムやプロダクトを次々と生み出すナイキやIBMなど、先見の明のある人々や企業はいったいどんな方法で「これからの世界」を読んでいるのか──。皆様が将来を考える際にもきっと役立つ記事が満載なので、ぜひ、一度手に取ってみてください。 さて、みなさんは「ナッジ(nudge)」という言葉をご存知ですか? これは「ヒジで軽く突く」という意味の英語ですが、行動経済学の分野では「科学的分析に基づいて、人間に『正しい行動』をとらせようとする戦略」として知られています。 「人間は常に合理的な判断を下す存在である」と、経済学
ナッジ理論って何だろう? 「ナッジ理論」とは? 「ナッジ理論」の具体例 「ナッジ理論」でブログを運用 どうもヒグです。 私もブログを始めて間もないですが、まずブログ初心者が思うことはこれではないでしょうか? 「せっかく書いたので皆さんに見てもらいたい!」 そこでヒグもいろいろ文章の勉強をしていますが、この考えは大事だな!と思う理論があります。 それは、「ナッジ理論」です。 少し気になりませんか? それではどこのブログより簡単に説明します! 「ナッジ理論」とは? 最近の話ですが・・・ 2017年にノーベル経済学賞を受賞した米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授が提唱した理論で一時期話題になってました。 まず「ナッジ理論」ってどういう意味?となりますよね。 「ナッジ」とは、英語で「nudge」と書き、「注意を引くため肘でそっと突く」という意味となります。 つまり、文章の文面や表示の方法などを工
ナッジとは? ナッジとは、行動科学の知見から、望ましい行動をとれるよう人を後押しするアプローチのこと。多額の経済的インセンティブや罰則といった手段を用いるのではなく、「人が意思決定する際の環境をデザインすることで、自発的な行動変容を促す」のが特徴だ。 2017年、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことがきっかけでナッジは大きな注目を集めることとなった。英語でナッジ(nudge)は「ひじで小突く」「そっと押して動かす」の意味。行動変容をそっと促すナッジは、しばしば母ゾウが子ゾウを鼻でやさしく押し動かすようすに例えられる。 もっとも有名なナッジの事例は1999年、アムステルダム・スキポール空港の小便器の「ハエ」のナッジだ。公共トイレを清潔に保つために、ハエの絵を小便器の底に貼り付けたことで、利用者の飛沫を80%減らした。制約措置だけでは不十分と考えられていた課
みなさんは、「ナッジ理論」をご存知でしょうか? 「ナッジ理論」は、近年アメリカで生まれた行動経済学の新しい理論です。アメリカ生まれの会員制倉庫店「コストコ」などでも利用されています。 ナッジ理論とは、具体的にどのような理論なのでしょうか? 今回はナッジ理論を説明し、その具体例をご紹介します。 それではまず、ナッジ理論と、それの元となる行動経済学についてご紹介します。 ナッジ理論とは、「ヒジで軽く突くような小さいアプローチで、人の行動を変える戦略」 ナッジ理論は「小さなきっかけを与えて、人々の行動を変える戦略」です。行動経済学で用いられる理論のひとつとして扱われます。ちなみに、「ナッジ(nudge)』とは直訳すると「ヒジでちょんと突く」という意味です。 ナッジ理論は、2017年に理論の提唱者である行動経済学者リチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことで、アメリカの企業を中心に世
前回は、最初に「オポチュニティ」(自社のビジネスで解決できそうな、消費者が潜在的に感じている問題)を発見することが、インサイトを活かしたビジネスプロセスのために重要であることを説明した。今回は、近年、欧米諸国でインサイトが政策・行政レベルで注目されているという現状、行動経済学で注目される「ナッジ(Nudge)」とインサイトの関係性を解説する。 人間が強制的にではなく、自発的に行動するよう促すアプローチ「ナッジ」が、“非合理的な人間の経済行動”を解き明かす 「ナッジ(Nudge)」という言葉をご存じの方も読者には多いのではないだろうか。直訳すると「ひじで軽くつつく」という意味である。しかし、ここで言うナッジとは、行動経済学の理論に基づき、「人間が強制的に動かされるのではなく、自発的に行動するように促すアプローチ」を指す。そうやって人間を言わば誘導しようとする際に、インサイトの考え方が用いられ
改正健康増進法や、受動喫煙防止条例により、公共の場所から喫煙所や灰皿の多くが撤去された。一見、街はクリーンになったように感じるが、吸う場所や、吸い殻を捨てる場所を失った“喫煙所難民”が出現。死角となるような、目立たない場所にポイ捨てするケースが相次いだのだ。 改正健康増進法や、受動喫煙防止条例により、公共の場所から喫煙所や灰皿の多くが撤去された。一見、街はクリーンになったように感じるが、吸う場所や、吸い殻を捨てる場所を失った“喫煙所難民”が出現。死角となるような、目立たない場所にポイ捨てするケースが相次いだのだ。 そんな問題をクリアにすべく、喫煙所ブランド「THE TOBACCO」を運営する株式会社コソド(東京都渋谷区)は、たばこのポイ捨てをなくす社会の実現を目指すプロジェクトを展開している。そんな中で、ある取り組みが注目を集めている。土日限定で渋谷センター街に設置された投票型喫煙所だ。
UXとは「User Experience:ユーザーエクスペリエンス」の略称で、製品やサービスを使用することで得られる体験を指します。 使いやすい・わかりやすいだけに留まらないユーザーのやりたいことを「楽しく・心地よく」実現するための思考法や手法を人間中心設計の普及に取り組まれている松原さんに伺いました。 今回お話を聞くのは… 松原 幸行(まつばら・ひでゆき) 美術専門学校を卒業後、パイオニア、富士ゼロックスのデザイン部門を経て2006年からキャノン・総合デザインセンターに所属。アドバンストデザイン部門や業務系ユーザインタフェース部門をリード。 メーカー勤務と並行して、2004年にNPO法人 人間中心設計推進機構(HCD-Net)の設立に加わり、以後、理事としてHCDの普及に勤めている。2009年にHCD認定専門家資格を取得。著書に「ユーザビリティハンドブック」(2007年、共立出版、共著)
リバタリアンパターナリズム(Libertarian Paternalism)とは、個人の行動・選択の自由を権力が阻害せず、かつ「より良い結果」に誘導する思想のことです。 行動経済学の分野で提唱され、現代では政治学、法学などにも影響しています。またリバタリアンパターナリズムから生まれた「ナッジ」という概念は、ビジネスの世界でも重視されるものです。 リバタリアンパターナリズムは、自由と規律という政治学の本質的な問題に対する一つの解決策として提唱されましたが、現在ではさまざまな議論がなされています。 そこでこの記事では、 リバタリアンパターナリズムの定義、問題背景 リバタリアンパターナリズムとナッジについて リバタリアンパターナリズムへの批判・問題点について を詳しく説明します。 関心のある所から読んでみてください。
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