bioとreviewに関するsymbioticwormのブックマーク (23)

  •  「したがるオスと嫌がるメスの生物学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    したがるオスと嫌がるメスの生物学 昆虫学者が明かす「愛」の限界 (集英社新書) 作者: 宮竹貴久出版社/メーカー: 集英社発売日: 2018/03/16メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 書は昆虫学者宮竹による性的コンフリクトを扱った一冊.序章にあたる「はじめに」がかなり率直で楽しい.まず虫にも個性があることが強調され,そして昆虫の交尾行動を研究し続けてきた著者による「虫のオスにとってのモテの極意」が述べられている.それはまず「アクティブ&マメであること」だが,さらに重要なのは「アクティブになるタイミング」なのだそうだ.そして最後に著者の学者としての心意気も書かれている.現在岡山大学の教授である著者は数年前に管理職となる.そして「これを続けていくと,管理職手当は増え,定年退職後には新たな就職先も準備され,困らない老後を過ごせる」のだが,やってみるとそれは苦痛

  •  「猫はこうして地球を征服した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    はこうして地球を征服した: 人の脳からインターネット、生態系まで 作者: アビゲイル・タッカー,西田美緒子出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2017/12/27メディア: 単行この商品を含むブログ (3件) を見る 書は(もちろん)ネコ好きで,子供時代からネコを飼い続けているサイエンスライターのアビゲイル・タッカーによるネコについての科学啓蒙書だ.私はどちらかといえばイヌ派だが,そういえばネコについてはきちんと読んだことがないなと思って手に取った一冊になる.原題は「The Lion in the Living Room: How House Cats Tamed Us and Took Over the World」. 序章では書の中心テーマが提示される.それは「ネコは我々の役に立っているようには見えないし,最近では野鳥殺しの侵略的外来種としての悪評も高いのに,なぜこんな

     「猫はこうして地球を征服した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    symbioticworm
    symbioticworm 2018/03/31
    “ネコは,そのヒトの赤ん坊と同じような大きさ,ニャーという鳴き声,両眼視可能なとても大きな目によってヒトの「ベビー・リリーサー」を刺激する.彼等は私たちに社会寄生しているのだ. ”
  •  「交尾行動の新しい理解」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    交尾行動の新しい理解-理論と実証 作者: 粕谷英一,工藤慎一出版社/メーカー: 海游舎発売日: 2016/03/15メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 書名は「交尾行動」となっているが*1,実際には性役割,近親交配回避,性淘汰理論のここ20年の進展を解説し,さらにグッピーとマメゾウムシについての性淘汰の実証リサーチの詳細が紹介されているになる. 性役割や性淘汰に関する進化理論は70年代から90年代にかけて大きく進展し,日でも行動生態学の教科書がいくつも刊行されてその理論的な詳細が紹介されてきた.理論はその後も性的コンフリクト,精子競争と隠れたメスの選択,拮抗的性淘汰をめぐって前進しているが,ここ20年ぐらいは日語書籍としてはあまり紹介されておらず,包括的な解説としてはわずかにデイビス,クレブス,ウエストの教科書に簡単な解説があるのみという状況だ.書はこの分野に

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  •  「ダーウィンの覗き穴」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ダーウィンの覗き穴――性的器官はいかに進化したか (早川書房) 作者: メノスヒルトハウゼン出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/01/29メディア: Kindle版この商品を含むブログ (3件) を見る 書はメノ・スヒルトハウゼンによる生殖器に焦点を絞った性淘汰解説だ.著者のスヒルトハウゼンはオランダのライデンにあるナチュラリス生物多様性センター(Naturalis Biodiversity Center)*1の進化生物学者で生物多様性と形質進化についての研究者だ.一時ボルネオで陸貝のリサーチもしていたようで書にもその話が出てくる.性淘汰にかかるはこれまでもいろいろ出ているが,書は特に生殖器の形質や機能について深く掘り下げているのが特徴だ. まえがき*2で,生殖器について,人々は並々ならぬ興味を示すのだが科学的な探求はそれほどなされてこなかったことが取り上げられる.ス

