第73期ALSOK杯王将戦の特集ぺージです。藤井王将がタイトル戦20連覇を果たすか、菅井八段が叡王戦で敗れた屈辱を晴らすか。注目のシリーズです。
「あほやった、私……」。衆院選で議席を失った立憲民主党副代表の辻元清美さん(61)が東京・永田町を去る日、しみじみと反省を口にした。充血した目にむろん悔しさは色濃くにじんでいたが、自身におごりと過信があった、としきりに振り返るのである。いつもと違う「辻元清美」がそこにいた――。 つい口を滑らせた一言 「維新は――」 「とっとと出ていかなあかんから」。3日朝、議員会館の事務所をのぞくと、荷造り作業でバタバタの清美さんがいた。段ボール箱から1冊の文庫本を手に取った。「ほら、これ。『新人類図鑑』やん。筑紫哲也さんが『朝日ジャーナル』で連載していたのよね」。早大の学生でピースボートを主宰していたころは中森明夫さん(アイドル評論家)、秋元康さん(作詞家)らと並ぶ時代の旗手だった。土井たか子さんの引きで衆院選に社民党から立候補し、初当選したのが1996年。秘書給与事件で議員辞職するなど波乱の永田町暮ら
学生への奨学金事業を手がける日本学生支援機構が、給付型奨学金の支給対象者に対し、将来の結婚の意思や希望する子どもの数などを聞くアンケートを回答者が特定できる形で実施し、学生や識者から「ハラスメントではないか」と疑問の声が上がっている。機構は「給付型奨学金は少子化対策として行われており、その効果を確認するため。強制ではない」と目的を説明したが、6日、毎日新聞の取材を受けた後にアンケートを中止した。【山下智恵/デジタル報道センター】 給付型奨学金は「少子化対策」 給付型奨学金は返還不要の奨学金で、高等教育無償化の一環として2017年度に一部が開始され、20年に規模を拡大し本格始動した。文部科学省の資料によると、高等教育無償化は「低所得者世帯の者でも社会で活躍する人材を育成する大学に修学できるよう、経済的負担を軽減することにより少子化の進展に対処する」としており、財源を消費税とする「少子化対策」
全国の自治体で公衆浴場や温泉施設の混浴可能年齢を6歳までに引き下げる動きが相次いでいる。厚生労働省が2020年、昭和の時代から「10歳以上」のままだった、混浴を制限すべき年齢の目安を「7歳以上」に変更したのを受け、時代遅れの規則がようやく見直されることになった。 「娘は小さい時から夫以外の男性の前で着替えるのを嫌がっていた。今後、年齢が近い異性と公衆浴場で一緒になることはなくなるので安心」。福岡市で小学1年の娘(6)を育てる母親(35)は歓迎する。同市は今年7月、条例を改正し、公衆浴場で混浴を制限する年齢を10歳以上から7歳以上に引き下げた。 鹿児島県公衆浴場業生活衛生同業組合の原田孝造専務理事は「(女湯に入る男児を見た)お客さんから…
「気がつくと、所持金は103円でした。4日の仕事始めに出勤する電車賃もなくなっていました」。短大卒業後、非正規雇用で働いてきた女性(42)は突然、自分とは関係ないと思っていた「リアルな貧困」に直面した。給料が安くても仕事を絶やさずにやってきた。でも40代になるとバイトの面接にすらなかなか呼ばれなくなってしまった。家賃の引き落とし日が迫るのが怖くて仕方がなくなった。「真面目に生きていきたいだけです。どうしてこんなことになったのでしょう?」。女性に声をかけると、こう聞き返してきた。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】 夕暮れ時、人影が少なくなった会場を出ようとした女性が支援スタッフの男性から声をかけられていた。「野菜もあるよ、あ、ガスが止まってるんだったね」。女性ははきはきした声でお礼を伝えていた。記者と同世代に見えた。1月3日、東京都千代田区の聖イグナチオ教会で開催された「年越し大人食堂
新型コロナウイルスの感染状況などについて語る賀来満夫・東北医科薬科大特任教授=仙台市宮城野区の同大福室キャンパスで2020年3月4日午後3時11分、滝沢一誠撮影 新型コロナウイルスの感染が拡大し、宮城県内でも2月末に感染者が確認され、今後は市中感染も懸念される。感染の現況や政府の対応への評価、今後の見通しについて、日本環境感染学会前理事長で感染症対策の第一人者でもある賀来満夫・東北医科薬科大特任教授(東北大名誉教授)に話を聞いた(インタビューは4日に実施。情報は同日現在)。【聞き手・滝沢一誠】 ――新型コロナウイルスについて、現在分かっていることは何か。
安倍晋三首相は16日、首相官邸で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部で「国民の命と健康を守るため、打つべき手を先手先手で打ってもらいたい」と指示した。また、集団感染が発生したクルーズ船から米国が米国人乗客をチャーター機で帰国させることに関し、カナダやオーストラリアも希望していると明らかにした。 首相は引き続き開催された専門家会議で「政府としましてこの専門家会議で出された医学的、科学的な見地からのご助言を踏まえ、先手先手でさらなる対策を前例にとらわれることなく進める」と述べた。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に掲げられた布。メッセージが書かれていた=横浜市鶴見区の大黒ふ頭で2020年2月10日午後4時24分、池田直撮影 横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルスの感染者が急増する中、政府がクルーズ船の感染者を「日本上陸前だ」として日本の感染者数に含めないよう報道機関への周知に躍起となっている。クルーズ船分と国内分の合計は約160人で、中国以外では突出して多い。世界で日本での感染拡大のイメージが広まり、観光や経済に打撃が出かねないと警戒している。 10日午後7時現在、クルーズ船の感染者数は135人で、国内の感染者26人と合わせた161人は中国以外で最多。厚生労働省によると、日本がクルーズ船分と国内分を分けるよう世界保健機関(WHO)に提案した結果、WHOは6日の各国発生状況リポートから、クルーズ船分を日本でなく「その他」に分類
