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脳と心の検索結果1 - 32 件 / 32件

  • 【3868】コンサータによって自己の連続性を失いつつある | Dr林のこころと脳の相談室

    Q: 私は某大学の法学部に通う21歳の男子学生です。(質問とは、直接、関係はありませんが、触法精神障害者に興味があり、それについて卒業論文を書くため、日々、資料を集めております。) 質問に入る前に、長文になりますが、質問に関わってくることなので、少し、コンサータ の服用とそれによる私自身の感じたことを書かせていただきます。 私は、精神科にてADHDと診断され、コンサータ を服用して数年になります。コンサータ 服用当初は、コンサータ によって、感覚過敏から解放され、初めて、ゆっくりと本を読むことができるようになり、感動のあまり泣いてしまいました。この感動はあまりにも激しく、「私は、もう完全に『脳』を支配した」という優越感(あるいは、副作用としての多幸感に過ぎないのかもしれませんが)を得ました。ところが、数ヶ月たち、このコンサータ 服用後の精神の変調が、私の悩みの種になってしまいました。 私は

    • 10年前に首を吊ったことがある

      失敗したというか、そもそも成功するかどうかわからない雑さだったので生きている。 それは本気で死ぬ気ではなかったのでは、と思われるだろうが、後にも先にもあんなに「死」に取り憑かれたことはないし、本当に病的に死ぬ気だったのだと自分ではわかる。 当時の自分は、社会人一年目で、新卒の人間も自分の他に一人しかおらず、あまり職場に馴染めず鬱々としていた。 こう書いてしまうとさもありなんと思われるだろうが、それ自体は別に死ぬほどのことではなかった。 仕事の代わりに趣味が充実していたし、楽しいこともいろいろあったし、明確なパワハラがあったわけでもない。 なんとなく職場のことは好きではないが、やってることはまあ嫌いでもなかった。 なかったのだが、色々なストレスが自覚もないまま積み上がっていたらしい。 とある連休の折り、地方住まいの両親が会いに来てくれた。 食事の席で珍しく酒を飲み、少々酔い、気分良く話してい

        10年前に首を吊ったことがある
      • ストロング系チューハイに薬物依存研究の第一人者がもの申す 「違法薬物でもこんなに乱れることはありません」

        「アルコールは、むしろ違法薬物よりも健康や社会に対する害をもたらすことがある」と話す、投稿主の国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部長、薬物依存症センターセンター長である松本俊彦さんにインタビューしました。 薬物をやめた後の代わりにも飲まれているーーなぜあの投稿を? 患者さんがよく飲むんですよ。違法薬物をやめた後の渇望を紛らわせようとして、ストロング系を飲む。もともとお酒を飲む習慣がある人なわけですが、ストロング系を飲んだ時だけ変な酔っ払い方をして、トラブルを起こす。 それがずっと気になっていたのです。本人たちも、「やっぱりストロング系はヤバいですよね」と気づいている。 お酒の味があまりせず、ジュースのような口当たりなので、女性や若年者がよく飲みます。 今の若い子たちってビールが嫌いな人が多いじゃないですか。だったら飲まなければいいのに、これなら飲む。 お酒を楽しむため

          ストロング系チューハイに薬物依存研究の第一人者がもの申す 「違法薬物でもこんなに乱れることはありません」
        • 最近ADHDと診断された30代東大卒男だが、わかる。問題はバックレるかどうか..

