弁護団声明 呉座勇一氏が日本歴史学協会を訴えた名誉毀損訴訟で、本日5月20日、東京地方裁判所立川支部は、呉座氏の請求を全面的に棄却する判決を下した。 判決の中で、裁判所は、「本件声明は、被告が、ハラスメント行為やそれを看過する行為等を批判し、ハラスメントを生み出す構造を明らかにし、同じことを繰り返さないための取り組みを進めるという被告の課題と責任を表明したもの」と認定、本件声明は公正な論評として違法性が阻却され、不法行為は成立しないとした。日本歴史学協会のハラスメント対策に関する取り組みが理解されたものであり、正当な判決であると評価できる。 弁護団としては、本件判決が維持されるよう全力を尽くす所存である。 2024年5月20日 日本歴史学協会弁護団 ————————— 判決はこちらよりご覧ください↓ 東京地方裁判所立川支部令和4年(ワ)第883号判決
「取材現場から」のコーナー、恵庭の牧場を舞台にした裁判について取り上げます。 先月、牧場の関係者と恵庭市を相手取り牧場で働いていた男性3人が札幌地裁に民事訴訟を起こしました。 「劣悪な生活環境、過酷な奴隷労働、金銭搾取、この3つが(訴えの)柱になっています」(原告弁護団・中島哲事務局長) 訴えを起こした3人はいずれも知的障害があり身寄りはありません。短い人でも18年間、長い人では45年間住み込みで恵庭の遠藤牧場で働いていました。 しかし3人の生活環境は劣悪なものだったと言います。 「住んでいるのはプレハブ小屋です。そこには水道も通っていない、電気は通っていたようですが暖房器具は3人のうちお一方のみ。(周辺からは)「ちゃんと食べてないんじゃないか」とか「牛とか豚のえさ食ってたんじゃないか」という話も1人からじゃなく聞いています」(中島弁護士) 明け方から日没まで休みなく働いていた3人ですが、
このたび、X Corp.(旧: Twitter, Inc.)を原告とし、既に同社によって取り下げられた訴訟(発信者情報開示命令に対する異議の訴え)について、原告補助参加申出人であった「暇空茜」こと水原清晃は訴訟費用を「被告たる堀口英利の負担とする」決定を申し立てたものの、東京地方裁判所が「暇空茜」こと水原清晃申立ての却下を決定いたしました。 東京地方裁判所の裁判所書記官は、この申立てがあった事実と裁判所が申立てを却下した事実を当方に宛ててFAXで通知し、当方はeFax(Webを活用してFAXを送受信できるサービス)を用いてこれを受領いたしました。 この訴訟において、原告補助参加申出人たる「暇空茜」こと水原清晃は代理人である渥美陽子 弁護士および松永成高 弁護士を通じて、東京地方裁判所に「基本事件の訴訟費用(補助参加に要した費用を含む)について、被告たる堀口英利の負担とする」決定を申し立てま
お世話になっております。 この度、オープンレター「女性差別的な文化を脱するために」(以下、オープンレターと略します)差出人のうち12名を相手とする名誉損害訴訟(以下、OL訴訟と略します)において、和解が成立して訴訟が終了しましたので、ご報告いたします。訴状、反訴状、準備書面などの訴訟資料一式につきましては、改めて公開いたします。 私は、①労働訴訟(地位確認等請求事件・懲戒処分無効確認事件)、②OL訴訟(名誉毀損)、③日歴協訴訟(名誉毀損)の3つの訴訟を抱えておりました。①労働訴訟も和解で終了していますから、③日歴協訴訟のみが残ることとなりました。 ③日歴協訴訟は、和解交渉が決裂したため、これから私の尋問手続に進む見込みで、詳しくは近日中にお伝えする予定です。 3つの裁判の関係 1.和解の内容 OL訴訟で成立した和解の条項を下に引用します。 (裁判所が形式面の修正をする予定であり、後日、正式
コーヒーをこぼして賠償金ガッポリ、のいきさつ BS世界のドキュメンタリーで「ホットコーヒー裁判の真相」を見た。 BS世界のドキュメンタリー|ホットコーヒー裁判の真相 〜アメリカの司法制度〜 前編(http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/120305.html) BS世界のドキュメンタリー|ホットコーヒー裁判の真相 〜アメリカの司法制度〜 後編(http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/120306.html)※今日18時から再放送があります 番組は、ドライブスルーのマクドナルドで買ったコーヒーをこぼしてやけどをした人が、マクドナルドを訴えて賠償金を290万ドル得たという話から始まる。 こういう裁判があったと聞いてどう思うだろうか。「難癖をつけて大金をせしめた」と感じたのではないか。番組にもそういう
