2020年9月2日~4日、初のオンライン開催というかたちで行われたCEDEC 2020。本稿では、最終日の9月4日に行われた、任天堂の河本浩一氏と松永浩志氏による“『リングフィット アドベンチャー』~混ぜるな危険! ゲームとフィットネスを両立させるゲームデザイン~”の内容をリポートする。
前置きゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダムをクリアした。ラスボスとエンディングが非常に素晴らしかった。自分がこれまで遊んだゲームの中で、最上級と言えるようなゲーム体験がそこにあった。 グラフィック、展開、音楽、ストーリー、演出など全てが素晴らしかった。だがそれだけではない。最初は気付かなかったがしっかり観察していくとゲームデザイン面でも様々な工夫がされていることが分かった。 本記事では、私ニカイドウレンジがプレイして気付いたラスボスのゲームデザイン的工夫について解説していきたい。ゲームを理解することの助けや、ゲーム開発の助けになれば幸いだ。 逆にゲームデザイン以外についてはほとんど語らない。演出や展開や音楽などについて詳しく知りたければ、じーくどらむす氏の記事が詳しいのでこちらをお読み頂ければと。 まずは注意事項。 注意①:本記事はゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダムのラスボスにつ
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています 結論から言ってしまうと、今回レビューする「バランワンダーワールド」は非常に悲しいと言わざるを得ない作品でした。駄作ではありませんが、かと言って今の時代に遊べる完成度にはなっていなかったのです。現代に適応できないまま古いセンスで作られた3Dアクションであり、プロが集まって手掛けたにもかかわらず、失敗に終わってしまった夢の残骸。そう形容する他ない、惜しい作品でした。しかしながら、そこには確かな「夢」があり、やろうとしていたことの片りんが見えたのです。 今回、この作品をレビューするかどうかは非常に悩みました。「バランワンダーワールド」は現在、世界中のメディアレビューで酷評されていて、自分が忌憚(きたん)のない感想を述べても追い打ちにしかなりません。しかし、私は小説版も購入してゲームで語られなかった物語を読み、この世界を捨て去ってしまうのは
【こういう人におすすめ】 日ごろから“センシティブな言葉”につい反応しがちな人 バカゲーだけどそれだけでは終わらないゲームがプレイしたい人 独創的なアイデアと優れたゲームデザインをあわせ持ったゲームのファン 小林白菜のおすすめゲーム 『ウーマンコミュニケーション』 プラットフォーム:PC(Steam/DLsite) 発売日:2023年10月25日 メーカー:げーむくりえいたーねこ ジャンル:アクションアドベンチャー 価格:1430円[税込] 対象年齢:DLsiteでは15歳以上対象 備考:ダウンロード専売 2023年、少なくないゲームファンの心に深く刻まれながらも、大っぴらに「すばらしかった」と評価するのはちょっと気が引けたであろう、“裏ゲーム・オブ・ザ・イヤー”と呼べるゲームが存在します。 その名は『ウーマンコミュニケーション』。会話の中にまぎれた“うっかりセンシティブワード(※)”を撃
早期アクセス記事今すぐアクセスして閲覧開始;開発途中の記事に参加しよう。 注: この早期アクセス記事は不完全であり、これから変わることも、変わらないこともありえます。現時点でこの記事を読んでも満足できない場合は、 記事の開発が更に進捗するまで待ってみる必要があるかもしれません。 執筆者からの注意書き: 早期アクセスにした理由 パルワールドをプレイして非常に良く出来ていると感じ、いくつかの気づきがあったためそれを文章化したかったが、パルワールドの元となったとされるタイトルをほとんど遊んだことがなく、パルワールド自体もまだあまり触れておらず確かな考察ができそうもないと判断したためです。 …と言い訳しつつ、多分アップデートしたりはしないと思いますが。 自分の関連作のプレイ遍歴を明かしておきます。 パルワールド:7時間くらい ポケモン:赤とパールはかなりやった/ソードを序盤だけプレイした ARK:
[レビュー]「FINAL FANTASY XVI」の課題と可能性。ゲームデザインを深掘りし,ストーリーの優れた点と惜しい点を検討する【ネタバレあり】 ライター:Jini はじめに 本稿は「FINAL FANTASY XVI」(以下,FF16),並びに「ファイナルファンタジー」(第1作)の結末まで触れているレビューとなる。ネタバレを多分に含むため,同作をクリアしたあとに読んでいただければ幸いだ。 スクウェア・エニックスがFF16を発売してから,約1か月が経過した。2023年6月28日に世界累計販売数が300万本を突破し,さらに7月6日にはモーションブラーの強度変更などが追加されたVersion 1.03が配信となり,今も盛り上がり続けている。 関連記事 「FINAL FANTASY XVI」全世界での累計販売数が300万本を突破 スクウェア・エニックスは本日(2023年6月28日),Play
『デス・ストランディング』がもうなんかヤバい。今だから正直に言うと、完全に好きな感じの俳優や映画監督が出てくるキャスティングに興奮しつつも、結構ギリギリまで実際のゲームプレイが明かされてこなかったから、「小島監督ってキャラやストーリーが注目されがちだけど、いやいや、第一にゲームデザインの人でしょ? なんでそこが出てこないの?」と正直ちょっと不安を覚えていた。「運び屋のゲームって言っても、なんだかんだと最終的に、ノーマン・リーダスが切れて人間殺戮兵器になるんじゃん?」などと思ったりもした。 でも実際に触れると、本当にとことんまで運ぶゲームであり、“繋ぐ”ゲームだった(資材のためにミュール狩りをする国道建設マニアは除く)。しかも海外のシニカルな連中に言われていた「コジマの新作はハリウッド俳優が出てくるJust Walking(※)ゲームかよ」という邪推を遥かに飛び越えた、画期的かつ練り込まれた
Unityを学ぶための動画を集めたサイト「Unity Learning Materials」。ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの安原氏が、ゲーム制作に使う数学について解説しました。パート5のテーマは「RPGで数列」。ゲームデザインにおける経験値の計算例と、そこで必要となる数列の概念について。 RPGで適切な経験値はどう与えたらいいのか? 安原祐二氏(以下、安原):パート5は、かなり具体的な例を出してみようかなと思います。(スライドを示して)RPGは、ロールプレイングゲームのつもりで書いています。「RPGで数列」という話をしてみましょう。 自分がレベル5のプレイヤーだったとしましょう。ロールプレイングゲームは、見えていない場合もありますが、だいたい敵にもレベルがあります。 自分よりもレベルが低い敵には楽勝で、同じレベルの敵はいい勝負。そして、1つ上のレベルはちょっと厳しいというゲームデザイ
1億人以上のプレイヤーを抱える「League of Legends」を開発したRiot Gamesのゲームデザインカリキュラム「URFアカデミー」は、「次世代のゲームデザイナーを育成し、世界中の学生にゲームの知識を伝える」ために作成されました。URFアカデミーに記載された文章には「インターネットとプリンターがあれば、どんな先生でも生徒に楽しいゲームデザインの方法を教えることができるよう、アクセス性を第一に考えました」と書かれており、教科書はすべて無料で閲覧可能、かつPDF形式でダウンロードできるようになっています。 URF Academy | Riot Games https://www.riotgames.com/en/urf-academy 全6種類の講座では、シンプルなフレームワークを使ったゲームデザインの原則やワークショップなどを通してゲームデザインを学びます。難しいプログラミング
