並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 30 件 / 30件

新着順 人気順

論説の検索結果1 - 30 件 / 30件

  • 誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」

    「半導体素材の韓国への輸出規制」については誤解だらけ。写真は韓国半導体製造大手のSKハイニックス(写真:ロイター/アフロ) なぜ、相手が韓国になると日本の報道は歪んでしまうのだろう。もっと冷静に事実を報道して欲しいものだ。 今回の「韓国に対する輸出規制」に関しては、メディアは『半導体材料を“事実上の禁輸”』『対韓輸出規制を発動』などと、勇ましく報道している。それと同時に、記事では、『自由貿易を掲げてきた日本へ各国から批判が集まる懸念もある』『各国に恣意的なルール変更ともとられかねない』といった指摘もしている。 果たしてそうだろうか。 私は以前、経済産業省で貿易管理の責任者だった。その経験を踏まえれば、こうした誤解に基づく報道には首をかしげてしまう。こう指摘すると、経産省の代弁、もしくは擁護ととられるかもしれないが、それを恐れずに、正確な理解の一助になることを願ってあえてコメントしたい。 以

      誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」
    • 一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

      ピンカーへの除名請求の背後にあるもの 今年7月、著名な言語学者であるスティーブン・ピンカーをめぐる「学会除名騒動」が起きた。ピンカーをアメリカ言語学会の 「アカデミック・フェロー」および「メディア・エキスパート」の立場から除名することを請願する公開書簡が発表されたのである。 公開書簡の内容は、ピンカーはこれまでに人種差別の問題を矮小化するような主張や差別に反対する人の声を抑圧するような主張を続けてきて、結果として人種差別の問題を継続させることに与している、と批判するものであった。 しかし、公開書簡で挙げられている過去のピンカーの主張(その多くはツイッターに投稿されたもの。数年前のツイートも含む)を見てみても、ピンカーが人種差別の問題を矮小化したり差別に反対する人の声を抑圧したりしていることを示す直接的な証拠だとはいえない。公開書簡は、「ピンカーは人種差別の問題の原因に関して、活動家たち(公

        一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
      • アジア人の肌はいつから「黄色」になったのか─16世紀は「白人」だった | 人種は空想の産物にすぎない

        日本人や中国人、韓国人を含むアジア人は肌の色が黄色い「黄色人種」と呼ばれる。だが、歴史をひもといてみると、アジア人の肌が「黄色」だという認識が広がったのは19世紀になってからだった。 国立台湾大学外国語学部のマイケル・キーバック教授が解説する。 16世紀にはアジア人は「白人」だった 東アジア人は、いかにして「黄色人種」と呼ばれるようになったのか──。実は「黄色人種」という分類は、世界の人種をマッピングした結果にすぎず、実際の肌色とは何の関係もない。 16世紀に東洋人と西洋人が交流し始めたころ、西洋からの旅行者や宣教師、大使らは、東洋人に言及する際、たいてい「白人」と言っている。19世紀まで肌色は人種の特徴としてそれほど認知されていなかったので言及自体がめったになかったが、東洋人については幾度となく、「私たち(西洋人)と同じくらい白い」と表現されていた。 「黄色」という言葉は18世紀末に使わ

          アジア人の肌はいつから「黄色」になったのか─16世紀は「白人」だった | 人種は空想の産物にすぎない
        • 「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

          アメリカ言語学会への公開書簡 日本でもよく知られた言語学者・認知科学者であるスティーブン・ピンカーをめぐって事件が起きた。 2020年7月初頭、アメリカ言語学会( Linguistic Society of America = LSA)に所属する会員たちから、同学会に所属するピンカーを、学会の「アカデミック・フェロー」および「メディア・エキスパート」の立場から除名することを請願する公開書簡が発表されたのである。この書簡には、博士課程の学生や助教授・教授を中心とした600名以上の会員たちの署名が付けられている。 公開書簡では、LSAが2020年6月に「人種的な正義」に関する声明を発表したことを受けて「ピンカーのこれまでの振る舞いはLSAの声明と矛盾するものである」と指摘されており、彼がLSAのフェローの地位にふさわしくない、と論じられている。ピンカーには差別の問題を軽視し続けてきた経緯があり

            「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
          • 「北欧は幸福度が高い」と思う人に教えたい真実

            コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

              「北欧は幸福度が高い」と思う人に教えたい真実
            • 新型コロナで「情報汚染」されたメディアが報じない「5つの真実」(松村 むつみ)