「#KuToo」運動で知られる石川優実さんの著書をめぐる訴訟で、最高裁は上告を棄却及び不受理としました。ツイッターの投稿であっても、一般の著作物の引用と同じ法理が適用されることが確認された形です。 原告「はるかちゃん」から起こされた裁判は「石川はツイートを改変しているから著作権違反だ」というものでしたが、原告の主張は一つも認められず地裁・高裁ともに石川が勝訴、最高裁も棄却されました。 今回判決が出た裁判は、石川が原告となり被告「はるかちゃん」を訴えていたものでした。 はるかちゃんは訴訟を起こす前から、石川の著作権侵害を主張しながら、私を誹謗中傷していました。 今回私が訴えたのはこちらのツイートです。 こちらのツイートの「乞食」というものは名誉毀損に当たるとして、裁判所から認められました。 裁判の中で私は、乞食行為をしていないことを書面で証明し、それが認められたということです。実際に被告はる
「やっと夢が叶ったと思ったら、わずか半年でこんなことになってしまった。やりきれないですよ……」 現役自衛隊員のAさんは、悔しそうにそうこぼした。2月3日、防衛省へパワハラの告発をしたあとに不当逮捕されたとして、国に向けて慰謝料約1000万円を求める訴訟を起こしたのだ。 『週刊女性PRIME』は、当事者であるAさんと、彼と連名で裁判に参加しているパワハラ被害者で元自衛隊員のBさんの2人に取材し、今の思いを聞いた。 Aさんは40代の男性で、勤続約20年のベテラン。BさんはAさんと同じ職場で働いていた20代の男性だ。 「逮捕される半年前から、以前から志望していた、自衛隊内にある診療放射技師を育てる専門学校の教官をしていました。若い隊員のなかには、体力の問題でやめていく子も多いんですけど、この仕事だと被災地に医療支援で行くこともあり、やりがいを持って働けます。私自身、直接民間の方から“支援してくれ
3年前、熊本県芦北町で死産した双子の赤ちゃんを自宅に遺棄したとして、死体遺棄の罪に問われたベトナム人の元技能実習生の裁判で、最高裁判所は執行猶予のついた有罪とした1審と2審の判決を取り消し、逆転で無罪を言い渡しました。 無罪を言い渡されたのは、ベトナム人のレー・ティ・トゥイ・リンさん(24)です。 リンさんは、技能実習生だった2020年11月、死産した双子の赤ちゃんの遺体を段ボール箱に入れて芦北町の自宅に放置したとして死体遺棄の罪に問われました。 死産したあとの行動が死体遺棄罪の「遺棄」に当たるかが争点で、24日の判決で、最高裁判所第2小法廷の草野耕一裁判長は「習俗上の埋葬とは認められない形で死体などを放棄したり隠したりする行為が『遺棄』に当たる」という考え方を示しました。 そのうえで、リンさんの行為について「自宅で出産し、死亡後まもない遺体をタオルに包んで箱に入れ、棚に置いている。他者が
暴力団員を装ってSNS(交流サイト)で知り合った当時13~21歳の女性8人を脅し、滋賀県内で乱暴したなどとして、強制性交や強姦などの罪に問われた住所不定、無職の男(40)の区分審理が22日、大津地裁であった。大森直子裁判長は、女性の1人が適応障害で証人出廷できなかったことから女性の供述調書の信用性を否定し、この女性の事件について無罪の部分判決を言い渡した。残る7人の事件は有罪とした。 弁護側は「暴行や脅迫はしていない」と8人の起訴内容について無罪を主張していた。大森裁判長は判決で、7人の女性に関しては、法廷と別室を映像でつなぐビデオリンク方式で出廷した時の証言と、客観証拠が整合していることなどから「女性の供述は信用できる」と認定し有罪とした。 7人は証人出廷したのに対し、当時21歳の女性は、検察官の証人出廷依頼に対して強い不安感を抱き、吐き気や手の震えが出るほど精神状態が悪化して出廷を拒絶
賠償金を払わない「論破王」ひろゆき氏の法の抜け道を使ったトンデモな理屈 Qアノンと日本発の匿名掲示板カルチャー【8】 清義明 ルポライター 前回「救済されない旧『2ちゃんねる』の中傷被害者とひろゆき氏の賠償金不払い Qアノンと日本発の匿名掲示板カルチャー【7】」に引き続き、「2ちゃんねる」とその管理者であった西村博之(ひろゆき)氏が抱える問題について書く。 ★連載「 Qアノンと日本発の匿名掲示板カルチャー」のこれまでの記事は「こらら」からお読みいただけます。 「ペット大好き掲示板」事件で示された画期的な判断 今回、まず取り上げるのは「ペット大好き掲示板」事件の裁判である。この裁判では、「2ちゃんねる」と匿名掲示板を考えるうえで画期的な判断が示されている。 同裁判は、2ちゃんねるの被害について、はじめて最高裁まで争ったケースで、もちろん西村氏の不作為を認められ、西村氏は敗訴している。この裁判
