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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (70)

  • 市場ってなんだろうか?-いじめとシートベルトー

    現代は市場の時代だ.ここでの「市場」は日語では「いちば」ではなく「しじょう」と呼ぶ.市場ではいろんなものが取引されている.料品,衣料といった生活必需品から,車や家電製品,パソコン,さらに教育や医療,旅行まで多種多様だ.一昔前では市場が扱うものではないと信じられていた軍事サービスや臓器までも一定の枠組みで適法に売買されている.もちろん違法な臓器移植がまん延している国や地域もある.ただそれは,市場来の機能ではなく,むしろ政府の規制が厳しかったり,またはある国の政府がいいかげんすぎて人々の暮らしが困窮しているからだ.言いかえると市場が満足に力を発揮していないから,不法な取引が横行しているんだ. 一見すると,市場とは関係ないと思われるものも,市場の機能と無縁じゃないこともある.たとえば,今の学校ではいじめが常態化している.これは深刻なことだけど,いじめの発生原因は,学校を取引する市場がないか

    市場ってなんだろうか?-いじめとシートベルトー
    shichimin
    shichimin 2014/09/23
  • 安倍政権がもたらした消費税増税による自業自得的な経済急減速について(いわゆるリフレ派の見解まとめ)

    内閣府の発表によれば、国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、実質で前期比1.7%減、年率換算で6.8%減であった。また、名目GDPの成長率は、前期比0.1%減(年率換算で0.4減)。 内閣府のポイント解説を利用すると 「実質GDP成長率に対する内外需別の寄与度を見ると、民間最終消費支出や民間企業設備、民間住宅等の国内需要が▲2.8%とマイナスに寄与した一方、外需は、輸入が減少したことにより、1.1%とプラスに寄与した。内需のマイナス寄与は 7 四半期ぶり、外需のプラス寄与は 4 四半期ぶりとなった。」 とある。もちろん輸入の低下は国内の景況の落込みを反映する可能性が大きい。国内需要をみても耐久消費財、住宅などを中心として消費税増税の「駆け込み需要の反動」という整理がされている。だがはたしてそうなのだろうか? この点については後半で簡単に私見を述べる(すでに昨年来指摘したものを繰り返す

    安倍政権がもたらした消費税増税による自業自得的な経済急減速について(いわゆるリフレ派の見解まとめ)
  • 「死ななかったガルマ=安倍晋三」in多根清史『ガンダムがわかれば世界がわかる』

    かの名著『宇宙世紀の政治経済学』(2005年)の改訂増補の登場である。しかも今日のアベノミクスの評価まで丁寧に補強されてて、弾幕がやたら濃い仕上がりだ。前著を出されたときは、このブログの前のブログにたしか絶賛のコメントを書いたが今回もそうだ。宇宙世紀という架空の歴史を、現実の日や世界の政治経済を考える参照軸としてみる。しかも適度なユーモアを忘れずに。という斬新な手法は今回も健在である。実にガンダム三部作の世界は豊潤であり、また多根さんの批評眼もあいかわらずだ。 いまの第二次安倍政権で、安倍首相を「死ななかったガルマ」にたとえ、そして麻生副総理をシャアにやはりたとえる、その見立ても面白い。ジーク、ジオン。ガンダム好きだけでなく、日と世界の歴史政治経済に興味をもつ人はぜひ読まれよ。 ガンダムがわかれば世界がわかる (宝島社新書) 作者: 多根清史出版社/メーカー: 宝島社発売日: 201

    shichimin
    shichimin 2013/05/09
    "いまの第二次安倍政権で、安倍首相を「死ななかったガルマ」にたとえ、そして麻生副総理をシャアにやはりたとえる"
  • 片山さつき・城繁幸・赤木智弘「本当に生活保護を受けるべきは誰か」in『Voice』八月号

    ちょっと前の号ですが、気になっていた対談で備忘録も兼ねてここに引用と簡単なコメントを書いておきたいと思います。この三者の組み合わせというのは面白いですね。 対談の記録はここで今の段階ではここに掲載されてます。 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000001-voice-pol http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000002-voice-pol http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120720-00000004-voice-pol 片山氏の立場を整理すると 1.ポピュリズム的傾向。河準一氏の事例を狙い撃ちにして、「不公平」という「庶民」感情を前提に批判を強める。 「経済的困窮者に対して、民法877条では

