差別に苦しむ精神科病院の入院患者らの人権を守ろうと、県内の精神障害者らが5月に支援団体を設立し、待遇改善に向けて奔走している。平成28年に発生した相模原市の障害者施設殺傷事件では、植松聖(さとし)死刑囚(30)に措置入院歴があったことから、世間の偏見が強まったと感じる当事者もいる。メンバーは「誰も排除されない社会を」と訴える。 団体は「神奈川精神医療人権センター」。精神障害者や家族、弁護士ら約20人で立ち上げた。参考にしたのは、NPO法人「大阪精神医療人権センター」。 来春法人化目指す昭和60年から人権救済を訴える活動に感銘を受け、設立を思い立った。「差別的な扱いを受けている」「安易に拘束される」などの相談に応じ、必要があれば法的な助言も。来春の法人化を目指す。 暖かな陽気に包まれた5月29日、メンバーは横浜市都筑区にある精神障害者のグループホームを訪れた。「地域住民の安全を守れ」。周囲の