              毎日のように、新しい感染者が発表される新型コロナウイルス肺炎。国内流行に伴い、SNSに「お湯で予防できる」などのデマが飛び交っていることが報じられているが、注意すべきはSNSだけではない。メディア、特に民放テレビのワイドショーでも、コメンテーターや医師などが不正確な医療情報を根拠に恐怖を煽る場面が見られる。 必要以上に不安を煽られることなく、冷静に対処するために、報じられている内容が真実かを検証したい。 1.「医療崩壊」は起きていない 先日放送されたある朝のワイドショーで、病院が対応できるPCR検査(新型コロナウイルス肺炎の確定診断に必要な検査)の件数が増えないことを憂う男性医師が「早期発見、早期治療が必要。軽症でも全例にPCR検査を」と力説し、同番組では「軽症の人は家にいるしかなく、病院から見捨てられている。これは医療崩壊だ」という論調が一貫して支配的だった。 しかし、現時点で医療崩壊は

                新型コロナで「情報汚染」されたメディアが報じない「5つの真実」(松村 むつみ)
              • 世の中の仕組みと人生のデザイン l 橘 玲 | DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

                経済的独立すなわち自由は、世の中の仕組みを正しく理解し、最適な人生の戦略をデザインすることで、もっとも確実に達成できる。 世の中(世界)はどんな仕組みで動いているのだろう。そのなかで私たちは、どのように自分や家族の人生を設計(デザイン)していけばいいのだろうか。経済、社会から国際問題、自己啓発まで、さまざまな視点から「いまをいかに生きるか」を考えていきます。質問も随時受け付けます。 橘 玲の最新刊『幸福の「資本」論 あたなの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』好評発売中! 「幸福な人生」を送るために幸福を定義すると基盤となるのは3つの資本。その組み合わせで8つの人生パターンが考えられる。あなたが目指すべきはどの人生パターンか? ダイヤモンド社から発売中!(1,650円 税込) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【DIAMOND PREMIU

                  世の中の仕組みと人生のデザイン l 橘 玲 | DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)
                • クルーズ船の隔離は「失敗」だったのか、専門家が語る理想と現実

                  乗客乗員3000人以上が2週間隔離された(横浜港に停泊するダイヤモンド・プリンセス号、2月7日) KIM KYUNG HOONーREUTERS <なぜもっと早期に下船させなかったのか、船内の感染症対策が不十分だったのでは?という批判の声に、感染症対策の第一人者が早期に下船できなかった理由を考察。本誌3月10日号の緊急特集「新型肺炎 何を恐れるべきか」より> 日本は、新型コロナウイルスの封じ込めに失敗したのだろうか。 クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号(以下、クルーズ船)は、横浜港で2週間にわたり乗船客を隔離し、2月19日から乗客を下船させたが、2月28日現在、乗客と乗員3711人中700人以上が新型コロナウイルスに感染し、6人の死者が報告されている。 なぜもっと早期に下船させなかったのか、船内の感染症対策が不十分だったのでは? などさまざまな批判が国内外から出ている。 災害対策や危機管理

                    クルーズ船の隔離は「失敗」だったのか、専門家が語る理想と現実
                  • トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」 | 左派政党から庶民が離れたのは、左派政党の責任だ

                    左派政党を支持するのは庶民から高学歴者になった フランスで刊行された『政治の亀裂と社会の不平等』(未邦訳)は、非常に重要な研究をまとめたものだ。50人ほどの国際的な研究チームが、有権者の投票行動が、所得、資産、学歴、民族的出自、宗教に応じて、どう変化するのかを調査したのだ。本調査の対象期間は1948~2020年と非常に長く、調査対象の民主主義国も50程度と非常に規模が大きい。このテーマに関してこれほど体系的、包括的に行われた調査は過去にない。 かつて西側諸国では、有権者は所属する社会階級に応じて投票先を決めていたが、いまではその構造は消失し、その過程で、左派政党は高学歴者に支持される政党へと変貌を遂げた。このような左派政党を支持する人々のことを、経済学者トマ・ピケティは「バラモン左翼」と呼ぶ。本調査の共同監修者の一人でもあるピケティが、左派政党の変質とその帰結について語った。 ──庶民階級

                      トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」 | 左派政党から庶民が離れたのは、左派政党の責任だ
                    • 韓国のコロナ対策を称える日本に欠ける視点