    片山さつき・城繁幸・赤木智弘「本当に生活保護を受けるべきは誰か」in『Voice』八月号
  • 山崎元『お金の教室』

    いいである。冒頭の三人の先輩たちのそれぞれのアドバイスが書をひとつの人生の物語としても機能させている。書のもとは半期の学部学生向けの講義であり、非常にねりこまれた分かりやすい構成になっている。特に第一講のポイントの3つは、いまの学生にとっては、すべての局面で有効ではないだろうか。「1 賢く節約して、運用できる資金を早くつくろう」「2 自分という「人的資」への投資も有効な運用だと知っておこう」「3 お金の問題は自分の頭で考えよう。他人、特に金融業者を頼ってはいけない」。 特に僕はすべての講義でこの2と3については講義の冒頭で語っている。最も3は金融業者ではなく、「自分の頭で考えよう。他人の意見や答案をみてもろくな結果にならない」という形だけれども。 また「はっきり言おう。男女ともに、カードで買い物をしてリボ払いを使うような経済観念のない相手とは結婚しない方がいい。これは、気のアドバ

  • 復興の経済学ー関東大震災の経済学者たちー

    以下は近刊予定の『福田徳三論』から一部分を抜粋したもの。前後の文脈に依存している箇所がありわかりにくいところもあるだろうけどそこはお許しを。 ーーー 厚生経済への移行過程ー復興の経済学ー 1923年(大正12年)9月1日、関東地方を中心にマグネチュード7以上の巨大地震が襲った。関東大震災の余震がまだ続く中、福田は震災の経済的影響の調査を行い、それを一書『復興経済の厚生的意義』にまとめた。 「ここに大正一二年(1923)年九月一日わが関東地方を襲った大震災は、端なくも、われらに、その力と勇気とを振い起こさしむべき機会を与えた。私は、同学諸君の驥尾に付して、この試験に応ずべく、一方書斎内において、他方街頭に出でて、自分の微弱なる心力と体力の及ぶかぎり、あるいは思索し、あるいは奔走し、あるいは調査し、あるいは勧説することに努めた」 。 福田は学生たちの協力を得て、またみずからも「水筒を肩に、ゲー

    復興の経済学ー関東大震災の経済学者たちー
    shichimin
    shichimin 2011/03/16
  • 高橋洋一『バランスシートで考えれば、世界のしくみが分かる』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    高橋さんの新著です。シノドスでのレクチャーが元になっているようですが、バランスシートによる分析という一貫した視点は非常にわかりやすいですね。特に統一的な観点から主要な政策問題を、官僚や評論家たちの意見のどこが誤りなのか具体的に指摘できる点ですぐれています。あと余談ですが、ネットの匿名官僚批判もあり面白いです。 第1章は基的なバランスシートの読み方のコツを伝授するところから始まり、政府のバランスシートそこにおける徴税権の意義などに注目しています。また過去の高橋さんの実務体験が紹介されていて、不良債権問題や政府のバランスシート作成やALMなどの重要な仕事にどれだけ貢献してきたかがわかりそれ自体面白いものだと思います。 第2章は、バランスシートを利用した「埋蔵金」の発見の話です。これに対して、財務省が「埋蔵借金」という噴飯ものの主張をしたり、特別会計の一般会計化がかえって財務省などに都合のいい

    高橋洋一『バランスシートで考えれば、世界のしくみが分かる』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 今敏『OPUS』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    今敏氏の最後の長編マンガであり、しかもとりあえず未発表草稿から完結話まで合わせて収録(もっともこれが完結話とみなせるかどうかは微妙)。読んでみてマンガ作品として面白い。劇中劇ならぬマンガ中マンガという形で、現実と虚構が入り乱れていく様を描いてて、今敏の主要アニメ作品のモチーフに完全につながる。 他の長編マンガ作品『海帰線』や『セラフィム』よりも完成度がはるかに高く、またスピーディな物語展開で一気に読んでしまう。マンガ作品としては今氏の代表作だと思う。 OPUS(オーパス)上(リュウコミックス) [コミック] 作者: 今 敏出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2010/12/13メディア: コミック購入: 4人 クリック: 38回この商品を含むブログ (18件) を見る

    今敏『OPUS』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 梶谷懐・山形浩生・田中のゼロ年代のベスト経済本