          最近ADHDと診断された30代東大卒男だが、わかる。問題はバックレるかどうかじゃなくて、「成功する可能性」だけで満足できてしまうこと。 実際に成功するかどうかは本人の幸福にとって問題じゃないんだよ。だからといって、一般の人が思う「失敗を怖がっている」とか「プライドが高い」とかも完全に的外れの大間違い。 「まだチャンスがあると思える」事の方が、実際にチャンスを生かして成功することよりも、自分の幸福にとって、ずっと重要なんだよ。 失敗しまくっているから、失敗しても自分の人生がそこまでは悪くならないと知っている。成功体験がないのが問題でもなく、何回も成功した経験はあるが、大して嬉しくなかった。ADHDは報酬系にも問題があるから、成功時の「得した」感が普通より低い。だから、実際に成功したか失敗したかよりも、「成功する希望があるか」「成功する可能性があるか」といった期待感を持てるかどうかの方が、本人

            最近ADHDと診断された30代東大卒男だが、わかる。問題はバックレるかどうか..
          • 【れぽ1】知的障害の検査に行ってきた|ハルオサン

            自分がどうしてこんなにも「バカ」なのか? それがどうしても知りたくて病院に行ってきた。 検査の前にまず3回の面談(計2時間くらい)があって、そこでまず「なぜ検査を受けようと思ったのですか?」と先生方に「3回」尋ねられた。 だから私は「自分がいかにバカであるか?」 というような話を腐るほどすることになった。 (あるある・・・・)まず、18の時に『警察官』を無能すぎて半年でクビになった話。『家具店』に勤めたけど騙されて子会社で『特殊清掃』をやることになり、さらに1年で倒産した話。『設備メーカーの営業』に就職した時は社長の弟さんから速攻で嫌われて『倉庫業に左遷』されてから「おまえはヤバイ」と数か月でクビになった話。 ⅬED ・空調機器販売会社に勤めた時は、社長の息子さんから速攻で嫌われて「おはようございます」さえ無視されるようになり、業務が出来なくなり辞めざる負えなくなったという話。 (くそばか

              【れぽ1】知的障害の検査に行ってきた|ハルオサン
            • 【4461】統合失調症等の妄想はその人の論理的思考力によって形態が変わるのでしょうか | Dr林のこころと脳の相談室

              Q: 20代男性です。 統合失調症などで、第三者から見れば到底辻褄の合っていない妄想を本当のことだと信じ込んでしまう例は数多いと思います。 このような妄想の飛躍具合は、もとの論理的思考力やIQといったものと相関があるのでしょうか? また、臨床の現場で、元々非常に論理的な方と非常に迷信深い人の妄想の診断はどのようにつけるのでしょうか? (例えば、元々全く迷信深くない人が「死んだ母親が靴下を左右違うものを履けと言っている」、というような支離滅裂な主張をする場合と、普段から霊感があると主張する人が「死んだ母親が靴下を左右違うものを履けと言っている」と言った場合で異常度(?)がかなり異なる気がします……例えが下手で申し訳ありません) 他にも子供が「思考を読まれた」と主張するのと大人が「思考を読まれた」と主張するのは意味が違う気がするのですが、そのような元々の論理的思考力の推測なども統合失調症等の診

              • 漫画『オタクが統合失調症になった話』(理解のある彼君はいません)から感じる精神病棟のリアルさ

                ズミクニ病気日記 @zumikuni 統合失調症になった話 第一部 その8 (理解のある彼君はいません) 第一部完 第二部はネームは出来ているので早くて一か月後ぐらいです pic.twitter.com/tc3Clpx2hE 2022-05-24 17:28:39 柊碧⚜️🍵百合限界オタクVTuberの中身 @H_midori252911 @zumikuni FF外失礼します。 あまりにも事実すぎてびっくりしました。 本当にここに描かれてる病院のこと、そのまんまなんですよね。 あまりにも暇すぎる時間、他の患者さん、規制される私物やメディアや外部との連絡。 その後の治療も先が見えなくて不安でしたよね。 少し元気になられたようでよかったです。 2022-05-24 22:50:40

                  漫画『オタクが統合失調症になった話』(理解のある彼君はいません)から感じる精神病棟のリアルさ
                • 心理学・行動経済学等の著名な研究論文が次々に追試失敗【心理学】|手記千号