                      <ドライブスルー検査など、韓国の対応を称賛する日本のマスコミやコメンテーターたち。だが、その「迅速さ」を可能にしているものを軽く見過ぎているのではないか。本誌「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集より> 新型コロナウイルス対応についての日本のニュースを見ていると「韓国では」という言葉が頻繁に聞こえてくる。私見を言えば、最も模範的な事例として語られるべきは台湾の事例だと思うのだが、それでも、母国が良い参考事例として語られるのを見ると悪い気はしない。 最も注目されているのは韓国の対応の「迅速さ」だ。日本のマスコミやコメンテーターは、韓国のドライブスルー形式の診断検査などを模範事例として紹介し、日本も韓国のように検査すべきだ、と力説する。 だが、そのような人たちは、韓国の対応の「迅速さ」を可能にしているものを軽く見過ぎているのではないかと思う。韓国には韓国ならではの事情、システムがある。

                        韓国のコロナ対策を称える日本に欠ける視点
                      • ジェンダー論が男性を救わない理由 - 道徳的動物日記

                        Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success 作者: Thomas Joiner Ph.D. 出版社/メーカー: St. Martin's Press 発売日: 2011/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 思うところあって、トマス・ジョイナーの『Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success(てっぺんで一人ぼっち:男性の成功の高い代償)』を数年ぶりに読み返している。 2017年に、この本の内容を紹介する記事を書いた*1。そのしばらく後には、社会学者の平山亮による「男性が自殺するのは支配欲が原因」発言を批判した*2。そして2019年には「有害な男らしさ」概念がフェミニズムやジェンダー論の文脈で流行するようになり、「有害な男らしさ」概念についての批判記事を

                          ジェンダー論が男性を救わない理由 - 道徳的動物日記
                        • 「#スガやめろ」と大合唱する人たちをこれから待ち受ける皮肉な現実 その行動は長期政権を支えるだけ

                          9月16日、自民党の菅義偉総裁が第99代首相に選出され、新内閣が発足した。一方、菅氏をめぐっては、SNS上で「スガやめろ」というハッシュタグを投稿する動きもある。文筆家の御田寺圭氏は「左派やリベラル派が政権に対して侮蔑と嘲笑のまなざしを注いでも、賛同者が増えることはないだろう」と指摘する――。

                            「#スガやめろ」と大合唱する人たちをこれから待ち受ける皮肉な現実 その行動は長期政権を支えるだけ
                          • ネットは社会を分断しない――ネット草創期の人々の期待は実現しつつある/田中辰雄 - SYNODOS

                            インターネット草創期の人々は、ネットは人々の相互理解を進め、世の中を良くすると期待していた。時間と空間を超えて多くの人が意見交換すれば、無知と偏見が解消され、世界はよくなっていくだろう、と。しかし、今日、ネットで我々が目にするのは、罵倒と中傷ばかりの荒れ果てた世界である。相互理解に資する建設的な会話はほとんど見られない。ネトウヨ、パヨクという侮蔑語が示すように、人々は相反する二つの陣営に分断され、果てしなく攻撃しあっているように見える。 ネットとはそういうものだという、あきらめに似た見解もひろがってきた。人間にはもともと自分と似た考えの人や記事を選ぶ傾向があり、それは「選択的接触」と呼ばれている。ネットでは情報の取捨選択が自由にできるため、この選択的接触が非常に強まる。自分と同じ意見の人をツイッターでフォローし、フェイスブックで友人になり、自分と似た見解のブログを読めば、接する情報は自分の

                              ネットは社会を分断しない――ネット草創期の人々の期待は実現しつつある/田中辰雄 - SYNODOS
                            • 新型コロナが「ただの風邪」ではない理由 コロナ病棟医師の見解(倉原優) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                              新型コロナワクチンの接種がすすんでいます。当初接種スピードが遅いのでは・・・と懸念していましたが、どこの自治体も頑張っておられ、子どもや職域の接種まで開始されることになりました。 第4波も落ち着きつつあるためか、「新型コロナはただの風邪」「基礎疾患がない人は軽症で済むのだから騒ぎすぎ」という意見を再びよく耳にするようになりました。 若年者や基礎疾患がない患者さんの大部分が軽症で終わることは間違いありません。その人たちにとっては、結果的に「新型コロナはただの風邪だった」と言えます。 同様の感染性を持つインフルエンザでは、国をあげてこれほど議論されることはありません。そのため、「騒ぎすぎ」という意見が出てくることも、よく理解できます。 しかし、新型コロナはただの風邪ではありません。改めて、以下にその理由を述べます。 理由1:重症化率が違う医療従事者として実感される差は、「重症度」です。肺炎を起

