はるか昔の人は、空に浮かぶ月や太陽をどんな思いで眺めていたのか-。そんなことを考えたことはありませんか?約1800年前、人々が月をカレンダーのように使って、時を把握していた可能性があることが、新たな研究で分かってきました。先人たちのメッセージを遺跡から読み解きます。(佐賀放送局記者 藤岡信介) 2022年の暮れも近づいた去年12月。私は、弥生時代の大規模な集落跡が残る、佐賀県の吉野ヶ里遺跡を訪ねました。 その目的は、遺跡のはるか彼方に昇る、満月を撮影するためです。1か月にほぼ1度しか姿を現さない満月。空には雲が立ちこめていました。 果たしてきれいに撮影できるだろうか。