                  心理学の研究論文は再現性が低いことが指摘されていました。再現性が低くなる原因は、学界全体に「疑わしい研究手法 (QRPs)」が蔓延していたことにあるとみられます。 現在は学界全体をあげての対策が行われているようです。研究の事前登録、データの公開、追試などが重視されるようになっています。 学界は正しい方向に進んでいるようですが、だからこそ、重要な発見だとみなされてきた過去の研究成果が次々に覆されているようです。 少々調べましたが……、いやはやこれは……脱力しました。心理学以外の分野でも援用されている有名な研究たちが、あれもこれも。興味を引かれたものに重点をおきつつ、ざっくりとメモ的にまとめておくことにします。 2021年9月12日追記 追試というのは、1年半以上かかるものも珍しくないようです。かなりの時間・精神力・体力を要するのに対して、見返りが少ないものといいます。この記事では多くの研究の

                    心理学・行動経済学等の著名な研究論文が次々に追試失敗【心理学】|手記千号
                  • 妻が統合失調症になった

                    昨年11月に妻が統合失調症になった。 当時は統合失調症って若い人がなる病気だと思っていて、発症時妻は36歳だったので正直ショックが大きかった。 発端は昨年7月。「フェィスブックがハッキングされてる!」と大騒ぎしていたので、ログイン履歴を確認して、誰にもハッキングされてないことを説明していたが、どうも納得してくれていなかった。 そのやりとりが週に1回あり、次第に頻度が増えていた。後半はめんどくさくなって「心配しすぎ!されてないよ!」とだけ答えていた。 その時点で統合失調症の初期症状を疑うべきだったと今でも後悔している。 ハッキングの被害妄想だけではなく、ものすごく色々なことに敏感になっていた。自分の食べるもの、着るもの何から何まで清潔じゃないと気が済まなくなったし、夜中にアパートの上の階の軽い物音がしたたけでイライラしていた。この時点ではコロナの影響によるストレスだと思っていたので、あまり心

                      妻が統合失調症になった
                    • 精神疾患の父に友だちができた(追記あり)

                      精神疾患をもつ父親に友だちができ、家族一同毎日小躍りしている。うれしくてたまらない。 還暦を過ぎたいい大人の人間に友達が一人できたぐらいで何を大げさな、と思う御仁もあるかもしれないが、 今回ばかりは許してほしい。何せ父に友だちができたのだ。それもまともな友だちが! 父は30年以上前に統合失調症と診断され、以来入退院を繰り返している。精神疾患を抱えながらも、私達子供を食わすために 無理に働きに出てはクビになり、体調を崩して入院するという生活が10年近く続いた。そのたびに父は激しい劣等感と自尊感情の低下に 苛まれ、ことあるごとに私たち家族に「ごめんなあ、ごめんなあ」と言っていた。 私の記憶の中の父は、いつも縁側でタバコを吸いながら力なくうなだれていた。 父はとても優しく、人のことを悪く言わないという美点がいくつもある反面、口下手で気が弱かった。 そのため、精神病院の少々ガラ悪めの人々にしょっち

                        精神疾患の父に友だちができた(追記あり)
                      • 何も悪いことをしていなくても人々は病気になる - NATROMのブログ

                        がんを治すことが証明された食事療法は、現時点では存在しない。がんになりにくい食事ならある程度はわかっていて、がんの患者さんについても、基本的にはそうした健康的な食事が推奨されている。詳しくは ■がん体験者の栄養と運動のガイドライン:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] を参照して欲しい。なにも特別なことはない。「健康的な体重へ減量し、その体重を維持しましょう」「野菜、果物、全粒穀物を多く含む食事パターンにしましょう」といったものだ。食べてはいけないものはない。当たり前だが、健康的な食事をしていてもがんになるときはなる。ましてや、がんを治す効果はない。 何度も書いてきたが、がんに対する厳格な食事療法は、効果が不明確なわりに副作用が大きい。単純に栄養の偏り(野菜ジュースを大量に飲むためほかの食事が摂取できない、など)が体力を落とす以外にも、自分の好きなものを食べられない、とい

