学習院大を卒業した天皇陛下は、23歳で英国・オックスフォード大に留学された。街に出ても、自分を知らない人がたくさんいる。自転車で買い物に出掛け、パブでビールを飲んだ。日本とは比較にならないほど自由な生活を楽しむと同時に、山への憧れも消えることはなかった。 【陛下の峰々①】山への道、御所の中から 幼い日の思いが原点に 【陛下の峰々③】結婚後、増した親しみ 続けられるか、今後の登山 24歳だった1984年、イギリス諸島の最高峰ベンネビス(1343㍍)に登った。登山道は整備されているが、高さ700㍍もの北壁が、多くのクライマーや登山家を引きつける山だという。 翌年にはウェールズ最高峰スノードン(1085㍍)、イングランド最高峰スカッフェルパイク(978㍍)にも足を運んだ。後に山岳雑誌で「山頂付近まで羊にたびたび会いながらの登山であった」と、日本とは全く違う山の風景を書いている。 留学中にスイスを