Regional Scrum Gathering Tokyo 2024での講演資料です。 --- 2023年、ソフトウェア工学分野の論文誌であるTOSEM[1]、およびトップカンファレンスであるICSE 2023[2]に、スクラムに関する1本の論文が同時に採択されました。 僕は50ページを超えるその論文を読んで衝撃を受けました。こういう学会に投稿されるスクラム・アジャイルの論文は、アジャイル実践者の目線からするとあまりピンとこないものもあるのですが、この論文はまず、そういった点で一分のスキもありませんでした。 ただの研究者ではない、明らかにスクラム実践者が書いた論文でした。 一体誰が書いたのか、と思って調べてみると、2人の著者 Christiann Verwijs と Daniel Russo のうち、Christiaan Verwijsはあの『ゾンビスクラムサバイバルガイド』の著者の1人