6-1.非流動性ディスカウントとは 非流動性ディスカウントとは、株式の流動性が存在しない、もしくは小さいことから評価額を割り引く価値部分のことをいいます。『流動性』とは、株式を現金化するための容易さを示すもので、上場株式のように株式市場で容易に現金化できるケースでは「流動性が高い」といい、非上場企業のように譲渡制限株式となっているケースでは「流動性が低い」といいます。 流動性が低いケースでは、投資家は現金化する自由が奪われるため、その分リスクが高まり、それに対応するプレミアムを要求することになります。このため、流動性リスクに合わせて評価額からディスカウントを受けることになり、それが非流動性ディスカウントになります。 非流動性ディスカウントがどの程度とするかは実務的に非常に難しいものがあります。非上場企業の取引内容が公開されることはほとんどないため実証的に評価するのが難しいのが1つの要因です