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研究に関するcustardtarteのブックマーク (66)

  • 「感情論」というクリーシェについて

    注文していた『通州事件―日中戦争泥沼化への道』(広中一成、星海社新書)が届いたのでさっそく読み始めた。この問題について、とりわけこのタイミングで、歴史学研究者による研究の成果が一般向けに明らかにされたことの意義は非常に大きい。しかしながら「またか……」と思わされる点があったので、とりいそぎ指摘しておきたい。 同書の帯には「不毛な感情論を排し、惨劇の全貌に迫る」という惹句が印刷されている。著者の広中氏自身も、通州事件をことさら取り上げようとする側と、ことさら取り上げることを批判する側の双方に言及したうえで、「この種の感情むき出しの『水掛け論』」とし(10頁)、「冷静で客観的な実証研究」が必要だ、としている(10-11頁)。私が問題にしたいのは、いわゆる歴史認識問題を評する際にしばしば用いられる、この冷静/感情的という二分法である。 まず第一に、「感情論」だという批判それ自体が「実証」的でない

  • 昔は新米より古米の方が高かったし、 戦国時代の人は整然と歩けなかった!? / 高野秀行×清水克行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』トークイベント | SYNODOS -シノドス-

    昔は新米より古米の方が高かったし、 戦国時代の人は整然と歩けなかった!? 高野秀行×清水克行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』トークイベント 情報 #新刊インタビュー#『世界の辺境とハードボイルド室町時代 現代ソマリランドと室町日は驚くほど似ていた! ――この驚きの事実をノンフィクション作家・高野秀行と歴史家・清水克行が語り合った『世界の辺境とハードボイルド室町時代』が注目を集めている。どのように室町時代とソマリアは出会ったのか、そして米、納豆、河童の話まで。縦横無尽のトークイベントの模様をお伝えする。9月25日、東京堂書店神田神保町店で行われた『世界の辺境とハードボイルド室町時代』トークイベントより抄録。(構成/山菜々子) 清水 日は二人の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』の刊行記念イベントです。まずはあのがどういう経緯でできたのか話をしなくてはいけませんね。 高野

    昔は新米より古米の方が高かったし、 戦国時代の人は整然と歩けなかった!? / 高野秀行×清水克行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』トークイベント | SYNODOS -シノドス-
  • 「慰安婦」問題否認論と痩せ細った「自由」

    南京大虐殺否定論と日軍「慰安婦」問題否認論との間には共通点が多々ありますが、かなり重要だと思われる違いもあります。後者の場合、「まさに日軍『慰安所』制度が性奴隷制であった」ことを示す文書を得意げに持ち出して旧日軍を弁護しようとする現象が非常にポピュラーなのですが、前者についてそういうケースはあまり記憶にありません。日軍「慰安婦」問題の場合、ある事実の存否をめぐる争い以上に存否については争いのない事実についての理解の違いが焦点となることが多いということです。 例えば否認派は「廃業を許可する規定があった」とか「外出を許可されたとこの文書に書いてある」などと主張します。廃業や外出に「許可」が必要であったという事実こそ、軍「慰安所」制度が性奴隷制とされる所以なのですが。その点を指摘されると「働かなければっていけないのは我々だって同じだ」とか「会社員だって勤務中に勝手に出かけることはできな

  • 御嶽山の噴火災害は『民主党の人災』?仕分けは関係あるの? | 興味乱舞に引きこもる~右のお花畑からお伝えします~

    興味乱舞に引きこもる これから新規更新は 興味乱舞に引きこもれず にて行います。 とりあえず記事を非公開にしました。すいません。

    御嶽山の噴火災害は『民主党の人災』?仕分けは関係あるの? | 興味乱舞に引きこもる~右のお花畑からお伝えします~
  • ハンソン島日記~オルカの訪れる島から~ スプリンガー

    夏になると、野生のオルカが鮭を追ってたくさん集まってくる、カナダ、BC州のジョンストン海峡。その中でも、オルカが特に頻繁に通過するハンソン島から、毎日の生活とオルカの様子を、日の皆さんにお届けします! スプリンガーがお母さんになりました。 CBCニュース(英語サイトですが写真が見られます) 2002年のはじめ。 アメリカ(シアトル近く)の海で1頭の幼いシャチがひとりぼっちでいるところを発見されました。 野生シャチの生態を知っている人間たちはとても心配しました。 シャチは家族の絆がとても強い動物。 子どもがひとりぼっちでいるなんて異常事態です。 野生のシャチは数が少ないため沿岸にすむもののほとんどが個体識別されており、研究の盛んなところでは研究者用に群れの家系図まで作られています。 いったいどこの子なのか調べようとしましたが、いくら家系図をたどっても現地の群れに該当する子シャチは見つかりま

  • 知性についてさらにもう少し考えた週末

    偶然、こんなのを読んだ。(「こんなの」にリンク)長崎大学水産学部の天野雅男さんがご自分のサイトの一部に、合衆国の研究者の書いた大学院生への指南をまとめて掲載したもの。 よせばいいのに、こんなのを読んでいると、むらむらと創作意欲(創作、か?)が湧いてくる。上のテクストは主に理科系の視点だし、根は合衆国の大学の文脈に沿うものだし、ここはひとつ、文化系、とりわけ人文科学の、ただもっぱらを読むことが研究であるという人々に向けて: 1. 君は1日最低でも5時間を読書に、3時間を執筆に費やせますか? その覚悟があるかではありません。その意志があるかではありません。実際に費やせるか、あるいはもう費やしているか? です。できる者は歓迎です。明日にでも私の研究室に進学の相談に来てください。できない者は心を入れ替えてください。その覚悟をするか、でなければ研究者になるのをあきらめるか。 ネルソン・オソリオと