金正日(キムジョンイル)総書記の元専属料理人、藤本健二氏(仮名)が25日夜、毎日新聞の取材に応じ、再訪した北朝鮮で金正恩(キムジョンウン)第1書記と面談したことを明らかにした。相次ぐ核ミサイル実験について金第1書記は「戦争する気はない。外交の人間がアメリカに近づくと無理難題を突き付けてくる。むかっとしてミサイルを発射している」と発言したという。 金第1書記と面会したのは藤本氏が平壌に到着した12日夕、市内の宴会施設で妹の与正(ヨジョン)氏や側近の崔竜海(チェリョンヘ)書記らを交え、3時間にわたり食事をともにした。赤ワインで乾杯した後、金第1書記はまず「日本国は今、我が国をどう見ているのか」と質問、藤本氏が「最悪です」と応じると「そうか」とうなずきながら聞いていたという。日本人拉致問題への言及はなかった。 この記事は有料記事です。 残り155文字(全文512文字)
東京電力福島第1原発事故の放射性汚染水問題について、浄化処理で取り除けない放射性トリチウム(三重水素)の処分方法を検討している経済産業省が、海へ流すことが最も短期間で低コストで処分できるとの試算結果をまとめたことが分かった。19日開催の専門家部会で提示する。同部会は処分方法の決定は見送る方針だが、試算結果が国や東電の判断に影響を与える可能性がある。 同省は、海洋放出のほか、(1)地下に埋設する(2)水蒸気化する(3)水素ガスに還元して大気放出する−−など五つの処分方法を検討。それぞれについて、トリチウムを含む水の総量を80万トン、1日の処分量を400トンなどと仮定し、処分期間やコストを計算、比較した。
保育園が建設される予定だった土地。周辺は閑静な住宅街で、予定地が面する道路は車はすれ違えない=千葉県市川市で2016年4月12日午後2時53分、小林多美子撮影 千葉県市川市で4月に開園予定だった私立保育園が「子供の声でうるさくなる」などの近隣住民の反対を受け、開園を断念していたことが分かった。同市の待機児童は373人で全国市区町村で9番目に多い(昨年4月時点)。説明会に同席するなどして地域の理解を求めてきた市の担当者は「(住民の反対で)開園が延期したケースは東京都内などであるそうだが、断念は聞いたことがない。残念だ」と言う。 市によると、同県松戸市の社会福祉法人が3月に木造2階建ての園舎を完成させた上で、4月1日に定員108人(0〜5歳児)で開園する計画だった。予定地は市中心部に近い住宅街で、昨年8月に開園を伝える看板を立てたところ、反対運動が始まったという。
センター試験に臨み、試験問題を受け取る受験生。大学の授業料高騰は階級社会を生むという懸念がある=東京都千代田区の法政大で、徳野仁子撮影 「国立大の授業料は安い」というのは、もはや昔の話だ。2015年度の授業料は年間約54万円で、40年前よりも15倍に値上がりし、私立との差も縮まった。授業料の高騰は、大学生2人に1人が奨学金を借り、卒業時に数百万円の借金を背負う状況も招いている。このままでは、大学に行ける層と行けない層が所得で明確になる階級社会が生まれてしまうのではないか。【石塚孝志】 「ある学生の話ですが、母親から奨学金をもらっている人と付き合ってはだめと言われたと。もし結婚したら、相手の借金返済で家計が苦しくなるからというのが理由です」と驚くのは、著書「希望格差社会」のある中央大文学部の山田昌弘教授(社会学)。「日本は、親があまり裕福でなかったら大学へ行くなという階級社会に確実に向かって
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