    せっかく三人でコメント欄でを選んだのでエントリーの方で紹介。http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/comment?date=20100405#c まず田中 ゼロ年代にあげるべき経済書としては何をあげましたか? 僕はクルーグマンの「復活だぁあ」論文(01年翻訳完了)が収録されてるか、もしくは経済学ブームの端緒となった『ヤバい経済学』あるいは『エコノミスト、南の貧困と闘う』でしょうか。日人のものなら、結局、構造改革やその前後の制度設計にもろにかかわった人物の生きざまも記した暗黒卿の『さらば財務省』をあげますね。 クルーグマン教授の<ニッポン>経済入門 作者: ポール・クルーグマン,山形浩生出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2003/11/22メディア: 単行購入: 6人 クリック: 54回この商品を含むブログ (46件) を見るヤバい経済学 [増補

    梶谷懐・山形浩生・田中のゼロ年代のベスト経済本
  • 坂本龍馬の経済思想

    NHKの大河ドラマ『龍馬伝』がやはり面白い。長年の龍馬フリークである僕も久しぶりに龍馬熱が復活してきた。ところで龍馬は「海援隊」を今日の「会社」の先駆として設立し、貿易を立国の基礎と考え、また対地域政府との賠償交渉など民間レベルでの経済問題の対処のツールを見出したことでも知られている。これらすべてに坂龍馬の「経済思想」的な発想を読みとることができるかもしれない。あるいは横井小楠ら同時代の経済思想の大家との影響関係も調べると面白いかもしれない。 坂龍馬が実際にどんな人であったかは、現在は文庫版で『龍馬の手紙』というがでているのでそれを読めばおおよそのことがわかる。僕はいつも思うのだが、坂龍馬の最大の貢献というか魅力は、おりゅうとのラブアフェア、特にその日初と形容されることの多い九州での「新婚旅行」ではないかと思っている。薩摩と長州の同盟の仲介も大政奉還も「船中八策」も僕にはこの「新

    坂本龍馬の経済思想
  • 日本のブログ力:経済問題(翻訳篇)ベスト100+α - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    いいかげんな一部分の翻訳で人をミスリードする人たちが日では多くの読者を集めている。しかし注意深い人=騙されない人たちは、日のブログで海外の情報を適確に訳し紹介しているものが多数あるのを知っている。以下ではそういうブログやHPから翻訳(なるべく全訳)を中心に収集してみた。 ●はぜひ読んでおくべきエントリーを示す。ここだけ読めば日語のネットで手に入る最上の情報を得ることができるだろう。 ●マクロ経済政策の再検討〜より高いインフレ目標値の検討〜 http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20100215/p1 ●勝手な解釈より人の説明 http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100215#p2 長期フィリップス曲線は垂直ではない!? http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100215#p1

    日本のブログ力:経済問題(翻訳篇)ベスト100+α - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • すべての人に贈るだまされないための経済入門ーベストブックガイド100+1

    こういう記事を読むと、1)リーマンショック以後、一年以上、他国に比べて極端に低い金融緩和しかしなかったこと(日銀の資産増加率では約5%、イギリス、米国は130~140%)→デフレ進行、実体経済(失業率など)悪化の事実上の放置、2)昨年12月の日銀の「新資金供給」の変化率でさえせいぜい従来の規模の20分の1の伸び率→すでに多くの論者が効果が限定的を示唆、3)「デフレ」を目的にしながら日銀行自体がデフレを審議して決定したといえない→政治的圧力によるきわめて恣意的な変更→市場の信任もなにもなし、4)3)を踏まえて多くの人は日銀の音はデフレ対策ではなく「金利正常化」路線への早期復帰であり、景気対策ではないと考えておる→金融政策の効果を減殺している。 もちろん日の異常ともいえる風土(多くのマスコミの暗黙知であるように日銀行の地均し≒事実上の政策内容の事前リークという対外活動)をギブンと考えれ

    すべての人に贈るだまされないための経済入門ーベストブックガイド100+1
    shichimin
    shichimin 2010/02/01
  • 2010-01-13 - Economics Lovers Live