                          何も悪いことをしていなくても人々は病気になる - NATROMのブログ
                        • 精神薬変えたら自分②が生えて困っている

                          週末精神科に再診するので整理を兼ねて書く。 概要・20代後半の社会人女 ・全般的な感覚過敏(後述)で大学時代から抗精神薬(エビリファイ)を飲んでいた ・引っ越したので、1週間と数日前に新しい精神科に行ったところ、前述の薬ではなく抑肝散という漢方を処方された ・結果、感覚過敏が解消されるとともに抑肝散が効いている間は感性が変わり、分かりやすく言えば自分②が生えた ・自分の感性が2種類ある状況をうまく処理できず精神的に参っている 追記・感覚過敏は先天的なもの。小さい頃から世界が眩しく、音はうるさく、タートルネックは着れなかった。 ・エビリファイは何も飲まないよりは随分マシ程度には感覚過敏を抑制してくれていた。 エビリファイがなければ卒業も就職もできていない。 感性の変化とかはなかったが。 ・いま思い立って今まで一口も嚥下できなかったチョコミントアイスを買って食べてみているが、食べられないことは

                            精神薬変えたら自分②が生えて困っている
                          • 「本音と建前」が心をむしばむ――イタリア人精神科医が見つめる日本人の不調(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)

                            異色のイタリア人精神科医、パントー・フランチェスコさん(32)。幼少期から日本のアニメやゲームに励まされ、日本で働くことを選んだ。ひきこもり問題を研究し、心の不調を抱える多くの患者を日々診療している。「日本人は自分の悩みを人に相談したりせずに、抱え込んでしまう傾向がある」。フランチェスコさんの目から見た生きづらさの理由、そして解決する方法とは。(取材・文:ノンフィクションライター・西所正道/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「精神科医の診察を受けて笑えたのは初めてですね。会うといつも『こんにちは!』って感じで元気だし、薬の説明をするときも、これを飲めば感情が安定するとか前向きに説明してくださるんです」 そう語るのは、30代の女性会社員Aさん。8年ほど、うつに悩まされ、回復と再発を幾度となく繰り返してきた。これまで6人ぐらいの精神科医や心療内科医の診察を受けたが、都内のクリニッ

                              「本音と建前」が心をむしばむ――イタリア人精神科医が見つめる日本人の不調(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)
                            • 人工培養された脳細胞によるゲームプレイの仕組み 〜自由エネルギー原理について〜|masa_kazama

                              イントロ「実験室内で培養した人の「ミニ脳」にゲームをプレイさせることに成功、AIよりも速いわずか5分で習得」というニュースが話題になっています。 脳細胞をトレーの中で人工培養させて、その細胞に卓球ゲームの「Pong」をプレイさせたところ、たった5分で学習し、ラリーが続くようになったと報告されています。まるで、マトリックスの映画のようで、この技術を使った未来がワクワクすると同時にちょっと怖くもあります。一体、どんな技術を使って、脳細胞に卓球ゲームを学習させたのでしょうか。このニュースを取り上げている記事は多かったのですが、中身の仕組みについて解説している記事は多くありませんでした。そこで、このブログ記事では、ミニ脳にゲームを学習させた仕組みを自分の勉強がてらに、備忘録的にざっくりとまとめたいと思います。(そのため、自分の理解や記述が間違っている箇所があるかもしれません。もしありましたらお知ら

                                人工培養された脳細胞によるゲームプレイの仕組み 〜自由エネルギー原理について〜|masa_kazama
                              • 数学概念が人類に生まれつきそなわっていないことを示す、数と言語人類学──『数の発明――私たちは数をつくり、数につくられた』 - 基本読書

