隊員たちと一緒に敬礼する飯山健太君=足立区「出勤簿」にサインしてもらう健太君=足立区 【三沢敦】ケンタは毎日、消防署にやってくる。雨の日も風の日も休んだことがない。よちよち歩きの頃から消防車が大好き。でも、もっと好きなのは消防士たちだ。「ぼくも、なりたいんだ」。そんなケンタのためにつくられた「出勤簿」は、もう5冊になった。 午後6時、東京都足立区の千住消防署。車両や機材を点検する消防士たちのきびきびした動きを、千寿小学校1年、飯山健太君(6)が見つめる。 「回転灯よーし」「よーし」「前照灯よーし」「よーし」「灯火装置よーし」「よぉーしっ」 チェック項目ごとに「よーし」を復唱するのが日課だ。10分ほどで点検が終わると、持参した「出勤簿」に署員がサインを入れてくれる。 お母さんの典子さん(46)に連れられて、ここに通い始めたのは1歳2カ月のころ。「点検の時間に行くと、面白そうだよ」と