「人生にレモンを与えられたら、レモネードを作れ」という格言がある。「逆境に見舞われたら、それを利用してベストをつくせ」という意味だ。マレーさんとヴィッキーさんのグッドチャイルド夫妻が人生をかけた大きな冒険に乗り出したのは、まさにこの精神を発揮してのことだった。自分たちの家を自分たちの力だけで造りあげたのだ。幼い子どもと3人で暮らしていた賃貸の家から追い出されることになったとき、マレーさんは「もう賃貸ぐらしはやめよう」と決意した。「毎月賃料を払うのはお金を捨てるようなもの。終の棲家になるはずもなく、長い目で見ると何の保証もありませんからね」とマレーさんは言う。 住宅ローンを組む資金のなかった二人は、別のアプローチをとることにした。当時、オーストラリアでは知られ始めたばかりのタイニーハウスにトライすることにしたのだ。「予算のことと、移動できることを考えて、トレーラーの上にタイニーハウスを造れば