                                新型コロナが「ただの風邪」ではない理由 コロナ病棟医師の見解(倉原優) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                              • 「曹操は無双しません」ゲームから三国志に興味をもった人が勘違いしがちなこと 「暴れん坊将軍」は中国で嫌われる

                                中国の歴史はふたつの世界にわかれている。ひとつは「儒教」を踏まえた知識人の世界、もうひとつは「侠きょう」(男気、義侠心)に生きる庶民の世界だ。三国志研究の大家たいかで、今年2月に『『論語』 孔子の言葉はいかにつくられたか』(講談社選書メチエ)を刊行した中国古代史研究者の渡邉義浩氏は「三国志の魅力は、ふたつの世界が交わる希有な時代だった点にある」という。今年に入り『現代中国の秘密結社』(中公新書ラクレ)、『「低度」外国人材』(KADOKAWA)を立て続けに刊行した中国ルポライターの安田峰俊氏との対談をお届けする――。

                                  「曹操は無双しません」ゲームから三国志に興味をもった人が勘違いしがちなこと 「暴れん坊将軍」は中国で嫌われる
                                • 「イギリスのスタバは14年間ほぼ無税」法人税を逃れる多国籍企業の闇の手口 日本でも約3兆が非課税扱いに

                                  市場価格が定まっていない「無形資産」 多国籍企業がグループ子会社間取引を通じて、利益を高課税国から低課税国に移す操作ができないよう、移転価格税制が用いられている。 これは例えば、子会社Aが子会社Bから法外に高い原材料を購入する対価として、AからBへの莫大な費用が支払われる形を装って利益移転が行われるのを規制するものである。これが利益移転か否かを判定する基準として、課税当局は、取引されている財・サービスの市場価格情報を使う。 つまり、あたかもその財・サービスが、無関係な第三者との市場取引を想定した場合に適用される価格を、多国籍企業グループ企業間の取引に適用する。 もし、その取引を通じて法外な利益移転が行われているならば、グループ企業間の取引価格は、市場価格から大きく乖離かいりしているはずである。こうして利益移転が炙り出されれば、課税局はそれに対して課税処分を行うことができる。 だが、移転価格

                                    「イギリスのスタバは14年間ほぼ無税」法人税を逃れる多国籍企業の闇の手口 日本でも約3兆が非課税扱いに
                                  • なぜ日本の少子化対策は「大失敗」だったのか?(赤川 学) @gendai_biz

                                    7年8ヵ月という、憲政史上最長の通算・連続在任日数を記録した安倍晋三内閣が退陣した。世間の話題は、安倍内閣の路線を引き継ぐと公言し、成立した菅義偉内閣の働きぶりに移っている。 「史上最悪」だの、「アベノミクスで景気回復を達成した」だの、安倍内閣は毀誉褒貶の激しい政権ではあった。 しかし1億人を超える巨大国家における国民の生命と財産を守る仕事に専心された姿には、一国民としては、敬意と感謝と慰労の念しかない。 すでに安倍内閣に対する種々の論評は一段落した感もあるが、本稿では、改めて少子化対策という観点から、この政権の「レガシー」を評価してみたい。 少子化対策は効果がなかった 少子化が日本で社会問題化してから、今年でちょうど30年目となる。 1990年6月9日、旧厚生省が、前年の合計特殊出生率(=女性が一生に産む子ども数の推計平均値)が当時過去最低を下回る1.57であったことを公表したこの日から

                                      なぜ日本の少子化対策は「大失敗」だったのか?(赤川 学) @gendai_biz
                                    • 皇室記者が現場で感じた、新天皇夫妻と上皇夫妻の「大きな違い」(大木 賢一) @gendai_biz