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  •  「昆虫はすごい」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    昆虫はすごい (光文社新書) 作者: 丸山宗利出版社/メーカー: 光文社発売日: 2014/09/12メディア: Kindle版この商品を含むブログ (5件) を見る 書は「アリの巣をめぐる冒険」や「アリの巣生き物図鑑」などの著者で,昆虫学者の丸山宗利*1による一般向けの新書版昆虫物語である. 最初は概説. 興味深い口絵のカラー写真を提示した後,冒頭で昆虫がいかに多様な生物であるか,昆虫の基的な分類上の位置,昆虫の体制とよく間違えられる生物群(クモ,ムカデなど)との違いを解説している.面白いのはなぜ多様なのかの説明で,飛翔可能であることと変態を主な理由として挙げている.確かにこれにより様々なニッチが利用可能になっているのだろう.もっとも送粉や寄生を通じて特定の生物種と共進化しやすいことも大きな要因であるように思われるところだ. この後に簡単な進化の解説がある.ここで面白いのは,昆虫分類

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  •  「Brief Candle in the Dark」  - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Brief Candle in the Dark: My Life in Science 作者: Richard Dawkins出版社/メーカー: Ecco発売日: 2015/09/29メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る 書はドーキンスの自伝の下巻になる.上巻「An Appetite for Wonder」はドーキンスの祖先の物語から始まって「利己的な遺伝子」の出版までだった.下巻は当然そこから物語が続くかと思ったが,ドーキンスは少し趣向を変えている. タイトルは「暗闇の中の短いろうそく*1」というほどの意味だが,これはもともとはシェイクピアのマクベスの中にでてくる言い回しをカール・セーガンが「科学」についての比喩として用いたことから来ているようだ.自分の行ってきた科学は暗闇を照らすろうそくのようなものであったはずだという自負も込められているのだろう. 巻頭

     「Brief Candle in the Dark」  - shorebird 進化心理学中心の書評など
    symbioticworm
    symbioticworm 2015/10/27
    下巻も内容盛り沢山ですなあ。邦訳はよ!
  • 「タコの教科書 その驚くべき生態と人間との関わり」リチャード・シュヴァイド 著 | Kousyoublog

    知能は非常に高いが、単独行動が基、一日のほとんどをお気に入りの巣穴で過ごす引きこもりで、攻撃力は高いがストレスに弱く、欲旺盛、危険が迫ると周囲の環境に同化してやり過ごし、性交渉は生涯一度だけ・・・ぼっちの若者ではなく、タコの話。タコの生態がとても面白い。 タコの教科書 posted with ヨメレバ リチャード・シュヴァイド エクスナレッジ 2014-06-28 Amazon 楽天ブックス 7net honto e-hon 紀伊國屋書店 丸善&ジュンク堂 図書館 ここ百年でタコの生態は非常に熱心に研究されてきた。二十世紀の海洋生物学をリードしたナポリ臨海研究所(1873年設立)の周辺がマダコの産地であったこと、学習と行動を主要な研究対象とした初期の海洋生物学にとって欲旺盛で好奇心が強いタコが餌と動機づけの関係を調べるのに好都合だったことなどが大きい。 その結果、タコが抜群の知能を

    「タコの教科書 その驚くべき生態と人間との関わり」リチャード・シュヴァイド 著 | Kousyoublog
  •  「なぜ蝶は美しいのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    なぜ蝶は美しいのか 作者: フィリップ・ハウス出版社/メーカー: エクスナレッジ発売日: 2015/05/29メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 書は英国の昆虫学者によるもので,チョウの翅の模様についての考え抜かれた考察が美しい写真とともに説得的に語られている.原題は「Seeing Butterflies: New Perspectives on Colour, Patterns & Mimicry」 考えてみるとチョウの翅の模様は不思議だ.うまく背景に溶け込んでいる隠蔽色のもの,毒を持つチョウの警告色,それにベイツ型擬態,ミュラー型擬態で説明できるものは,一般的な進化生物学や行動生態学の議論の上にうまく収まる.しかしそれ以外の鮮やかな模様はどう考えたらいいのだろうか.雌雄で異なっているなら性淘汰にかかるハンディキャップ型のディスプレーの可能性もあるが,特に性差

