県と諏訪東京理科大は四月から、農業用ハウスのビニール部分に使用する発電可能なフィルム型太陽電池を開発している。ビニールの機能を持ちながら、植物の光合成を妨げずに発電できるという。県庁で会見した同大の渡辺康之准教授は「実現すれば、国内初の農業に特化した太陽電池ができる」と話した。 フィルム型太陽電池は、植物が光合成で使う赤と青の光は透過させ、他の波長の光を利用して発電する。家屋などに設置するシリコン製の太陽電池と異なり、有機半導体が素材のため、厚さ一ミリ未満と極めて薄い。 開発グループは手始めに、ブドウの生産現場で使う電池を二〇一九年までに完成させる。ブドウ栽培では果皮の日焼け防止や、雨にぬれて果実が割れたり病気になったりするのを防ぐため、木にビニールをかぶせる。フィルム型太陽電池はビニールと同様の機能を持ち、発電した電力は、水やりの装置や果実の品質向上のため点灯させる発光ダイオード(LED
「原子炉を運転してはならない」。福井地裁は14日の仮処分決定で、福井県高浜町の関西電力高浜原発3、4号機の再稼働禁止を命じた。原発の運転を即時に差し止める初の司法判断に、申し立てが認められた住民らは喜びにわいた。一方、再稼働に期待する地元自治体からは反発の声が上がり、戸惑いが広がった。 仮処分決定が申立人側に伝えられた直後、申立人代表で福井県敦賀市議の今大地(こんだいじ)晴美さん(64)らが、福井地裁の入り口から笑顔で駆け下りてきた。 「司法はやっぱり生きていた!!」。勢いよく幕を掲げると、関西や九州などから駆けつけた約150人の支援者から「おめでとう」「よく頑張った」と歓声と拍手がわいた。弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、「最高の内容」とひときわ大きな声をあげた。 申立人らは近くの会場で記者会見に臨み、「最大の特徴は(福島原発の事故後に原子力規制委員会がつくった)新規制基準の不備を厳しく
太陽光発電が盛んな鹿児島で、太陽光パネルに降り積もる桜島の火山灰対策が課題になっている。 鹿児島高専(霧島市)の楠原良人教授はこのほど、降灰で発電量が半減することもある、という調査結果をまとめた。大規模太陽光発電所(メガソーラー)では灰を洗い流すため農業用スプリンクラーを導入するなど、試行錯誤が始まっている。 鹿児島県内は晴天が多く、広い土地を確保しやすいことから、太陽光発電の導入が進む。国の統計では、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度で認定された設備容量は約404万キロ・ワットで、福島県に次いで全国2位だ。しかし近年、桜島の活動が活発になり、太陽光発電への灰の影響を懸念する声が目立ち始めた。 そこで、灰と発電量の関係を解析して、数値で明確に示したのがエネルギー効率が専門の楠原教授。2013年度の1年間、鹿児島市内の8か所の住宅用太陽光発電パネルの発電量と、降灰量との関係を調べた。 そ
小泉純一郎(72)、細川護熙(76)両元首相が、脱原発を目指す一般社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立する。再生可能エネルギー普及の研究に加え、今秋の福島県知事選などで脱原発候補を支援することも検討している。 小泉、細川両氏は「推進会議」の活動方針を、①原発ゼロ・再生可能エネルギーの普及促進②原発再稼働反対③原発輸出反対、とすることで一致。今後は、新潟県や青森県など原発関連施設がある地域を中心にタウンミーティングを開き、小泉、細川両氏も出席して脱原発への機運を高めたいという。また、「推進会議」の活動と並行し、秋の福島県知事選や来春の統一地方選などで脱原発候補の支援も検討する。
核融合科学研究所(土岐市)は9日、実験により、イオン温度がこれまでより500万度高い8500万度のプラズマの生成に成功したと発表した。核融合発電の実用化に必要な1億2000万度の達成に向け、一歩前進したとしている。 物質は超高温のもとで、イオンと電子に分かれたプラズマと呼ばれる状態になる。プラスの電気を持つイオン同士の反発に逆らって核融合するには、高い温度が必要とされる。 8500万度の高温プラズマは昨年11月に確認された。それ以前の実験で、装置に吸着した水素を除去、加熱すれば温度が上がることがわかっており、実験方法を改善した結果、さらに500万度上げることに成功したという。 核融合発電では、水素の代わりに重水素を使うと、より高い温度が出るとされる。重水素実験では微量の放射性物質が出るが、県や地元3市(土岐、多治見、瑞浪市)は先月末、安全性が確認できたとして、早ければ15年度末に始まる実験