                                      天皇夫妻は日ごとにその安定性を増しているように思えます。皇后となってからの雅子さんが公務をほとんど完璧にこなしていることに驚きの声がありますが、私には予想どおりのことでした。 「本当は雅子さんはもう、なんだってできますよ」。5年ほど前、夫妻に近い筋からそう聞いていました。前天皇夫妻に過剰な遠慮をする必要がなくなれば、雅子さんは必ず復活する。それは現役の担当記者をしていた十数年前から信じていたことでした。 「生前退位」が明らかにしたこと 私は2008年までの約2年間、宮内庁の常駐記者でした。70代半ばだった前天皇の公務軽減策が提案されていましたが、前天皇は簡単には首を縦に振りませんでした。 生真面目な性格を考えれば、思うとおりの活動ができなくなった時に「位を譲る」ことは、容易に予測できたようにも思えますが、当時は考えもしませんでした。昭和天皇の闘病の記憶があり、天皇とは最後まで天皇であるのが

                                        皇室記者が現場で感じた、新天皇夫妻と上皇夫妻の「大きな違い」(大木 賢一) @gendai_biz
                                      • 『こち亀』で「訪日外国人」の描き方が劇的に変わっていた…!(稲田 豊史) @gendai_biz

                                        漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(1976〜2016年、集英社『週刊少年ジャンプ』で連載)の40年の歴史において、「外国人」の扱いがかなり変化している。それは、平均的な日本人が40年間にわたって外国人に抱いてきたイメージの変遷そのものだ──。 そう語るのは、『『こち亀』社会論 超一級の文化史料を読み解く』の著者である稲田豊史さん。日本の文化・世相を、警官である主人公・両津勘吉という“大衆の目線”から定点観測的に捉え続けた『こち亀』が描いてきた外国人像とは。 ※以下、△年△号=『週刊少年ジャンプ』掲載号、△巻=ジャンプ・コミックス収録巻として表記。 70年代、無邪気に「変なガイジン」をイジる 1970年代、日本の多くの一般大衆にとって外国人は“ガイジン”であり、得体の知れない異星人も同然であった。映画やテレビ番組で見たことがあっても、生の“ガイジン”は一度も目撃したことがない。そんな日本

                                          『こち亀』で「訪日外国人」の描き方が劇的に変わっていた…!(稲田 豊史) @gendai_biz
                                        • PCR検査でコロナを封じ込める事は可能か?

                                          どのぐらいの頻度でPCR検査をすると、実効再生産数を1未満にして、コロナウイルスの拡大を防止できるかを検証しました。他国のデータを元に、現実的に可能かどうかを考察しました。

                                            PCR検査でコロナを封じ込める事は可能か?
                                          • サンデル教授が語る「大卒による無意識の差別」

                                            コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

                                              サンデル教授が語る「大卒による無意識の差別」
                                            • 原子力発電所の中央制御室が「時代遅れのメーター」ばかりである根本的理由 ITを導入したくでもできないワケ

                                              原子力の民間開発は応用科学の勝利だった 20世紀に現れた革新的なエネルギー源はただひとつ、「原子力」だ(風力と太陽光もはるかに改良され、将来的に有望だが、まだ世界的なエネルギー源としての割合は2%に満たない)。 エネルギー密度の点からすると、原子力に並ぶものはない。スーツケースサイズの物体が、適切に配管されれば、ひとつの町や空母にほぼ永久に電力を供給できる。 原子力の民間開発は応用科学の勝利だった。その道は核分裂とその連鎖反応の発見から始まり、マンハッタン計画によって理論から爆弾になり、制御された核分裂反応とそれを水の沸騰に応用する段階的な工学設計へとつながった。 1933年に早くもレオ・シラードが連鎖反応の将来性に気づいたこと、レズリー・グローヴズ中将が1940代にマンハッタン計画の指揮をとったこと、あるいはハイマン・リッコーヴァー海軍大将が1950年代に最初の原子炉を開発し、それを潜水

                                                原子力発電所の中央制御室が「時代遅れのメーター」ばかりである根本的理由 ITを導入したくでもできないワケ
                                              • 韓国でコロナ検査「世界最大級」のウラで医師が「動員」されていた!(崔 碩栄) @moneygendai

                                                世界的に突出した「韓国のコロナ検査」のウラで… 新型コロナウイルスの流行で世界中がパニック状態に陥っている。この状況を伝える日本のテレビニュースを見ていると、よく耳に入ってくる言葉がある。「韓国のように対応すべきだ」「韓国を見てください」といった言葉だ。 これらは韓国の行っている検査数が世界的に見ても突出した「数字」であることを念頭に置いての言葉だ。 3月23日現在、韓国のコロナ累計検査件数は33万件で日本の1万8千件、イタリアの23万件に比べても圧倒的な検査件数であることに異論はないだろう。韓国の人口が日本の半分以下の5千万人であることを考えれば、その差はより歴然としたものにみえてくる。 日本のテレビで韓国の例を取り上げているのは「日本も韓国のように検査対象(件数)を増やすべきだ」という主張だ。検査対象を増やせば、より多くの感染者を見つけ出すことができ、そうすればより迅速な対応が可能にな

