ボートレースの「展開」とはスタートから最初のターンマークを回り切るまでの約10秒間の攻防をいう。展開は、トップ選手が読み切り、ベテランが自在に対応し、新人が恵まれるものでこそあれ、誰も支配することはできない。しかし、その不確実性には統計的に明瞭な構造がある。 順に、各選手の実力、内側の進入コースが持つ優位性、各選手の進入コースの得手不得手、モーターの性能差(機力)、フライング2回かどうかを意味する。これらの要素だけでは説明しきれない部分を運(勝負ムラと呼んでもいい)とみなし、正規分布の乱数として推定する。要素の大きさを表す数値には単位も原点もないが、ゼロ周辺にまとまるように緩い制約をつけている。 直近24000レース(2023年9月6日から24年4月1日まで)のデータから推定した各要素は以下のようになっている。(5月1日開幕の蒲郡・竹島弁天杯関連分) 選手の力 出場選手の中では愛知支部の新