新型コロナウイルス感染症の新しい治療法「抗体カクテル療法(カクテル療法)」が、兵庫県内の医療現場でも始まった。ワクチン接種は進んだが、かつてない規模の新規感染者が確認される感染「第5波」では自宅やホテルでの療養者が急増し、重症者も徐々に増えている。第4波のような病床の逼迫をどう防ぐか-。県によると、県内で少なくとも81病院がカクテル療法を行い、重症化を防ぐ「切り札」として期待されている。(霍見真一郎) 「これだけ患者が多くなり、入退院で病床を回すのに必死だ」。連日、県内最多の新規感染者が確認されている神戸市で、市保健所の平山順子・感染症対策担当課長が話すように、病床の確保が引き続き課題となっている。 同市立医療センター中央市民病院(同市中央区)では、5波の当初は少なかった人工呼吸器をつける重症者が増え始めている。重症化を防ぐため、8月27日に「抗体カクテル療法センター」を設置。今月6日まで