歯科医院に行って、医師が虫歯だと指摘した歯が本当にそうなのか確信が持てなかったことはないだろうか。あるいは、セカンドオピニオンのために別の歯科医院に行ったら、全く別の歯の治療が必要だと言われたことは? 残念ながら、こうしたことは歯科ではよくあることだ。実際、「Reader's Digest」の記者が50軒の歯科医院に行ったところ、ほぼ50の異なる診断結果だったという有名な話がある。 歯科における診断の信頼性と精度を高めるための技術革新の機は熟した。さまざまな理由で、歯科は人工知能(AI)の理想的なフロンティアだ。レントゲン写真が多数撮影されるだけでなく、データの匿名化も簡単なので、AI/機械学習が取り込んで学習するための優れたデータセットがあるからだ。それに加えて、歯科業界には他の医療業界のように訓練を受けた専門の放射線技師が不在なので、善意の開業医にとっては「AIの目」の追加は歓迎すべき