2020年東京五輪の聖火リレーで自治体が推薦枠で地元ゆかりの著名人を推す中、熊本県がPRキャラクター「くまモン」の参加を大会組織委員会に打診していたことが分かった。ただ聖火ランナーの参加要件は08年4月1日以前に生まれた「人」。人間ではないくまモンは別の方法で五輪を盛り上げることを模索する。 県によると、くまモンは九州新幹線鹿児島ルート全線開業(11年3月)の1年前にデビュー。肩書は熊本の魅力を伝える県の営業部長だが、人間でもクマでもなく年齢も「秘密」だ。組織委は県の打診に対し、今年6月までに要件に満たないと伝えた。聖火を運びながら転ぶなどした場合の危険性も考慮されたようだ。 組織委の担当者は取材に「特例は認められない」との考えを示した。(共同)
ブルボン(新潟県柏崎市)は9月17日出荷分から、「ルマンド」「アルフォート」など、ビスケット商品の一部の内容量を減らすと発表した。出荷価格は据え置く。実質的な値上げで、原材料や燃料、輸送費などの値上がりで、自助努力でのコスト吸収が困難になったという。 対象となるのは5商品。現在13本入りの「ルマン…
自治体から預かった文化財を無断で切り取った問題が発覚した岩手県立博物館=盛岡市上田で2019年6月4日、鹿糠亜裕美撮影 東日本の遺跡から出土した文化財を保存処理・分析している岩手県立博物館(盛岡市)の学芸員が、所有者に無断で金属製の文化財の一部を切り取る行為を繰り返していたことが判明した。毎日新聞の取材に「これまでに200点くらいやっていた」と認めた。専門家は「所有者の了承なく文化財を傷付けることは研究者のモラルに反する」と批判している。【小鍜冶孝志、藤井朋子】 無断切り取りは2014年に同館で発覚し、当時課長だった学芸員が同県野田村の平清水(ひらしみず)など2遺跡から出土した約30点の切り取りを認めていたことも今回の取材で判明した。学芸員は当初隠蔽(いんぺい)しようとしたことなども含めて文書訓告処分を受けたが、同館は調査対象を広げず、問題を公表しなかった。同館の対応が問われそうだ。
伊豆・三津シーパラダイスで生まれたゴマフアザラシの赤ちゃん=沼津市で2019年3月29日午後2時14分、石川宏撮影 静岡県沼津市内浦長浜の水族館「伊豆・三津シーパラダイス」で8年ぶりにゴマフアザラシの赤ちゃんが生まれ、一般公開されている。雄で、3月17日に生まれた時は体長85センチ、体重12キロだったが、同26日には約90センチ、約22キロにまで成長した。 母親のナナコが餌を食べなくなったことから、職員が出産を…
公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療をやめる選択肢を示された腎臓病患者の女性(当時44歳)が死亡した問題で、この女性とは別に、病院が2013年4月~17年3月、最初から透析治療をしない「非導入」の選択肢をいずれも終末期ではない患者に示し、20人が死亡していた。最初から透析治療をしない基準について日本透析医学会のガイドラインは患者の状態が極めて不良など末期的な容体に限定。このガイドラインから逸脱していた。 福生病院の腎臓病総合医療センターによると、患者が腎不全で透析治療または腎臓移植治療が必要になると、移植不可能と判明した時点で(1)透析治療(2)透析治療しない非導入――を患者に一律提示。センターが発足した13年4月以降の4年間に受診した149人のうち、終末期ではない20人が非導入を選んで死亡した。大半が70歳以上の高齢者で、50代が2人いたという。若い頃に脳梗塞(こうそく)を起こして
宮城県立支援学校「女川高等学園」の卒業式を終え、教室で思い出を振り返る相澤蓮さん(中央)と父一之さん(左)、祖母中鉢しずえさん=宮城県女川町の同学園で2019年3月2日、喜屋武真之介撮影 命にかえて津波から守ってくれた母を忘れない――。宮城県立支援学校「女川高等学園」3年の相澤蓮さん(18)は今春、1期卒業生として社会へ飛び立つ。軽い知的障害があり、コミュニケーションは苦手だが、介護施設で実習を重ね正社員採用の狭き道を切り開いた。蓮さんは「つらい時はお母さんを思い出す。一人でも仕事に取り組める姿をみせたい」と誓う。【百武信幸】 同県女川町の学園であった2日の卒業式。教室で級友と「さみしくなるな」と語り合う蓮さんの顔には充実感があった。学園は軽度の知的障害者向けに2016年度開校。県内初の全寮制で、職業教育に力を入れる。「3年間で多くの友達ができた」と振り返る。
パンプス強制への反対署名を呼びかけている石川優実さん=東京都千代田区で2019年2月1日、根岸基弘撮影 「職場でのパンプス着用の強制をなくしたい」と訴えるインターネット上の署名活動への賛同者が1万人を超えている。署名活動を始めたグラビア女優でライターの石川優実さん(32)は「厚生労働省にパンプス強制を禁止する通達を各企業に出すよう求めたい」と協力を呼びかけている。 活動はインターネット署名サイト「チェンジドットオルグ」で展開している。石川さんは1月、ツイッターで「女性が仕事でヒールやパンプスを履く風習をなくしたい」と問題提起。リツイート(拡散)が3万件に達し、性被害を告発する米国発の「#MeToo」にならい、靴と苦痛をかけて「#KuToo」というハッシュタグ(検索の目印)も登場した。そこでは、 <マナーとされてる因習で、体が痛めつけられている>
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