18歳未満の子どもが強制的に結婚させられる「児童婚」が、アジアやアフリカなどを中心にある。女子が圧倒的に多く、学ぶ機会を奪われ、性行為や労働を強要されている。アフリカでは人口増を背景に、2050年には現在の倍以上の3億人超に増えると予想されており、国連などは危機感を募らせる。 「私は9歳の時に結婚させられた。相手は78歳の老人だった」 ケニアの首都ナイロビから北方に車で約8時間。牧畜民族サンブルが住むマララル村で、ユニス・ナイセニャさん(16)はうつむきながら話した。 サンブルには女子児童を成人男性と結婚させたり、結婚前に女性器を切除したりする風習が残る。 ナイセニャさんは09年、父親の命令で結婚させられた。「学校に通いたい」と反発したが、許されなかった。「夫」と1週間暮らしたが、性行為を拒むたびにムチで打たれた。 家から逃げだし、児童婚の撲滅…