芝園の中華料理店を切り盛りする2人の女性。写真右がオーナーの王洪敏さん Photo: Oshima Takashi 「家庭では日本語」の中国人も 「昔と変わっていないなあ」。JR京浜東北線の蕨駅西口に降り立ったときの感想だ。駅前ロータリーから北に向かうと、昔ながらの自転車保管所や居酒屋が目につく。ただ、周りを見渡すと、かつてあった不動産屋などのシャッターが閉まり、さびれた雰囲気も漂う。 今は人口の半分が外国人になった川口市芝園町で、私は4歳から18歳まで育ち、中学校までは芝園団地の中にある学校に通っていた。住んでいたのは芝園団地の隣の分譲マンション「芝園ハイツ」。このマンションを建てた建設会社のサラリーマンだった父親が、社員割引で買って移り住んだのだ。生まれは隣の西川口だが、芝園町は私のふるさとだ。 高層の建物が並ぶ団地群 Photo: Ikenaga Makiko 駅から5分ほどで、芝園