表題を読んでわかってもらえたかもしれないが、今日は多様性、ダイバーシティについての話をする。この記事の重点は、一般にダイバーシティが良いものである理由ではなく(実際そうだが、それは今日の話題ではない)、ゲームがダイバーシティを持つことがゲームデザインのために良い理由を説明することにある。そのため、2016年のゲーム・デベロッパー・カンファレンスで最高評価を得た「20の年、20の教訓」に立ち返ろう。(記事その1、その2、その3、動画(英語)、ポッドキャスト(英語)とさまざまな形式で見ることができる。) なぜダイバーシティが必要なのかの話をする前に、まずここで言うダイバーシティとは何かを定義しておこう。ダイバーシティとは、この世界に存在する、(人種、民族、性別、性自認、性的指向、社会経済的地位、年齢、肉体的能力、障害/健常性、神経多様性、宗教的/霊的信仰、政治信条など)さまざまな個人を意識して
新作スカーレット・バイオレットが発売したポケモンシリーズですが、今回は少し視点を変えて、ポケモンバトルのゲームデザインについて見ていきたいと思います。 ポケモンというゲームは、通常のストーリーからランクバトルのネット対戦まで全て同じ計算式・ほとんど同じプール(使用ポケモン)でゲームが成り立っています。ストーリープレイとネット対戦では重要になる要素やバトルの進め方が大きく変わってくるので、実はそのどちらにも対応できているポケモンのゲームデザインはとんでもなく優秀なのです。 ということで今回は、ダメージ計算式について詳しく見ていくことで、ポケモンのゲームデザインの裏側を推測してみようという記事になります! お時間よろしければご一読ください。 ポケモンのダメージ計算式 今回の話題の中心であるポケモンのダメージ計算式は、以下のような形をしています。 ダメージ = { ( 攻撃側のレベル × 25
『どうぶつの森』のアイテムは“無機能”であるがゆえに”自由”を生む──マリオやゼルダのような機能重視のゲームデザインと、その真逆である『あつ森』の凄さ スナックと『どうぶつの森』 街中を歩いていると、それなりの頻度で見かけるスナックという形態のお店に、私はほとんど入ったことがない。なんとなく一見さんには厳しそうな、常連さんばかりでお客が構成されてそうなイメージがあるし、行ったところで、何をすればいいのか良くわからなくなり、手持ち無沙汰で途方に暮れそうな自分が容易に目に浮かぶ。 だけど、なんとなくではあるがスナックというものに対して淡い憧れのような感情も持っていたりもする。 私の勝手な思い込みで語ってしまうが、もしスナックに行ったとしても、特においしい料理に期待するわけでもないし、お酒だって高価なものや、珍しいものを求めようとは思わない。何処でも売ってるようなビールとか焼酎(JINROが丁度
コマンドやオープンワールドの不採用など まず“無理にやらなくていいこと”を決めた『FF16』の開発 ――ついにセカンドトレーラーが公開されましたが、その反響はいかがですか? 吉田:公開してから数日が経過しましたが、思っていたよりはポジティブな感想が多い印象でほっとしています。最適化やクオリティアップは現在進行系で続けているものの、まずはこの段階でゲーマーの皆さんに、ある程度の期待を持っていただける映像をお届けできたかな、と思っています。今回のトレーラーは、“システムはまだよくわからないけどなんだかスゴそう”ということと、“召喚獣合戦というキーワード”が伝わればいいというトレーラーコンセプトなので、それを軸にいろいろな要素を詰め込みました。 ――実際にクライヴや召喚獣同士のバトルシーンが多く挿入されていて、ド派手でカッコイイアクションに見惚れました。 吉田:ありがとうございます。……本当は3
2020/05/19 プレイヤーの振る舞いを研究し、ゲームデザインに活かす~遠藤雅伸氏・博士号取得記念インタビュー 人気ゲーム『ゼビウス』(1983)、『ドルアーガの塔』(1984)などの生みの親として知られるゲームクリエイター・遠藤雅伸氏(東京工芸大学)が、2020年3月に博士号(工学)を取得した。博士論文「ゲーム道に通じるユーザーの振る舞いとゲームデザインへの応用」は、近く国会図書館で公開される予定だ。 本論文には大きく3つの意味がある。第一にゲームデザインについて、工学的な見地から行われた研究成果がまとめられていること。第二に自身のゲームデザイナーとしての知見が、存分に活かされた内容になっていること。そして第三に日本のゲーム文化のユニークさに光を当てていることだ。 今やゲーム業界出身の実務家教員は珍しくないが、遠藤氏のように博士号を取得した例は少ない。特にゲームデザイン分野については
