私たちの生活にくつろぎの時間を与えてくれる「コーヒー」。カタカナ表記や英語表記が一般的ですが、漢字では「珈琲」と書きます。 街中のカフェや看板で見かけることもある漢字表記なのでご存知の方も多いと思いますが、「珈」も「琲」も、他で見かけたり使うことってありませんよね? 江戸時代にオランダから伝えられた異国の飲み物「コーヒー」が、漢字で「珈琲」と表記されるまでには、何度かの変遷と、幕末に活躍した大物蘭学者の存在がありました。 1.「可否」「可非」「黒炒豆」では浸透せず 日本全国に広めるための漢字表記 鎖国していた江戸時代の日本で、海外との関わりが唯一あった長崎・出島から、この国のコーヒーの歴史は始まりました。 漆黒の見た目や独特の風味は、なかなか日本人の口に合わないものでしたが、日本全国に広げるためには「コーヒー」と呼ばれている音に適当な漢字を当てはめる必要があったのです。 色々な当て字が考え