    これはこれは、思いがけない頂き物ですw 田中圭一氏の作品を、わたしも同じ田中エロ族として愛読していることは、このブログのエロ族読者の方々にはおなじみのことと思います。その田中圭一氏が「古典教養」と結合するとどうなるのか、という稀にみる怪しい、いや素晴らしいお勉強になっています。古典とエロ両方学べて、健全なる青少女少年のみなさんに、これぞ日の伝統だ、というものを得ることができるでしょう。 書は田中圭一氏のマンガとイラストを豊富に用い、そこに田中貴子氏の解説する日の古典(古事記、源氏物語、とはずがたり、今昔物語集など)の原文とその解釈、現代的な意義などが縦横にわかりやすく書かれています。たぶん田中圭一氏ベースで考えても傑作の部類でしょう。単行で出たときはちょっと敬遠してたんですが、エロと教養は相性いいんだなあ。うんうん(妙に納得)。 すでに単行のときに話題になっているかと思いますが

    2010-01-13 - Economics Lovers Live
    shichimin
    shichimin 2010/01/21
    田中圭一!/"健全なる青少女少年のみなさんに、これぞ日本の伝統だ、というものを得ることができるでしょう。"www
  • 高校生が読む経済書って何だろうか?

    エントリーのタイトルは『小悪魔ageha』最新号より 切込隊長と超越議論をしたときに、隊長が以下のことを書いたのが心にひっかかってた。特に強調部分(強調したのは僕)。 http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/12/post-9f83.html#more 完全失業率とか 良く分からないです。実体経済は前に比べて悪化してると思いますが、前が異常だったんじゃないですかね。無理な信用創造を繰り広げて世界的にバブっていたころと比べて、いまは実体経済最悪だ、というのは相対的に見てそれはそうだろうけど、元からこんなもんだったんじゃないかと、ロスジェネ世代な私は思ってしまいます。 問題は、実体経済が悪化するのは当然として、それがしばらく続くのも当然として、はて、どう対処して環境に適応するのかしら、という話じゃないでしょうか。 ロス・ジェネ世代だけどもバブった頃の記憶もあ

    高校生が読む経済書って何だろうか?
    shichimin
    shichimin 2010/01/20
  • [話題]水無田気流『無頼化する女たち』 2009-12-30 - Economics Lovers Live

    水無田さんからいただきました。意外ですw どうもありがとうございます。何気に今度の就職の中にも水無田さんのデフレ世代論を援用して論じたところがありました。このには最近、関心がよりアップしてきた「デフレカルチャー」に関連のあるヤンキー文化拡散論が後半の目玉になっていて読ませます。 ゼロ年代後半の勝間和代(とその事実上の補完たる香山リカ氏)ブームに典型的なサバイバルエリートと、他方でネオヤンキーの女子という、ニッポン女子の無頼化の二極化が示唆されています。こういうネオヤンキーとサバイバルエリートは、冗談みたいですが、宇野常寛さんのサヴァイブ/バトルロワイヤル系と関係性モデルというふたつのゼロ年代の新しい想像力の動きと照応しているんですねえ。同時多発文化解釈現象でしょうか? 笑 個人的にはヤンキー文化拡散論のネガ=コミュニテイの煉獄 とポジ=コミュニテイに包まれる・包む快楽 をデフレカルチャ

  • 今年読んだ経済本ベスト10 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    さてここ半月なんだか忙しくてブログは手抜き状態か、マンガに偏ってましたw。すみません。さて今年もいろんな経済書を読んできました。以下、順不同でどんなものが心に残ったのか(ただし第1位だけは当の一位!)、一言コメントとともに思い出していきましょう。『ブラックスワン』もいいかもしれませんが、以下のをまとめて読んだ方がちゃんとした経済問題への体系的な見方ができますよ。その方が皆が読んでるベストセラーを読むよりもきっと自分を他人とは違う存在にしてくれるでしょう(う、なんか勝間さんみたいな書き方にw 第10位 高橋洋一・竹内薫『鳩山由紀夫の政治を科学する』 まだ登場したばかりのこのですが、高橋さんの完全復帰を印象づける読んでためになる経済合理性からみた日政治制度の辛辣な分析ですね。鳩山政権発足100日を再考する上でも必読です。 鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学) 作者