ゲーム実況動画は、人気芸能人が相次いで参入するなど、最近ではゲーマーだけでなく一般層にまで広く認知されるものになった。このゲーム実況で採り上げられるタイトルといえば、『あつまれどうぶつの森』や『フォートナイト』のように、世界的に著名な作品が定番となっている。 ところが今、ユニークな経緯から生まれた1本のスマホアプリゲームが、小学生をはじめとする若年層を中心に人気を集めている。iOS/Andoroid用アプリゲーム『脱獄ごっこ』は2019年6月の配信開始以来、約1年間で400万ダウンロードを達成しており、YouTubeの動画やライブ配信アプリ「Mirrativ(ミラティブ)」などで、盛んにゲーム実況が行われているという。 この『脱獄ごっこ』をリリースしているのは、HIKAKINやはじめしゃちょーなど多くの人気クリエイター・インフルエンサーのマネジメントを中心に幅広く事業を展開するUUUM(ウ
ニカイドウレンジ @R_Nikaido これはゲームデザインで一番大切なことなんですが、高い山や高い塔などがあったら、一番てっぺんまで登ることができるように設計しましょう。 てっぺんに報酬がなくてもいいです。一番てっぺんまで登れるようにしましょう。先端にアンテナがあった場合もその先端まで登れるようにしてください。 2022-03-30 08:38:29 ニカイドウレンジ @R_Nikaido なんで報酬がいらないかですが、人間は高いところに登ることそれ自体を報酬に感じるようにできているからです(たぶん) 逆に地下とか洞窟とか水中とかの場合はそれ自体が人間にとって危険性がありストレスになる場所なので適切な報酬が必ず必要ですね。 2022-03-30 13:47:53
この記事は、ボードゲームのゲームデザインにおける「目的」についてお話するものです。 第1の柱「目的」 おはようございます。I was game の上杉です。 このnoteでは、「ボードゲームのゲームデザイン」という名目で、現代的なボードゲームのゲームデザインについてお話していこうと思っています。 現代的なボードゲームに興味のある方、あるいは、ボードゲームを作ってみたい方向けの内容になるかなと思います。 具体的にどんな話をするかと言いますと、僕の考えるボードゲームのゲームデザインの12個の柱というものについて、その柱を一つずつ巡っていく巡礼の旅、というのをやっていこうと思っています。 本日、第1回目のテーマは「目的」です。ゲームプレイにおける目的というものを扱っていきます。 向かう港を知らぬ者には、順風が吹くことはない 話を始める前に、一つ僕の好きな言葉を紹介させてください。「向かう港を知ら
ゲームディレクター/ゲームデザイナー。2022年4月にハル研究所を退職。 その後フリーランスとして活動しながら、ゲームデザインについて世の中に発信していく「GameDesignLab」を発足。 代表作は「星のカービィ 参上!ドロッチェ団」ほかカービィ作品のいくつかに携わる。 ――自己紹介をお願いします。 濱村 崇と申します。代表作として『星のカービィ 参上!ドロッチェ団』ではディレクターを務め、この他にも多くのカービィ作品に長年関わってきました。 キャリアのスタート地点はデザイナーで、1993年頃にスーパーファミコンタイトルのドッターとして仕事を始めました。その後は株式会社ライジングに転職し、さらには一度独立してイラストレーターとしても仕事を行っていました。次第にキャラクターデザインの仕事から企画までを広く扱うようになり、『ザ・キング・オブ・ファイターズEX2』には企画職として関わっていま
筆者はこれまでそのような体験をしたことがなかった。しかし先日プレイしたゲームで神の一手を閃く体験をした。しかも何度もだ。 今回語るタイトルは『Into the Breach』。襲来する怪物たちから都市を守る戦略ゲームだ。このゲームで筆者は幾度となく窮地に立たされ、そしてそれを打開できるような神の一手を閃く体験も幾度となく味わったのだ。 本記事では『Into the Breach』のおもしろさの紹介と、なぜこのゲームで「神の一手」が生まれるのか、ルール設計の妙について解説をしていきたい。 「位置」に主眼が置かれたユニークな戦闘システム 『Into the Breach』の目的は「既定のターンの間、都市を守る」ことだ。怪物たちが都市を襲いにやってくる。プレイヤーはそれを阻止するため3体のメカを投入し戦いに挑む。 このゲームはターン制で進行する仕組みだが、ターンの流れが少々ユニークだ。一般的なゲ