                                数の発明――私たちは数をつくり、数につくられた 作者:ケイレブ・エヴェレット発売日: 2021/05/08メディア: 単行本 はじめに 数の概念は、生まれつき備わっているものではない 数の概念がないなんてことがあるのか? 1〜3 おわりに はじめに 『ピダハン──「言語本能」を超える文化と世界観』という、左右や数字の概念を持たない珍しい言語の持ち主であるアマゾンの少数民族について書かれたノンフィクションがある。この本、少数民族の話ながらもそこからチョムスキーの言語本能否定の話や、幸せとは、文化とは、宗教とは、といった話に繋がっていく普遍的な話を展開しており、そのユーモア溢れる筆致もあって世界的に話題になっていった。 今回取り上げたい『数の発明』は、その『ピダハン』の著者ダニエル・L・エヴェレットの息子、ケイレブ・エヴェレットによる著書である。親子揃って言語学者とは凄いが、ケイレブは父親であ

                                  数学概念が人類に生まれつきそなわっていないことを示す、数と言語人類学──『数の発明――私たちは数をつくり、数につくられた』 - 基本読書
                                • 「覚せい剤中毒より治療が困難」普通の人を薬物依存に陥らせる"あるクスリ" 精神科医の気軽な処方が根本原因

                                  精神科医がやってしまいがちな「ドリフ外来」 以前、尊敬するベテラン心理士からこういわれた。 「精神科医は薬を出すから、いつまで経っても心理療法がうまくならないのよ」 彼女はいつも精神科医に手厳しいが、このコメントもその例に漏れなかった。私は、「ですよねえ……」と曖昧あいまいに濁すほかなかった。 たしかにその通りだったからだ。「では、お薬を調整しておきますね」「お薬を追加しておきましょう」――こういった言葉で、出口の見えない診察室でのやりとりを強制終了する。問題は何も解決していない。 医師として前向きな姿勢を失っていないことを患者に示しつつ、ただ時間稼ぎをしているだけだ。そんなやりとりをこれまで何百回、いや何千回も行ってきたことか。 かつて私は、わが国の精神科医療をこう評したことがある。曰く、「ドリフ外来」。つまり、「夜眠れてるか? 飯食べてるか? 歯磨いたか? じゃ、また来週……」といった

                                    「覚せい剤中毒より治療が困難」普通の人を薬物依存に陥らせる"あるクスリ" 精神科医の気軽な処方が根本原因
                                  • 発達障害と診断された私~ASDとADHDだとわかるまでに出会った本や映画について - wezzy|ウェジー

                                    突然ですが、私はごく最近、病院で発達障害だと診断されました。軽い自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠陥多動障害(ADHD)だということです。 自閉症スペクトラム障害はコミュニケーションがうまくできず、特定のものに強いこだわりがある症状、注意欠陥多動障害は文字通り注意力散漫とか多動の症状を示す障害です。 自分から検査を受けに行ってわかったので、とくに驚きはなかったのですが、今回の連載ではいつもと少し趣向を変えて、この経験について書いてみたいと思います。「自分は発達障害なのでは?」と思っている人などに、多少なりとも情報を提供できると良いと思っているからです。 ちっちゃな頃から 私は小さい頃から友達がとても少なく、人と話すのも苦手でした。完全に信頼できると思ったごく少数の相手としか親しくならず、みんなと仲良くする必要はないと思っていました。 人の目を見て話せなかったので、十代の頃には肖像画に

                                      発達障害と診断された私~ASDとADHDだとわかるまでに出会った本や映画について - wezzy|ウェジー
                                    • 幼児期、学校、就職、出産、老い……生まれてから老いるまでの間に、ASDの女の子はどんな体験をするのか。サラ・ヘンドリックス『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界──幼児期から老年期まで』訳者あとがき|Web河出

