丸太からギターまで 一枚の画像に映るギターと切り株。これは松くい虫の松枯れにより、やむを得ず伐採してしまったアカマツの切り株、そしてこのアカマツから生まれたギターです。生産者やメーカーなど、作り手の顔が比較的見えるようになってきたものづくりの現場。ギターの世界も同じように作り手の顔が見え、誰がどこにこだわって作ったギターなのか、よく分かるようになりました。一方で素材である木材がどこで伐採されたものか見えるケースは極めて稀です。スペック欄で大体の産出地まではわかるものの(例えば「ローズウッド」の前に付く「インディアン」「ブラジリアン」といった言葉は大抵地名です)、正確にどの住所のどの木であるかまで特定することは現実的に不可能です。 今回私たちはこの木を切り出す現場から立ち会い、そして最終的にギターの形にすることができました。このギターを制作する過程で日本の木をギターに使用する意義、日本の森林