Jun Tamaoki / 玉置絢 @OKtamajun これ、Tipsのように見えて結構ゲームデザインの悩み過程で起こる重要な峠越えのポイントなんですよね。面白さの法則とか定理みたいなロジカルなパーツを一つだけ用意して、なんとなくそれだけを軸にデザインをしようとしても単品ではうまく機能しないパーツが多いので。 twitter.com/gdlab_hama/sta… 2022-05-14 11:12:43 Jun Tamaoki / 玉置絢 @OKtamajun ゲームデザインを勘でなく論理で組む場合、3すくみのようなロジックの最小単位パーツから組み上げていくと「面白いのかこれ?」という袋小路に陥るターンが必ず一回はある。その時に大事なのは、現実にある面白い遊びを分解する物差し・メスとしてのロジックという反対サイドの手法を思い出すこと。 2022-05-14 12:04:25
風来のシレン6(2024)は、ローグライクジャンルのデジタルゲーム、不思議のダンジョン2 風来のシレン(1995)のシリーズ最新作。 読み解くべき価値を感じたため記事化する。 シレンやトルネコなど、不思議のダンジョンシリーズを多少なり触ったことがある人間を読者として想定している。 不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録(2024,スパイク・チュンソフト) (1)魅力 ①シビアな持ち物管理 ②持ち物の圧迫ストレス→マゼルンとお店による解放 ③鑑定タスクの消化 ④食料とレベルのトレードオフ ⑤持ち物スロットの疑似的な拡張 ⑥フロア移動直後の危機 ⑦死=緊張の最高潮 (2)ボードゲームとの比較検討 ①カタン:建設資源のため込み⇔盗賊のリスク ②チケット・トゥ・ライド:列車カードのため込み⇔他者の先行リスク ③グレートウエスタントレイル:持ち物スロットとしてのウシ、マゼルンとしてのカン
[CEDEC 2022]「桃鉄」と「パワサカ」に見る,強化学習AIの活用事例。ゲームデザイン分析とゲームバランス調整の実態を,実例を交えて紹介 ライター:大陸新秩序 2022年8月24日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2022」にて,「強化学習AIを活用してゲームデザインを!:『桃太郎電鉄〜昭和 平成 令和も定番!〜』『実況パワフルサッカー』」と題されたセッションが開催された。 本セッションには,コナミデジタルエンタテインメント 技術開発部主査の岩倉宏介氏と第三制作部プログラマーの池畑 望氏,技術開発部プログラマーの宗政俊一氏の3名が登壇。ゲームデザイン分析および運営型ゲームのバランス調整に強化学習AIを活用した事例の紹介が行われたので,その内容を紹介しよう。 本セッションにおける強化学習とは まずセッションの冒頭では,AIの強化学習の解説が行われた。強化学習では,AIがゲー
対応プラットフォームはプレイステーション5、プレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox One、Xbox Series X|S、Steam。2022年初秋の発売を目指して開発が進んでいるという。 究極的な原作再現を行った『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』(以下、前作)の持ち味はそのままに、対戦ツールとしてもゲームデザインをブラッシュアップしているという。そんな本作の魅力をお届けする。 『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR』の購入はこちら (Amazon.co.jp) 登場キャラクターは50人! 前作における最大の魅力といえば、『ジョジョの奇妙な冒険』の原作者・荒木飛呂彦氏のタッチを見事に3DCGに落とし込んだ、圧巻のビジュアル。前作の時点でも十分にすばらしかったが、『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR』では、現行ハードの性能にあわせて、さらなる
