今年4月、群馬県藤岡市の関越自動車道で起こった高速バス事故は、7人の乗客が死亡し、39人が重軽傷を負うという極めて凄惨なものとなった。高速バスの規制緩和や、長時間労働の弊害など、さまざまな角度からこの事故の検証が行われている。そしてもうひとつ、このバスを運転していた河野化山容疑者が1993年12月、24歳のときに日本に帰国した中国残留孤児2世だったことから、彼ら中国残留孤児(正式には中国帰国者といわれる)が置かれた生活環境にも耳目が集まった。 「残留孤児として日本に帰国した人は、現在2,000人あまりいます。2世・3世や配偶者を含めると、数万人が日本社会の中で生活しているでしょうね」と話すのはNPO法人「 中国帰国者・日中友好の会」代表の池田澄江氏。彼女自身も中国残留孤児として、肉親を探すために81年に帰国した。 一般に、中国帰国者やその家族たちの生活は過酷を極めているのだという。河野容疑
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