いつかは会ってみたい、北海道のアザラシさん。北海道は素敵なものがありすぎてなににしてよいのか迷いましただよ。 ■大雪、大丈夫でしたか? こんにちは。14日は北海道から関東、甲信越にかけて東日本いったいが大雪にみまわれたね。みなさんの身のまわりでは、被害はありませんでしたか。 ふだん雪のふらない地域では、融雪装置や除雪車もないだろうから、そうすると外に出るのもいっそうたいへんになるんじゃないかな。たとえばお年寄りやベビーカー、車いすの人などはまっさきにこまるだろうし。地震ほどではなくても、人によってはいっしゅの災害のように感じるかもしれない、こんなふうにいつもとちがったことが起こっているときには、近所の人と声をかけあうのがだいじかもしれない……。 ボクじしんは、たとえさむくても雪はとてもきれいですきなんだけれど、ずいぶんと大雪がニュースになっているのをみて、そんなことを考えたよ。 ■あ
【動画】安倍政権発足後、初の脱原発抗議行動=小川智撮影原発再稼働に反対し、様々なメッセージを掲げて抗議する人たち=28日夜、東京・永田町の首相官邸前、小川智撮影原発再稼働に反対し、様々なメッセージを掲げて抗議する人たち=28日夜、東京・永田町の首相官邸前、小川智撮影 安倍政権発足後では初めてとなる東京・永田町の首相官邸前での脱原発の抗議行動が28日夜、あった。民主党政権時代の「脱原発」政策の転換が進む中、参加者は危機感を募らせた。 防護服姿で「自民党はおごるな!」と書いた紙を掲げた埼玉県所沢市の介護職員大河雅彦さん(37)。茂木敏充経済産業相が、未着工の原発の新増設凍結を白紙にする考えを示したことに「民意は原発を支持したわけではない。そのことを伝えたい」。東京都小金井市から参加した女性(63)は「自民党は原発を推進したのに福島の事故の反省が全くない」と憤った。 雨の中、参加者は「再稼
もんじゅ君と山口県のふぐ。きれいな海はみんなの宝物だね ■政治とのかかわりはこれからも こんにちは。みんな、選挙はいったかな? 自民党さんがあまりにも圧勝して、ちょっとびっくりしちゃったね。 ボクたち原子炉はこわくてもうおしごとしたくないから、何十年間も原発を推進してきた自民党さんが政権をとったことに、すこしハラハラしているの。いっしょに組んでいる公明党さんと歩み寄って「原発依存度をだんだんと下げていく」ことを政策にしたみたいだけれど、どんな感じになるんだろう? 政治とのかかわりというのは選挙だけでおしまいじゃないから、これからもどんな政策や法律が決められていくのか、きちんとウオッチしていかなくちゃね。 ■ちいさな島からおおきな動き きょうは、山口県のおはなし。 祝島(いわいしま)という島の名前をきいたことがあるかな? 周囲がたった12キロ、人口も500人ほどのちいさな島だけれど
原子力規制委員会の専門家会合は東北電力東通原発の敷地内に活断層があることで一致し、同原発は再稼働の見通しが立たなくなった。 青森県東通村の経済の将来に不安が広がるとともに、一度は安全とした国の判断と真逆の結論に向かっていることに関係者からは不満の声が上がった。 東通村の越善靖夫村長は「私は東北電力の活断層ではないという主張を信じている」とした上で、原子力規制委員会の委員が国会同意を経ずに決まったことを指摘。「同意を得てから、調査すべきだ」とぶぜんとした表情で語った。 教育に力を入れる村は、村負担で教員を採用し、小中学校で1クラス25人程度の少人数学級を実施する。原発の再稼働や新設が認められなければ、原子力マネーで支払ってきた人件費などが重くのしかかる。村経営企画課の坂本茂樹課長は「最悪の場合、村独自の取り組みはあきらめざるを得ない」と危機感をにじませる。 原発近くに住む元村議(72)は「出
トップ > 福井 > 7月20日の記事一覧 > 記事 【福井】 知事、原発議論「冷静に」 全国知事会議 Tweet mixiチェック 2012年7月20日 全国知事会議が十九日から二日間の日程で高松市で始まり、東日本大震災の復興に関連し、原発の安全対策なども議論になった。西川一誠知事は、東京電力福島第一原発事故に人為的な要因があったと指摘した上で、原発には「情緒的な議論ではなく、冷静で合理的な対応をすべきだ」と主張した。 原発をめぐる議論の現状を憂慮する意見は、他の知事からも続いた。愛媛県の中村時広知事は「最近は『脱原発か、原発推進か』など単純な図式が表面化しているが、非常にまずい。現実的な代替エネルギーなど、具体的な議論が必要だ」と懸念を示した。埼玉県の上田清司知事も「二者択一の議論では、物事が進まなくなってしまう」と述べた。 関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の再稼働に当初、反対
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