X上でつぶやいた内容のリンクです。 ログ化しないと、流れてしまってもったいないので… 最後にまとめを書いているので、そちらだけ読むほうが分かりやすいかもしれません。 とはいえ、所詮メモですが… 結論がボヤけていたので先にまとめます。 「やらされてる感」は「主体性が無い状態で強制的にゲームプレイを継続している時」に発生する感情です。 主体性は「自分の意思」あるいは「自由意思」と言い換えてもいいですね。 「主体性が無い」状態は「ゲームの仕組みにより奪われた」場合と「ゲームの仕組みのせいで生まれていない」場合があります。前者の代表例が「レベル上げ」で後者の代表例が「何をすればいいか分からない」です。 整理すると…「ゲームの仕組みにより自分の意思が【封じられた状態】でゲームプレイを継続させられる」状態か「ゲームの仕組みにより自分の意思が【発生していない状態】でゲームプレイを継続させられる」状態によ
大ヒットVRゲームはこうして作られた「Half-Life: Alyx」のゲームデザイン 2020年3月に発売され、ランキング上位に留まり続けているVRゲーム「Half-Lif: Alyx」。プレイすると、美しいグラフィックのみならず質の高い体験に驚かせられます。特筆すべきは、メインストーリーの道中に散りばめられている多くの“遊び”。窓ガラスにスプレーで落書きをしたり、ピアノを弾いたり……。「どうやったらこんなに遊びを盛り込むことができたんだろう」と思うこともしばしば。 米メディアRoad to VRでは、Valve社のゲームデザイナーへのインタビューが掲載されています。本記事は2020年4月14日に掲載された当該記事を翻訳したものです。 一度に1つの部屋を作る 「Half-Life: Alyx」が万人受けする秘密…まあ、思うほど秘密という訳でもないかもしれませんが。このゲームには確かに他の
【こういう人におすすめ】 日ごろから“センシティブな言葉”につい反応しがちな人 バカゲーだけどそれだけでは終わらないゲームがプレイしたい人 独創的なアイデアと優れたゲームデザインをあわせ持ったゲームのファン 小林白菜のおすすめゲーム 『ウーマンコミュニケーション』 プラットフォーム:PC(Steam/DLsite) 発売日:2023年10月25日 メーカー:げーむくりえいたーねこ ジャンル:アクションアドベンチャー 価格:1430円[税込] 対象年齢:DLsiteでは15歳以上対象 備考:ダウンロード専売 2023年、少なくないゲームファンの心に深く刻まれながらも、大っぴらに「すばらしかった」と評価するのはちょっと気が引けたであろう、“裏ゲーム・オブ・ザ・イヤー”と呼べるゲームが存在します。 その名は『ウーマンコミュニケーション』。会話の中にまぎれた“うっかりセンシティブワード(※)”を撃
[インタビュー]「MARVEL SNAP」を手掛けたカードゲーム界のレジェンド,ベン・ブロード氏が考える“エレガントな”ゲームデザインとは 編集部:kawasaki ライター:奥谷海人 「MARVEL SNAP(マーベル・スナップ)」(iOS / Android / PC)は,2022年10月18日にグローバルローンチを迎えたデジタルカードゲームである。 本作は,映画やコミックで有名なマーベル・シネマティック・ユニバース(Marvel Cinematic Universe,MCU)のライセンスを受けて作られたゲームで,アイアンマンやスパイダーマンなどのヒーローや,悪役であるヴィランがカードとして登場する。 ゲームシステムにおける最大の特徴は,6ターンで決着が付き,その所要時間がたったの3分というハイスピードさにある。デッキを構成するカードも12枚しか無いなど,全体的にシンプルな造りだ。 そ