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  •  「ヒトはなぜ笑うのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ヒトはなぜ笑うのか 作者: マシュー・M.ハーレー,Jr.,レジナルド・B.アダムズ,ダニエル・C.デネット,Matthew M. Hurley,Jr.,Reginald B. Adams,Daniel C. Dennett,片岡宏仁出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2015/02/25メディア: 単行この商品を含むブログ (11件) を見る 以前私がレビューしたMatthew M. Hurley,Daniel C. Dennett,Reginald B. Adams Jr.による「Inside Jokes: Using Humor to Reverse-Engineer the Mind」が「ヒトはなぜ笑うのか」という邦題で邦訳された. 邦訳書は560ページを越える大著になっていて,Kindleで原書を楽しく読んだ私としてはこんなにボリュームがあったのかと今更ながら驚いている.

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  •  「道徳性の起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    道徳性の起源: ボノボが教えてくれること 作者: フランスドゥ・ヴァール,Frans de Waal,柴田裕之出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2014/11/28メディア: 単行この商品を含むブログ (7件) を見る 書はオランダ出身の著名な霊長類学者フランス・ドゥ・ヴァールによる霊長類特にボノボに見られる向社会性を解説し,そしてそこからヒトの道徳と宗教についての思いを語るという,科学書であり,かつ大家のエッセイのような趣もあるである.原題は「The Bonobo and the Athiest: In Search of Humanism Among the Primates」.邦題は書の内容の一部を示しているだけでややミスリーディングな印象である. ドゥ・ヴァールは大変著名なチンパンジーやボノボの研究者であり,その生態や行動を詳しく紹介する「政治をするサル」や「ボノボ

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  •  「デイビス・クレブス・ウエスト 行動生態学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    デイビス・クレブス・ウェスト 行動生態学 原著第4版 作者:N.B.Davies,J.R.Krebs,S.A.West発売日: 2015/03/25メディア: 単行 書は英米で定評ある行動生態学の教科書「An Introduction to Behavioural Ecology」第4版の邦訳書である.この教科書はドーキンスと動物の信号についての共著論文を書いたことでも有名なジョン・クレブスとヨーロッパカヤクグリやカッコウのリサーチで名高いニック・デイビスという行動生態学者2人により最初に執筆されたもので,行動生態学勃興時の熱い思いとともに,最適採餌,包括適応度,ESSなどの問題を明晰に解説していることで名高いものだ.1981年に初版が出され,1987年に第2版,1993年に第3版が出されて,しばらく改訂が途絶えていた.そこに新進気鋭の数理生物学者スチュアート・ウエストが加わって久しぶ

     「デイビス・クレブス・ウエスト 行動生態学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    symbioticworm
    symbioticworm 2015/06/28
    書店でざっと見たが、書評にもあるマルチレベル淘汰と包括適応度の数学的等価性(及び後者で考えることの有用性)の他にも、アクセルロッドのTFT戦略実験の過剰適用に対するビンモアの批判もフォローしていて隙がない。
  •  「サルなりに思い出す事など」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    サルなりに思い出す事など ―― 神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々 作者: ロバート・M・サポルスキー,大沢章子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/05/23メディア: 単行この商品を含むブログ (14件) を見る 書は,ストレスについての神経生理と行動,特にコルチゾール系のホルモンとの関連をリサーチし,さらにアフリカでヒヒの長期観察を行ったことでも有名なロバート・サポルスキーの2001年に出された回想録である.原題は「A Primate's Memoir」,あえて直訳すれば「ある霊長類の回想」ということになるだろうか,ちょっとひねった題で,邦題はその味をうまく生かしていると思う.なお大変残念なことに原書の全29章のうち6章はカットされて「抄訳」ということになっている*1. 内容的には著者のアフリカ社会とアフリカ文化のとぼけた体験談が1/3,アフリカ各地への冒険旅行

     「サルなりに思い出す事など」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    symbioticworm
    symbioticworm 2014/07/31
    タイトルと表紙の組合せが味わい深い。“観察対象のヒヒの群れがどうにもならないアフリカの現実の前に疫病に侵され次々と倒れていくのだ.”今回のエボラ流行も、人は勿論、野生生態系への影響も心配。
  • いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ

