ベトナムの2大都市で現在、鉄道工事が進められている。1つは中国企業のコンソーシアムによるプロジェクトで、もう1つは日本のJICAが主導するプロジェクトだ。2つの工事は、日本の技術力を賞賛する声とベトナム人が抱く反中感情を浮き彫りにしており、対照的な様相を描き出している。 ◆日中、それぞれが率いるプロジェクト サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は、ベトナムの2つの都市で行われている都市鉄道(メトロ)工事を、日本と中国それぞれが手がける「2つのベトナム・メトロ物語」として伝えた。どちらも予定より大幅に遅延しているが、中国主導のプロジェクトは事故続きで、一方日本主導のものは事故ゼロと指摘し、日本の職人気質な技術力とエンジニアリングの優位性がベトナムで改めて認められている、と報じている。 SCMPによると、工事が行われているのは首都ハノイとベトナム最大の経済都市ホーチミン市だ。まずハ