(2021年04月01日付静岡新聞への寄稿記事) 気象庁「防災気象情報の伝え方に関する検討会」で、「線状降水帯」に関する気象情報の新設が提案されている。同会資料によれば「顕著な大雨に関する気象情報」を新設し、「○○地方では、線状降水帯が発生した可能性があり」といった文言で伝えることが考えられている。 線状降水帯とは、気象庁の予報用語では「次々と発生する発達した雨雲が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる(一部略)強い降水をともなう雨域」とされている。近年では、2020年7月の熊本県南部、2018年7月の広島県などの豪雨災害時にみられている。 同会で気象庁が示したアンケート結果では、「線状降水帯を観測した場合に気象庁が情報提供することについてどう思いますか」の質問に対し、「情報を提供して欲しい」が92%だった。