山口県周防大島(すおうおおしま)町で行方不明になっていた藤本理稀(よしき)ちゃん(2)が15日、3日ぶりに見つかり、家族や捜索に加わった住民らに安堵(あんど)と喜びが広がった。 15日早朝に理稀ちゃんを見つけたのは、大分県日出(ひじ)町からボランティアで捜索に加わっていた尾畠(おばた)春夫さん(78)だった。尾畠さんは「『ぼく、ここ』と聞いた時は本当にね、うれしかった」と言葉を詰まらせた。 尾畠さんは「何か力になりたい」と14日午後に現地入りした。15日は午前6時ごろから山中に入り、捜し始めた。木がうっそうと生い茂る険しい山中を「よしくん」と呼び掛けながら登った。入山して約30分で「ぼく、ここ」と聞こえた方に行くと、理稀ちゃんを見つけた。あげたあめを「ガリガリ」と食べてくれたので、尾畠さんは「大丈夫だ」と確信したという。