WSS playground(運営:株式会社ワイソーシリアス)は、手描きアニメで描かれる SF ミステリーADV『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』の Steam ページを公開しました。 『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』概要 円居挽(「ル・ヴォワール」シリーズ・「虚月館殺人事件(Fate/GrandOrder)」)が書き下ろすマルチエンディングシナリオは、繰り返しプレイすることで、次々に新たな事実が浮かび上がり、真相へと迫ります。新たな事実が明らかになるたびに、UI そのものが変化し、ゲームの前提が変化していく、新感覚の ADV ゲームです。 ストーリー 「また会いましたね、はじめまして」 「博士」と呼ばれる首なし死体を前に、アンドロイドの「イヴ」から語りかけられる「あなた」 すべての記憶を喪失している「あなた」は、「博士」殺害の容疑者である
2021年10月、高橋生(NamaTakahashi)氏が開発したインディーゲーム『ElecHead』がSteamで配信されるやいなや一部のゲーマーの間で話題を呼んだ。本作はTGS2016のアマチュア部門で優秀賞を獲得してから5年に渡って開発が続けられたという開発背景もあるものの、話題の要因はそれ以上に質実剛健なアクションパズルであることだろう。 一方で、本作はネタバレになるような要素がないのに「多くは語らないのでとにかくプレイしてみてほしい」とか「ゲーム開発者から非常に称賛されるゲーム」という他のゲームではあまり見かけない評判も続出している。おそらくそれは本作が見た目以上におもしろさを伝達するのが難しいゲームだからなのであろう。その評判の原因を探るため、少し踏み込んだレビューをお届けしたい。 簡単操作の2Dアクションパズル 本作のジャンルは2Dのアクションパズルで、パズルプラットフォーム
[CEDEC 2023]リアル世界を用いるゲームにはさまざまなメリットとデメリットが存在する。「リアル世界のゲームデザイン」レポート 編集部:Igarashi 2023年8月25日,ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2023」で,エレメンツのゲームデザイナーである石川淳一氏が,講演「リアル世界のゲームデザイン」を行った。 本講演は,ARG(代替現実ゲーム)や周遊型の謎解きゲームなど,現実空間や実在するメディアを使ったゲームやエンターテインメントにおける“空間やメディアの活用方法とその注意点”を,過去の事例を交えながら伝えるというものだった。 なお,講演で取り上げられた事例は「今後のコンテンツ制作に生かせるよう,例題はできるだけ具体的に取り上げているが,他者の作品やチャレンジを批判する目的はいっさいない」としている。 エレメンツ ゲームデザイナーの石川淳一氏 石川氏によると,リアル
ゲーミフィケーションのことは忘れましょう。仕事というより遊び感覚のソフトウェアを作りたいなら、さらに深く、さらに内発的動機を利用する必要があります。そこにゲームデザインの原則が登場します。2019年a16zサミットのこの講演(全原稿を下に掲載)で、SuperhumanのRahul Vohra創業者兼CEOは、ゲームデザイン理論を共有しています。ユーザーを確保し、喜ばせているどの業界においても満足のいく製品を構築するためのものです。彼は、心理学、物語、数学、相互作用設計の要素を要約し、7原則に分けています。その原則は、やりがいがあり、楽しく、生産的な経験をユーザーに提供します。 ショーノート ビジネスソフトウェアが現在、仕事のような感覚になっている理由 [0:50] ゲームデザインがゲーミフィケーションではない理由 [1:12] Rahulがゲームデザインに用いる5要素 [3:06] 製品に
[CEDEC 2022]「ヘブンバーンズレッドのゲームデザイン」レポート。考え抜かれたブランドアイデンティティが開発のバックボーンになる ライター:箭本進一 Wright Flyer StudiosとKeyの共同開発によるスマートフォン向けRPG「ヘブンバーンズレッド」(iOS / Android / PC)。そのゲームデザインを支えるのは,「最上の,切なさを」をキーワードとしたブランドアイデンティティだった。WFS Produce室 Studio 1部 シニアゲームデザイナーの小沼勝智氏が,CEDEC 2022の講演「ヘブンバーンズレッドのゲームデザイン」で,その秘密を語った。 ■「最上の,切なさを」。クリエイティブの全てに影響するブランドアイデンティティ WFS Produce室 Studio 1部 シニアゲームデザイナーの小沼勝智氏 「ヘブンバーンズレッド」は,さまざまなノベルゲーム