                                                  韓国でコロナ検査「世界最大級」のウラで医師が「動員」されていた!(崔 碩栄) @moneygendai
                                                • 「漢文は本当に役に立たないのか」三国志が教える中国エリート層との付き合い方 それは「本物の金持ち」を知らない人

                                                  「文化大革命で文化が全部なくなった」はウソである 【安田】前回は拙著『現代中国の秘密結社』にからめて、中国の庶民の人間関係のキーワード「侠きょう」(男気、義侠心)を中心にうかがいました。今回は逆にエリートのキーワードである「文ぶん」について聞かせてください。 【渡邉】中国を理解するうえで「文」の知識は欠かせません。すくなくとも、知識層を理解する場合はそうです。古典の知識がないと、ある程度以上の中国の知識人とは話にならないですから。 【安田】通俗的な中国論では「中国は文化大革命で文化が全部なくなった」という意見をよく見るのですが、文革は約半世紀前の10年間の事件。もちろん被害は極めて深刻でしたが、中国の古典文化はたった10年の動乱くらいでは滅びないでしょう。 【渡邉】そうですね。うち(早稲田大学)は中国政府の偉い人が訪日の際に来校したり、中国大使が来たりすることが多い大学なのですが、こういう

                                                    「漢文は本当に役に立たないのか」三国志が教える中国エリート層との付き合い方 それは「本物の金持ち」を知らない人
                                                  • 学術会議問題は「学問の自由」が論点であるべきなのか?

                                                    学術会議問題は「学問の自由」が論点であるべきなのか? 2020.10.07 Updated by Yoichiro Murakami on October 7, 2020, 17:47 pm JST 日本学術会議次期会員の推薦候補の一部を内閣が任命しなかった事について、出発点から、「学問の自由の侵害」と捉え、糾弾するのが新聞輿論のようです。一部の学者や識者層も、その立場で動こうとしているようです。しかし、客観的に見れば、この主張は全く的外れであることは明瞭で、間違いの根本は「現在の」日本学術会議に対して広がっている幻想、あるいは故意の曲解にあります。 日本学術会議はもともとは、戦後、総理府の管轄で発足しましたが、戦後という状況下で総理府の管轄力は弱く、七期も連続して務めたF氏を中心に、ある政党に完全に支配された状態が続きました。特に、1956年に日本学士院を分離して、文部省に鞍替えさせた後

                                                      学術会議問題は「学問の自由」が論点であるべきなのか?
                                                    • 「45歳以上の学力は世界一」日本の詰め込み教育はむしろ海外で高く評価されている 無理に新しい教育をする必要はない

                                                      日本の教育レベルの高さを研究するアメリカ では、何が日本の子どもたちの高い学力の主因なのか? 非常に面白い問いですが、残念ながら、日本の教育研究者はこの問いを十分に検討していません。彼らは概ね、日本の教育をダメだという前提で研究をしているので、日本の教育のうまくいっている部分を見ようとしません。 ですから、「日本の子どもたちは、なぜ学力が高いのか?」という問い自体を思いつくことがないのです。日本の教育研究者も、最近ピザなどのデータをだんだんと使うようになってきてはいますが、日本の教育がダメだと言うために、様々あるデータを恣意的に選択して使っているように見える場合すらあります。 ただ、海外の研究者の中には、日本の高い学力の原因を真摯しんしに調べている人もいます。例えば、アメリカの教育研究者のジェームス・スティグラーがそうです。 彼は、日本の小中学校とアメリカの小中学校を丹念に比較する研究をし

                                                        「45歳以上の学力は世界一」日本の詰め込み教育はむしろ海外で高く評価されている 無理に新しい教育をする必要はない
                                                      • 台湾総統選で“敗北”した習近平が責任転嫁の逆ギレ 世論誘導工作の失敗を責められる国台弁 | JBpress (ジェイビープレス)

