大阪地検特捜部の主任検事・前田恒彦容疑者(43)が改ざんしたとされるフロッピーディスク(FD)には、郵便不正事件で虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元厚生労働省係長の上村勉被告(41)=公判中=が作った文書が保存されていた。想像を超えた検事の証拠隠滅容疑に、上村被告の弁護団は驚き、検察の捜査手法を批判した。 「どういうことなんだ」 鈴木一郎弁護士(41)は事務所のパソコンを操作していて首をひねった。昨年7月16日に特捜部から上村被告の母親に返却されたFDのファイルデータと、検察側から開示された捜査報告書の内容が食い違っていたからだ。昨年11月以降のことだったという。 自称障害者団体「凛(りん)の会」を郵便割引制度の適用団体と認める偽の証明書のファイルで、上村被告が作成した。捜査報告書によると、最終更新日時は「2004年6月1日1時20分06秒」。しかし、パソコン画面には「6月8