人材系ベンチャーで、大学生の就職活動の場面に向き合っていると、さまざまな悩みを聞くこととなる。悩みのタネは以下の2つに大別される。 ・自分がわからない。「そもそも何に興味があるのかわからない」 ・社会がわからない。「自分の興味のあることが、仕事として社会にあるかわからない」 毎年のように同じことで学生が悩んでいる。なぜ毎年毎年、同じ悩みが発生するのだろうか。 筆者はこう考える。 「この国の人間の生産ラインがサビ付き始めている。もう、時代に合っていないのだ」と。 経団連の中西宏明会長が、新卒の採用選考の日程の指針である、いわゆる「就活ルール」を2021年春入社から廃止する考えを示し、波紋を広げた。一方で、「2021年は政府と大学がルールを作り、企業に要請する」との報道もあり、事態は揺れている。 揺れてはいるが、就活ルールに象徴されるような従来の採用や育成方法は、すでに「限界」ではないだろうか