                                                        (福島 香織:ジャーナリスト) 1月11日の台湾総統選挙の投票結果は、前回のコラム(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58901)で予想したとおり、現職・蔡英文総統が過去最高の得票数817万票を獲得しての圧勝に終わった。立法院議席も113議席中61議席の過半数を民進党がとり、とりあえず民進党にとっては大満足の結果であったことだろう。 蔡英文の評判は決して良くなかった 私は台北の蔡英文候補事務所前に設置された集会場の現場に赴き、民進党支持者の中で選挙の結果を知った。当選が確定した直後、周囲の人たちにこんな質問をした。 「蔡英文政権2期目に期待することは?」「中国からの軍事的圧力が心配ではないか?」「中国からの圧力で経済が今よりももっと悪くなると心配ではないか?」 ある初老の民進党支持者男性は「司法改革をやり遂げてほしい。今の台湾の司法は公平ではないか

                                                          台湾総統選で“敗北”した習近平が責任転嫁の逆ギレ 世論誘導工作の失敗を責められる国台弁 | JBpress (ジェイビープレス)
                                                        • 根拠なき緊急事態宣言はもはや人災でしかない

                                                          4月25日に3回目の緊急事態宣言が4都府県で発令された。菅首相は記者会見で、「効果的な対策を短期間で集中して実施し、ウイルスの勢いを抑え込みたい」と強調した。しかし、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を使ったコロナ対策は限界に来ていると思われる。狙いどおりの結果を得るのは困難で、むしろ経済・社会に甚大なマイナスの影響をもたらすだろう。 活動制限と感染増減には相関関係がない 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった活動制限策には、3つの問題点があると思う。 第1に、エビデンス(根拠)に基づいた政策なのかという点である。 今回の緊急事態宣言でも、さまざまな制限策が講じられているが、疑問のあるものが少なくない。建物の床面積合計が1000平方メートルを超える商業施設は休業対象だが、この線引きはどのような判断から出てきたのか。会話することのない映画館を休業させる理由は何か。学校の部活動の禁止、夜2

                                                            根拠なき緊急事態宣言はもはや人災でしかない
                                                          • 現場知らない「コロナ専門家」への違和感の正体

                                                            政府は、新規感染者数や病床の逼迫状況が解除の目安を下回ったとして、首都圏の緊急事態宣言を3月21日に解除した。だが、感染者数は下げ止まり、すでにリバウンドというべき状況が起きている。 この1年間、迷走を続けてきた日本政府の新型コロナ対策。数百億円が無駄になったアベノマスク、機能していなかった接触確認アプリCOCOA、タイミングの悪いGoToトラベルなど、国民には不信感が募るばかりだ。 一方、一部メディアが未承認の治療薬を“​奇跡の薬” と称して取り上げ、これをすぐに使用すべきと主張する専門家もいる。また、著名な外科医が独自のコロナ対策案を菅義偉首相に提言、メディアが大きく取り上げた。 コロナの治療をしていない専門家たちの動きに、埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授は違和感を抱いていた。 「第4波は来る、と考えてコロナ対策を立て直すべきです。しかし、いま注目されているコロナの情報や対策案

                                                              現場知らない「コロナ専門家」への違和感の正体
                                                            • トランプは敗れたが「アメリカのリベラリズム」が相変わらず危機と言える理由(石川 敬史) @gendai_biz

                                                              2020年11月の大統領選挙 2020年11月の大統領選挙の最終的な結果が確定するのには今しばしの時間を要するだろうが、趨勢はほぼ決したとみて良いだろう。民主党のジョー・バイデンが史上最多の得票数でアメリカ合衆国第46代大統領に当選する。 共和党のドナルド・トランプは、司法に訴えるなどあらゆる抵抗を試みるだろうが、すべては無駄に終わるだろう。また最終的な選挙結果の確定までの過程で、我々は、アメリカのデモクラシーが終焉を迎えるのではないかという、アメリカ史上でも屈指の泥仕合の情景を目にするだろうが、これもいずれ収束するだろう。 2016年の大統領選挙では、多くのアメリカ観察者が予測を誤り、一方で2020年の大統領選挙ではほぼ彼らの予測どおりの結果となった。重要なのは2016年も2020年も選挙分析の専門家が行なった分析は、どちらも素晴らしいものであり、歴史家にとっては、等しく参照すべき「史料

                                                                トランプは敗れたが「アメリカのリベラリズム」が相変わらず危機と言える理由(石川 敬史) @gendai_biz
                                                              1