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ブックマーク / spa-game.com (7)

  • 構想の呪い | スパ帝国

    なぜゲームの構想は面白そうに見えるのかという考察 ゲームの構想とか企画案は大抵面白そうに見える。というより、ゲームに限らず何事もアイディアを練っている段階では素晴らしい。こんなギミックを/ストーリーを/フレーバーを/キャラクターを考えたぞ! 実際に作れば必ず面白くなる!という具合にしてゲームの作り方を聞きに来る人は途切れないものであるが、質問に答える前にそもそも「なぜその企画は素晴らしく思えるのか」を考えてみよう。 構想はラフ画だ 絵を描く人はしばしば、どうして鉛筆書きのラフは綺麗なのにペンを入れると汚いのかという悩みを抱く。これは人間の頭の柔軟性がなする業だ。ラフ画は複数の輪郭線が重ね合わされた状態になっている。それを見た人間の頭は最も美しい線を選び出して勝手に補完する。ゆえにペンを入れて1の線に確定するとしばしば美しくなくなるわけだ。 ゲームの構想はラフ画に似ていて、その段階ではまだ

  • Bitcoin騒動に関して | スパ帝国

    Bitcoinについて色々調べていたら急にニュースが来たので現状の考えを記録。 貨幣の成り立ちを説明する際にはしばしば牛の寓話が挿入される。君は牛を2頭持っている。1頭を手放して羊に換えたい。そこで羊が余っていて牛を欲しがっている人を捜して市場を練り歩く。しばらくの後にそれが不便だと気付き、まず牛を金に換えてから羊を買う様になる…… これは全く正しくない。人類の経済は物々交換で始まったのではない。経済システムは大まかに4種類あり、成立順に次の様になる: 1:貸し借りの経済 狩りで大きな獲物を捕って来たが自分達だけではべ切れない。そこで近隣の家族みんなを呼んで豪華な事を振る舞う。彼らはその恩義を覚えておいて、後で困った時に助けてくれる。即ち「これで貸し1つだよ」という経済である。共同体に存在する人間の数が少なければこれは十全に機能する。我々も知人に対して「この間お世話になったから」と手土

  • 翻訳記事:勝つ為に戦う(19) | スパ帝国

    これは翻訳記事です 冷静さ 冷静さとは、一瞬の内に起きる出来事の全ての瞬間を見る能力である。それにはしばしば時間の流れが遅くなったかの様な感覚が伴う。これが可能になるのは、その状況に十分に慣れて、脳が不必要な情報を全て遮断できる様になった時だ。そうなれば残るのは必要な手がかりだけである。 新しいゲームを始めたばかりで不慣れな内は、決定的瞬間は文字通り瞬く間に過ぎ去ってしまうだろう。最初はそもそも、その瞬間が重要で注意を要するという事に気付かないかも知れない。たとえ気付いても、その瞬間に起こりうる何百万もの可能性に圧倒され、全てを正しく認識する事は不可能だろう。それが変わるのは、その瞬間を迎える準備ができる様になった時である。決定的瞬間が来るのが分かり(なぜならその前に起きる事のパターンを既に知っているから)、その瞬間に起きうる事はほんの数種類だと分かり、待ち望む1つか2つの合図以外は全て無

  • 評価の問題 | スパ帝国

    評価やランキングにこだわると何が起きるかという問題 pixivにいる人達は絵の評価を気にするそうである。一部の人にとってはランキングに入るかどうかが重大な問題だそうだ。ランキングを巡る感情の濁流を題材にした漫画も描かれている。似た様な状況はニコニコ動画でも起きている。わざわざ早起きして動画ランキングの順位をいじる人は以前からいる。一体「評価」とは何ぞや。それにこだわると何があるのか。私は何度か動画をランキングに入れた事があるので、この問題に関してくちばしを挟む資格があると思う。ランキングにこだわる人、眺める人、そしてSNSやコミュニティを活用してビジネスをしようと考えているお兄さんお姉さんを対象につらつら書いてみよう。 権力とは恣意性なり 例えば私が非常に込み入った重要施設の長だとしよう。元々いた技術主任が退職するので部下の内から後釜を選ばねばならぬ。この職位にある者は施設の全ての細部を把

    sarasane
    sarasane 2013/11/28
    “コントロール不可能な物に対する執着は身を苦しめる。恣意的に与えられた物は恣意的に取り上げられる。積み上がった評価は資産の様に見えるけれども、実は同じ額の負債を伴っている。”
  • 翻訳記事:さらば諦めの日々 | スパ帝国

    これは翻訳記事です *Civ4リードデザイナー、ソレン・ジョンソンの手記。Firaxisを退社してからMaxis・EA・Zyngaを渡り歩き独立スタジオを設立するまでの経緯が書かれている。 私がゲーム業界に入ってから今年で13年になる。その間にCiv3とCiv4という2つのゲームを円満に成功させて来た。残念なのは、その2つのゲームが私のキャリアの最初の5年間だという事だ。その後の8年間に携わったプロジェクトは制作が上手く行かなかったり、完全にキャンセルされたりした。どうしてこんな「失われた十年」を職業人として経る事になったのだろうか? これに答えるには2005年10月から話を始めなくてはならない。Civilization 4が発売された時だ。このゲームは批評家から絶賛され(メタスコア94はFiraxis作品で最高)、商業的にも成功した。比較的低予算のプロジェクトで300万以上を売ったのだ

    sarasane
    sarasane 2013/11/12
    “もう諦めるのはやめにしよう。自分のやりたい様にゲームを作るならば選択肢は1つしかない。”
  • 翻訳記事:ゲームに物語は必要か? | スパ帝国

    これは翻訳記事です GDC#24:ゲームに物語は必要か? 2013/5/13 Soren Johnson Game Developer誌2013年2月号に掲載された物の再掲 物語とゲーム結婚はなかなか上手く行かない物である。大昔から、ゲーム開発者は自前で物語を書き、プレイヤーに決まった開始地点と決まった道筋と決まった終着点を与えて来た。その一方、決まった物語が無いために人気を博すゲームもあった。ゲーム体験とは物語を紡ぐ過程であり、開発者の自作ノベルに従う過程ではないのである。 全ての根底にあるのはドグマの対立だ。プレイヤーの選択が物事を決めるとしたら、開発者の考えた物語の入り込む余地はあるのだろうか? ゲームゲームたらしめる物が相互作用であるならば、開発者のねじ込む筋書きはプレイヤーから主役の座を奪ってしまうのではないか? 言い換えれば、「ネタバレ」のあるゲーム当のゲームと言えるの

  • 翻訳記事:水はひび割れを見つける | スパ帝国

    これは翻訳記事です GDC#17:水はひび割れを見つける 2011/6/12 Soren Johnson Game Developer誌2011年3月号に掲載された物の再掲 「リスクを最小にせよ、どの選択肢が良いか考えろ。ゲームはそう教える。ゲームとはこういうものだ。言い換えれば、ゲームの終着点は退屈であり楽しみではない。我々は楽しいゲームを作ろうとしているが、それは人間の脳に対する勝ち目の無い戦いだ。楽しみとは過程であり、終着点はルーチンワークだからだ」 – ラフ・コスター著「おもしろい」のゲームデザイン―楽しいゲームを作る理論 多くのプレイヤーはゲームを最適解探しのパズルとして遊ぶ。どうすれば最小のリスクで最大の報酬が得られるのか? どんな戦略が勝利を確実にするのか? プレイヤーはゲームからできるだけ楽しみを絞り出そうとする。 しかしゲームというのは非常に複雑で、リリースしてみるまでプ

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