10年前の試合で作陽の青山選手(右奥)が放ったシュート。誤審で幻のゴールとなった=清水寿之撮影 【清水寿之】10年前、高校サッカーの誤審で全国大会出場の明暗が分かれた2校のメンバーが、再び顔を合わせる。15日に岡山県美作市で行われる作陽―水島工のOB戦。わだかまりができた相手や仲間とけじめをつけるために集う。 2002年11月、全国高校選手権への出場をかけた岡山県大会決勝。1―1で迎えた延長前半、作陽のMF青山敏弘選手(現J1広島)のシュートは水島工ゴール奥の支柱に跳ね返されて、ゴール外へ飛び出した。しかし、主審はゴールを認めず、水島工がPK戦を制して全国への切符を手にした。 試合後、日本サッカー協会は誤審を認めた。作陽を励ます声が相次いだ一方、水島工は中傷を受けた。インターネットには批判の書き込み。全国選手権へ向かう新幹線には護衛が付き、宿泊先に掲げられるはずの学校名が書かれた看板