アマゾン・キンドルなど電子書籍端末の普及により、読者の読書データを集め、分析することが可能になった(撮影:今井康一) 本の世界にも月極料金 まだインターネットがなかった頃。本というものは手探りで、そして願いを込めて、執筆され、出版されていた。売れる本もあったけれど、よく売れないほうが普通だった。誰にも手掛かりはなかったのだ――その本を開いた読者が、実際、どんなふうに読んでいるかなんて。 拾い読み? 飛ばし読み? 終わりが近づくと急いで読む? 最後はゆっくり読む? じっくりと読むのは性的な描写? そんな問いに対して、先端技術を駆使して答えるスタートアップ企業が次々と登場してきた。読者の望みどおりの本が書けるよう、執筆者を助けてくれる。 たくさんの本が読める購読サービスを提供し、個々の読者の読みぶりに関してデータを集めるのだ。一律の月間料金を払えば各種デバイスで読めるという仕組み。つまりネット