    5億4千万年前のカンブリア爆発以来、地球上には『捕者』がはびこっている。ある意味では我々人類が地球上最強の捕者なのであるが、そのことは棚上げにして、捕者というと、どう猛で恐ろしいいうイメージを抱きがちだ。 捕者のいない世界というのを考えてみてほしい。なんとなく、平穏でのどか、緑ゆたかで桃源郷のような景色が思い浮かばないだろうか。『捕者なき世界』を読むと、そのような甘っちょろい直感的想像は木っ端みじんに打ち砕かれる。 1741年、遭難したロシア船ピョートル号に乗っていたベーリングに見つかるまで、ラッコはアリューシャン列島界隈でうようよ泳いでいた。肉は固くてべられたものではないが、寒い海に住むラッコの毛皮は保温能力が高い。毛皮商人がほうっておくわけがない。人間の恐ろしさを知らなかったラッコは、おもしろいように狩られていった。 乱獲がたたり、捕獲すら難しい状況となった1911年、よう

    いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ
  • タコ! この謎多き生き物――『タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物』(高瀬素子)他/今週のオススメ本 / シノドス編集部 - SYNODOS

    タコ! この謎多き生き物――『タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物』(高瀬素子)他 今週のオススメ / シノドス編集部 情報 #飯田泰之#タコの才能#キャサリン・ハーモン・カレッジ#思考をみがく経済学 イカとタコ――足が沢山ある共通点によって、そしてその美味しさによって、今まで社会を二分する派閥闘争を繰り広げてきた。しかし、昨今、ダイオウイカが大きな注目を浴び、イカ派が優勢の展開だ。あんなに大きなイカに勝てっこない……多くのタコ派がうなだれていた。 そんな中、タコ派にとって救世主のごとく現れたがある。タコの魅力をたっぷりと教えてくれるノンフィクション『タコの才能』だ。書ではタコの捕まえ方、タコのべ方、タコの習性、タコと人類の歴史、タコにまつわる文化など、タコに関する様々な事柄が網羅されている。 タコとイカは似ているようで、ちょっと違う。足の数だけではなく、群れで泳ぎ回るイカに比べ、タ

    タコ! この謎多き生き物――『タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物』(高瀬素子)他/今週のオススメ本 / シノドス編集部 - SYNODOS
    symbioticworm
    symbioticworm 2014/07/06
    “群れで泳ぎ回るイカに比べ、タコは単独で行動する。巣穴に一人暮らしをして、空き缶や瓶を持ち込み、部屋の飾りつけする。一人で楽しむことのできる、ひとり上手だ。”
  •  「協力と罰の生物学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    協力と罰の生物学 (岩波科学ライブラリー) 作者: 大槻久出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/05/23メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (12件) を見る 書は岩波科学ライブラリーシリーズの一冊で,利他行動を含む協力行動の進化にかかる解説書である.著者は若手数理生物学者の大槻久. 最初に自然界には協力行動があふれていることを豊富な実例を元に解説している.しかしその前に協力を定義する際の通貨が適応度であることをしっかり断っていて渋さが感じられる.協力の実例には,バクテリアが流されてしまわないためのぬめり(バイオフィルム),粘菌の柄になる細胞,アリのワーカー,オナガのヘルパー,血を吐き戻すチスイコウモリ,群れを作る動物のアラームコール,フードコール,菌根菌その他の他種生物間の相利共生などが紹介されている.まずは背後の原理にあまりこだわらずにひたすら並べて読

     「協力と罰の生物学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 「行動生態学」 - Life is Beautiful

    ※この記事は、生態学会ニュースレター2014年5月号に掲載された、私自身による書評HTML版です。数式や脚注などのスタイルを、はてなブログ用に最適化してあるつもりです。 Amazon.co.jp: 行動生態学 (シリーズ 現代の生態学 5): 沓掛 展之, 古賀 庸憲, 日生態学会, 沓掛 展之 担当編集, 古賀 庸憲 担当編集: 行動生態学はオワコン*1か?–これは2012年日動物行動学会大会におけるラウンドテーブル(自由集会)のタイトルの1つであり、華の時代を謳歌してきた「行動生態学」へのアンチテーゼとして、反響を呼んだ。こと我が国においては、行動生態学の新しい手法や概念は積極的に取りいれられ、多くの教科書も編纂されてきた。「行動生態学入門」(粕谷)、「動物生態学」(嶋田・粕谷・山村・伊藤)といった重厚な教科書は、行動生態学研究の成果の体系と言えよう。しかし21世紀に入ってか

