残業時間の上限規制をめぐり、過労自殺した元電通社員高橋まつりさん=当時(24)=の母幸美さん(54)は13日、代理人弁護士を通じ、「1カ月100時間、2カ月平均80時間残業を上限とする案に、過労死遺族の一人として強く反対します」とのコメントを出した。 幸美さんは「このような長時間労働は健康に極めて有害なことを政府や厚生労働省も知っているのに、なぜ法律で認めようとするのでしょうか」と批判。「人間はコンピューターでもロボットでもありません。長時間働くと疲れて能率も悪くなり、健康を損ない、ついには命まで奪われるのです」と指摘した。 その上で、「娘のように仕事が原因で亡くなった多くの人たちがいます。死んでからでは取り返しがつかないのです」と訴えた。