【ニューデリー=田原徳容】世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ、8848メートル)で、ネパール人シェルパ(登山ガイド)が今季(4~5月)のエベレスト入りを拒否する異例の事態が起きている。 18日の雪崩で、登山ルートを整備中だったシェルパ16人が死亡・行方不明となる事故が発生し、安全面を不安視する声が強まっているためだ。 このため、タレントのイモトアヤコさんら日本人を含む外国人らの登山中止が相次ぎ、ヒマラヤ登山が貴重な観光資源のネパール政府は対応に苦慮している。 シェルパは1000人ほどいて、料理をつくったり、荷物を運んだりもする。シェルパたちはエベレスト入りの条件として、政府に対し、政府が得る入山料の3割を救助活動にあてたり、死亡保障の金額を倍にしたりすることを求めている。これに対し、政府は一部で応じる姿勢を示したが、シェルパ側は納得していない。 背景には、政府がエベレストなどの入山料