    「行動生態学」 - Life is Beautiful
    symbioticworm
    symbioticworm 2014/06/18
    “そもそも種とは、ヒトが生物を分類するために作り出した概念であり、ヒトが作った概念のために生物の行動が進化するという目的論は元から論理的に成立しない”
  •  「進化の弟子」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    進化の弟子: ヒトは学んで人になった (ジャン・ニコ講義セレクション) 作者: キムステレルニー,Kim Sterelny,田中泉吏,中尾央,源河亨,菅原裕輝出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2013/12/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る 書は生物学の哲学の大家の1人キム・ステレルニーによる人類進化を扱った一冊である.原題は「The Evolved Apprentice」.書の主題はヒトの認知能力にある特異性についての説明だが,ステレルニーは書は「生物学の哲学」のではなく,「自然の哲学」のだとしている.哲学的手法を用いて,ヒトの特異性を説明する試みだという趣旨だが,読んだ印象としては,様々な進化生物学者の仮説に対して突っ込みを入れ,かついくつかの独自の仮説を提示したような内容になっている. 序章ではステレルニーの考え方の特徴がまとめられている.基

     「進化の弟子」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 『Metaphysics and the Origin of Species』 - leeswijzer: een nieuwe leeszaal van dagboek

    Michael T. Ghiselin (1997年刊行,State University of New York Press, New York, xii+377pp., ISBN:0791434680 [pbk] → 版元ページ) 以下の書評は1997年に書が出版されたのち EVOLVE 進化生物学メーリングリストに流した下記投稿の再録です: [evolve:4059] Ghiselin: "Metaphysics and the origin of species" (1/3)[28 Apr 1998 16:11:06 JST] [evolve:4082] Ghiselin: "Metaphysics and the origin of species" (2/3)[2 May 1998 06:02:50 JST ] [evolve:5500] Ghiselin: "Metaphy

    『Metaphysics and the Origin of Species』 - leeswijzer: een nieuwe leeszaal van dagboek
  •  「自然を名づける」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか 作者: キャロル・キサク・ヨーン,三中信宏,野中香方子出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2013/08/28メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 書はアメリカで活躍するサイエンスライター,キャロル・キサク・ヨーンによるヒトの生得的認知傾向としての「分類する心」と,生物分類学の関わりを扱った一冊.原題は「Naming Nature: The Clash Between Instinct and Science」.後半にはかつて1980年代に燃えさかった生物分類学論争が取り上げられていて,そこも読みどころに一つになっている.なおこの後半部分はこの大論争の直接の目撃者(かつ参加者)でもある三中信宏が邦訳を担当している. 第1章には前書き的に著者の書を執筆するに至った経緯が書かれている.著者は元々生物

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  • 蟲ソムリエへの道 参考文献について

    いつもご覧下さりありがとうございます。 沢山のアクセスを頂きまして、 虫関係のブログで妙に検索上位になってしまい、 単に昆虫の名前を調べたかっただけの方に 誤爆するという痛ましい事故が頻発しているようです。 とはいえ 検索したのはあなたですので、 事故とは言え停車中の当ブログに追突されても 私が謝罪する言われはないと思っております。 ともあれ、事故に遭遇したのも何かのご縁ですし 心のダメージは諦めて建設的に参りましょう。 「虫の名前を知りたかっただけ」の方が当ブログに たどり着いた際のデメリットとして「同定ミス」が挙げられます。 私が昆虫分類に関して未熟なため、当ブログの同定ミスはおよそ3%と、 他の昆虫ブログに比べ高めで推移しております。 このブログの公開にあたって、 「多くの虫屋さんに間違いを指摘して頂く」という目的がありますので うまく機能しているとも言えるのですが、 虫の名前を知り

    蟲ソムリエへの道 参考文献について