量子力学が明らかにした現実離れした現象の1つに「量子もつれ」がある。量子もつれ状態の粒子はリンクしており、例えば量子もつれ状態の粒子を互いに遠方まで(宇宙の端と端でも)引き離したとしても、片方に与えた情報が瞬時にもう片方に伝わるという不思議な特性を持つ。Albert Einsteinはこれを “spooky action at a distance(不気味な遠隔作用)”と呼んだ程だ。 今回、オタワ大学の研究者らは、「光を構成する素粒子である2つのもつれた光子の波動関数をリアルタイムで可視化することを可能にする新しい技術」を実証し、まるで陰陽太極図のようにもつれあう光子の驚くべき画像をもたらした。この量子状態を測定する新しい方法は、現在のシリコンベースのシステムよりもはるかに高速な量子コンピューターの開発に利用できる可能性があるという。 陰陽太極図研究者らは今回の新たな技術を「2光子デジタル