政府が2023年度までに、全国の小中学校で1人につき1台のパソコン(PC)などの情報端末を配備する方針を決めた。「3人に1台」の配備を目指していた文部科学省の計画を一気に加速させる。 1人当たり4万5000円を国が負担し、学校に超高速の通信環境を整える費用も半額補助する。総事業費は4000億円を超える巨額投資だ。経済対策の狙いも含まれているという。 デジタル社会の到来で、情報端末を扱う基本技能の習得は大切だ。20年度以降、コンピューターのプログラミング教育が必修化される。家庭の経済状況にかかわらず、子供たちがPCに親しむ機会を確保する意味はあるだろう。 問題は、配備されるPCを使ってどのような授業をするのかが、見えていないことである。1人に1台が本当に必要なのか。 子供の学力に応じて、それぞれのPCに難易度の異なる問題を出せば、個別に最適化された学習ができると、文科省は説明する。仮にそんな