相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者ら45人が殺傷された事件の後、障害のある人たちがどのような場所で生きていくかを改めて考える議論が生まれている。やまゆり園利用者は新しい暮らしのあり方を模索し、生活の場を施設から地域に移行させる手法として重度訪問介護にも注目が集まっている。 津久井やまゆり園で暮らしていた122人は現在、横浜市港南区芹が谷にある仮園舎を中心に複数の施設などに分かれて暮らしている。事件があった相模原市緑区千木良(ちぎら)の園舎は一部が解体され、園を設置する神奈川県は芹が谷と千木良に各定員66人の新施設の整備を進めている。2021年度内に入所を完了させたい考えだ。