2023年5月11日、京都精華大学のキャリア教育科目「クリエイティブの現場」にて、ゲームクリエイターの水口哲也氏をゲスト講師に招いた特別講義が行われた。 「Sky 星を紡ぐ子どもたち」などを手掛けたことで知られる開発スタジオ・thatgamecompany。同社は後進の育成にも意欲的で、ジャパン・ブランド・リードを務める水谷立氏が、京都精華大学で「クリエイティブの現場」という講義を行っている。 この講義にて、最先端のクリエイターやクリエイティブ企業のプロデューサー・経営者などを講師に招いての全4回の特別講義が2023年4月13日より開講。今回の講義は3回目で、数多くの話題作を手掛けてきたゲームクリエイターの水口哲也氏が、自身の作品づくりやプロデュース論などについて語った。 本講義の講師である水谷立氏は、2001年に発売された水口氏の「Rez」に強い影響を受けたそうで、本作に出会ったことがサ
[CEDEC 2021]「メギド72」の“こだわり”とは。ゲームデザインやマーケティング施策における具体例と共に解説 ライター:川崎政一郎 ゲーム開発者向けカンファレンスCEDEC 2021の3日目となる2021年8月26日,DeNAのスマートフォン向けアプリ「メギド72」(iOS / Android)をテーマにした講演が行われた。本稿では,「『メギド72』の事例でお伝えする『こだわり』によってユーザーを熱狂させるスマホゲーム運営手法のエッセンス」と題された講演をレポートしよう。 2017年12月に正式サービスがスタートしたメギド72は,すでに3年半以上が経過したタイトルだが,その道程は必ずしも順風満帆ではなかった。サービス開始時に初速を出せず,一時期はサービス継続が危ぶまれるほどの落ち込みぶりだったそうだ。 「CEDEC 2021」公式サイト そうした中,メギド72はゲームデザインに強い
弊社アクティブゲーミングメディアのパブリッシングブランドPLAYISMは8月20日、『EDEN.schemata();』のグローバルパブリッシングを担当すると発表した。本作はPC(Steam)向けに2024年リリース予定。パブリッシングの発表にあわせて、新しいトレイラーも公開されている。なお本情報は「PLAYISM Game Show 2023.8.20」内で発表されたものだ。 『EDEN.schemata();』は、ゲームプレイを繰り返し閉ざされた研究室内で事件の謎を解明する、SFミステリーADVである。本作の舞台は、「博士」と呼ばれる首なし死体が存在する、閉ざされた研究室内の中。主人公は、記憶喪失の人物だ。ある時主人公が目を覚ますと、アンドロイドのイヴが首なし死体の前に佇んでいた。自分が殺したかもしれないというイヴ。なぜか女児口調の統合法規インターフェース・ケル。記憶喪失の信頼できない
[GDC 2023]Blizzard Entertainment創設者アレン・アドハム氏が語る,同社30年の歴史が生み出したゲームデザイン“12の原則” ライター:奥谷海人 Blizzard Entertainment共同創業者のアラン・アドハム氏 GDC 2023にて,Blizzard Entertainmentの共同創設者であり初代CEO,そして現在はチーフ・デザインオフィサーとして活動するアレン・アドハム(Allen Adham)氏が,「Blizzardの中核となるデザイン原則を応用して,ジャンルを超えたゲームを作る」(Applying Blizzard's Core Design Principles to Create Genre-Defining Games)というタイトルでの講演を行った。 アドハム氏については,2021年2月に本誌の独占インタビュー(関連記事)で紹介している
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