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はじめまして。自身の被害に関する裁判や活動を取材いただきたくご連絡をしました。私は2年前、社会人1年目で働き始めた時に、当時一人暮らしをしていた自宅へ夜中侵入され、性暴力の被害に遭いました。加害者は逮捕されましたが、その後も苦しみが続いています メールをくれたのは、20代のそよかさん(仮名)。加害者の刑事裁判がこれから始まるのを機に、自分の体験や思いを多くの人へ伝えたいという内容でした。 年明けにお会いすると、落ち着いた様子で被害について打ち明けてくれました。 社会人1年目のとき、オートロック付きの自宅マンションで寝ていたそよかさんは、深夜2時半ごろに物音がして目が覚めました。寝ていた部屋と玄関を隔てる扉の隙間から、人影が見えたのです。その日は疲れていて、部屋の施錠を忘れていた可能性がありました。とっさに扉を閉めようとしましたが、強い力で開けられ、見知らぬ男に口を押さえられたといいます。そ
(※文末に追記しました) 私、呉座勇一は、代理人弁護士を通じて、2022年2月17日にオープンレター「女性差別的な文化を脱するために」差出人16名及び元差出人に対し、公開された連絡先メールに通知書を送付しました。 通知書では、オープンレターが虚偽の事実を公然摘示した名誉毀損であることを指摘し、削除・謝罪及び損害賠償100万円の支払い請求すると共に、オープンレターの記載が私のいかなる具体的発言を指しているのかを照会しました。 上記照会は2月22日を回答期限と指定していましたが、一部の差出人を除き何ら反応がなかったため、本日、書面を送付し対応を促しました。すると、差出人のうち15名の代理人からファクシミリで、東京地方裁判所に債務不存在確認訴訟を提起した旨の連絡があり、その後、差出人のうち11名が訴訟を提起したとの「お知らせ」が公開されました。 私としては、オープンレター差出人の少なくとも一部は
「娘は今も不安とうつ病に苦しんでいます」。南アジア出身の女性と3歳の娘が、警察官からトラブルの相手に個人情報を許可なく提供されたなどと訴えた裁判の第1回口頭弁論が行われた。
東京地検に出頭した飯塚元被告が収監にあたってコメントを出しました。 先日の裁判の判決に従い、東京地方検察庁から呼び出しがあり、本日、収監されることになりました。 この度の刑事裁判では、事故当時の私には踏み間違いの記憶がなかったため、被害者とそのご親族の方々に心苦しくも無罪を主張させて頂きましたが、提出された証拠及び判決文を読み、暴走は私の勘違いによる過失でブレーキとアクセルを間違えた結果だったのだと理解し、控訴はしないことにいたしました。亡くなられた松永真菜様・莉子様のご家族ご親族様と、お怪我をされた被害者の方々には深くお詫び申し上げます。私の過失を反省するため刑に服してまいりたいと思っております。また、この事故で多くの方々にご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。 飯塚幸三
【注意】記事の中に、性的虐待についての具体的な記述があります。 2019年3月に静岡地方裁判所で無罪判決となった12歳実子への強姦事件について、2020年12月21日、東京高等裁判所は懲役7年の逆転有罪判決を言い渡した。 判決で近藤宏子裁判長は、約45分間に及んだ判決文読み上げの中で、一審で信用できないとされた被害者の証言について「高度の信用性がある」と述べた。裁判所の評価が一転したのは、どのような理由だったのか。 ●無罪4件のうち唯一、行為が行われていない可能性があると判断された事件 この事件は、2017年6月当時12歳だった実子Aさんが、入所していた児童相談所の職員に被害開示をしたことが発覚のきっかけ。Aさんは小学校5年生の冬頃から頻繁に被害に遭っていたという内容を証言していた。 被告人である父親は、姦淫したこと自体を否認。一審で父親は強姦と児童ポルノ禁止法違反に問われたが、強姦につい
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はじめまして、あるいはご無沙汰しております。小野マトペです。私は36歳のソフトウェアエンジニア男性で、昔は「ふぁぼったー」というWebサービスを趣味で開発・運営したり、その後は仕事で分散ストレージを開発したりしていました。 報道等でご存知の方も多いと思いますが、私はTwitter上の投稿が偽計業務妨害にあたるとして、2020年7月29日に警視庁に逮捕されました。 早いもので、それから一年が経過しました。報道された事件の経緯は、事実関係には間違いありません。私の軽率な投稿で多大なるご迷惑をおかけしてしまった当該店舗様、そして関係者の皆様には、お詫びの言葉もございません。 一方で、私は取調べの当初からほぼ一貫して故意を否認しています。本件において故意が存在することは刑事罰の大前提ですので、つまり無罪を主張しているということになります。 検察官から虚偽の自白を強要され、一度は略式起訴処分(公開裁
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