東日本大震災で被災した岩手県沿岸できのう、163キロが1本の線路でつながり、第三セクター三陸鉄道のリアス線が走り出した。鉄道とともに、地域はどんな将来を歩むのか。 もとは三つの路線で、三鉄の南リアス線と北リアス線をJR山田線が結んでいた。震災後、三鉄は国費で復旧し、2014年に全線が再開。山田線は、JR東日本がバス高速輸送システム(BRT)にすると提案し、地元は鉄道の存続を求めた。時間はかかったが、JRが鉄道として復旧して、経営を三鉄に移すことでまとまった。 地元の人が乗りやすい工夫をした。かさ上げした区域にある陸中山田駅の周りには、住民も参加して議論を重ね、スーパーや銀行、飲食店、子どもたちが企画した図書館が集まる。 住宅街の近くには、新たな駅ができた。通学や通院以外にも気軽に乗れるようにと、休日用のお得な切符もある。 観光客の利用もかぎだ。ラグビーの国際試合をはじめ、当面はイベントが次