『週刊ダイヤモンド』9月11日号の第1特集は「新・階級社会 上級国民と中流貧民」です。日本社会は、格差社会よりもシビアな「階級社会」へと変貌を遂げていた。一握りの上級国民を除き、誰も上昇することができない理不尽な世界だ。その残酷な実態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子) あなたはどの階級? 1億総転落の「格差世襲」地獄 もはや、日本は経済大国ではなく、貧困大国になってしまったのかもしれない。 今も日本の国内総生産(GDP)は世界3位の座にあり、辛うじて国力としての豊かさを保ってはいる。それでも、働き手個人の豊かさがないがしろにされているという意味において、日本は貧困放置国家へ落ちぶれてしまったも同然である。 そもそも、日本で格差拡大が始まったのは、1980年ごろのことだ。それから40年。産業別、企業別、男女別のどれをとっても、賃金格差はいまだに解消されるどころか、拡大を