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  • 中村一樹編著『60日で取れるとっておきのお得な資格』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    少し前に御頂戴していました。お礼が遅れて申し訳ございません。どうもありがとうございます。 書は題名が示すように、60日で取れる資格をいくつも掲載し、その資格の特徴、学習するときの教材、そして実際の勉強の進度などを簡潔に書いたものである。 ところで僕は大学生の就職における資格については懐疑的な立場にたっている。もちろん全面否定ではなく、それぞれの学生が自主的にやれるならばそれにこしたことがないと思っている。他方で多くの無名大学では資格取得を学生に奨励しているのが、どの大学のHPでも観察することが可能である。しかし拙著で言及したように、むしろ採用側は、資格そのものよりも「コミュニケーション能力」を重視している。そのため前者に努力を傾注しぎる就職指導や就職対策は思わぬ落とし穴に陥るリスクが少なからず存在すると思う。 ただ僕も97年のアジア経済危機から02年ぐらいまでのゼミ生すべてに受験させ、

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  • 勝間和代・宮崎哲弥その他「民主新政権の経済政策、大丈夫か」in『朝日新聞』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    子どもが宿題用にファンである宮崎さんの記事をちょきちょき切ってファイルに閉じたために発見が遅れましたw。さてこの記事は勝間・宮崎両氏のリフレ派vs朝日編集委員の耐久レース派の対立として描けます。 ここまで鮮明に朝日新聞の編集委員が耐久レース派(日経済の現状は自律的な政策では回復できず、じっと外需の回復を待つ)ということを鮮明に出すということは、事実上、「若いものや職を失った中高年はとりあえず貧乏で苦しめ」と断言しているようなものでしょう(以下では雇用も考えているのでそうではないといっていますが明らかに矛盾します)。 朝日新聞も当然にさまざまな意見をお持ちの編集委員や記者の方がいるのは存じてますが、このあまりにも鮮明な対比(リフレ派vs耐久レース派)は、どんな企画意図だったのか、これが朝日新聞の基的主張なのか、と思ったりもします。 さて内容ですが、勝間氏の問題提起は、民主党の中の「景気対

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  • 山形浩生『訳者解説 新教養主義宣言リターンズ』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    個人的にも嬉しい山形さんの最近訳したの解説の一挙収録+その解説の解説つき。 しかし考えてみれば、山形さんや稲葉さんたちと知り合わなければ僕の人生もつまんないものだったろう。彼らの翻訳やを読んだ人も同じ感想を抱くに違いないと信じている。特にこの解説が付された翻訳には一貫したテーマが流れていると思う。それは「人間の選択の意味」というものだ。無意識、意識、そして外部からの条件付けなど、それらの話題の中で、常に問われているのが、人の平平凡凡な日々の選択とそれが伴う興味深い(あるいはこれまた凡庸な)結果の意味を、よ〜く考えていこう、というのが、僕が最近の一連の山形さんの訳業から得ている重要なメッセージである。 ちょうど「新教養主義」とはどんな意味なのか考えていたこともあり、書でその最新の全貌を知ることができるのも嬉しいことである。 ところで書に収録された解説がついた訳書について、このブログで

    山形浩生『訳者解説 新教養主義宣言リターンズ』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 予算の最大論点は「税収の落ち込み」 - Economics Lovers Live

    税収実績が現状で前年比70数%。このままでは40兆円を大きく下回る可能性があるという。その一方で歳出規模は膨張している。報道などではこの歳出の内容ー子育て手当やダムの見直しなどーに目が行きがちだが、僕からみると最大の予算の問題点はこの「税収の落ち込み」にある。 現時点で、日銀行も政府も経済の自然治癒ないしは外国の景気の持ち直しだのみ一色である。すでに何度も触れているが、現状での日の経済政策に景気対策は事実上ない。そのため「税収の落ち込み」が今年度だけではなく、かなりの長期間続くことが現状の政策をみるかぎり予想される。もちろん民主党が政権を取る前からこの事態は存在しているので民主党のみに責任があるわけではない。しかし同時にいま現在の民主党政権に税収の落ち込みを避ける政策があるのかといえば明確にノ―だろう。 いわば景気対策を放棄 → 税収の落ち込み放置 → 歳出の見直しの限界 → 受動的な

    予算の最大論点は「税収の落ち込み」 - Economics Lovers Live
    shichimin
    shichimin 2009/10/16
    『最大の予算の問題点は「税収の落ち込み」なんだから、税収の落ち込みを避ける政策が現状ないのに鳩山首相が赤字国債容認とかいうのは、財政政策の積極的発動ではなくて無策ゆえの受動的なものだよね』って記事。