                                      私には、現在公立小学校の特別支援学級に通っている自閉スペクトラム症(以下、ASD)の次女(九歳)がいる。一人でごきげんにしている手のかからない赤ちゃんだった次女が心身の発達の遅れを指摘されたのは、三歳児健診のときだった。病院や療育センターを紹介されたものの、診断がつくまでの道のりは長かった。会話が成立しにくいとはいえ、初対面の人にも積極的に近づいて話しかける人懐こい次女の姿を見て、児童精神科医も臨床発達心理士も、誰一人として〝自閉〞症の疑いを口にすることはなかったのである。 転機になったのは、たまたま目にした女の子のASDについての英文記事だった。女の子のASDは男の子とは現れ方が違うために見落とされやすい、という最新研究の紹介で挙げられていた症状が、まさに次女そっくりだったのだ。すぐに療育センターで自閉症専門医を紹介してもらい、検査を受けた。こうして小学校入学直前にして、ようやくASDと

                                        幼児期、学校、就職、出産、老い……生まれてから老いるまでの間に、ASDの女の子はどんな体験をするのか。サラ・ヘンドリックス『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界──幼児期から老年期まで』訳者あとがき|Web河出
                                      • うつ病の人に「焦るな」とか「ゆっくり休め」って無理だよね

                                        自分もうつ病ともう10年くらいの付き合いで今も無職の底辺だけどさ、発症した10代の頃から医者や家族は「焦らずゆっくり休め」って口を揃えてた。 でも実際それで休んだら社会復帰が遠のくだけじゃん? 当時はまだ就職も決まってなかったし、無理矢理でも何とか仕事見つけなきゃって思ったよ。 まあそれで案の定ブラック企業入って悪化して終わったんだけどさ。 その後、「前回焦って失敗したから」と思って今度はリハビリに専念したよ。だけどそれで半年くらい経ったあといよいよ普通に外出して色んなことが出来るレベルまで回復したときにはもう働き口なんて無かった。 今のところ何社も受けて全部書類落ち。つーかこれまでの人生で採用されたのIT派遣しか無いから選抜を勝ち抜けたことは生涯通してゼロだわ。 結局「うつで療養した人」の受け皿が社会のどこにも無い。 なんならまともな会社は既往歴を知られたら不採用だからね。社会的な扱いは

                                          うつ病の人に「焦るな」とか「ゆっくり休め」って無理だよね
                                        • 未成年アル中 (追記しました。)

                                          思えば最近頭がぼーっとし、文字を打つことも面倒くさく感じ、何に対してもやる気が起きず、集中力が散漫としていた。 家は裕福な家庭で、比較的余裕があった。お金を下さいと言えば5.6千円は中学生の頃から手に入っていた。高校になり、有難いことにアルバイトの面接に合格し、アルバイトを始めた。最初はパソコンを打つだけだったが、それ以外の事もさせてくれるようになり、色々と仕事をしていた。 しばらく経ち、職場の先輩から飲みに行こう、と言われた。最初は物凄く抵抗があり、居酒屋という場所も今まで1度も行ったこともなく、門限も8時だった為、そんな所にはいけなかった、興味もなかった。バイトを初めて、親も門限を黙認してくれいた。 「え、お前酒強いんじゃね?もうちょっと飲んでみたら?」そう先輩は言った。次先輩とご飯に来た時は、自分でお酒を頼むようになっていた。 お酒を飲むのは楽しいし、愉快になれるし、節度を守って飲ん

                                            未成年アル中 (追記しました。)
                                          • 『アルツハイマー征服』圧倒的な取材力と筆力で読ませるサイエンス・ノンフィクション! - HONZ

                                            本書のプロローグは、「青森のりんごの形が良いのは、季節ごとに、こまめに手当てをするからだ」という、青森在住のわたしにとっては、不意を突かれる一文ではじまります。 なぜ、アルツハイマーの本で、青森のりんごなのか? その理由はすぐにわかりました。青森には、家族性アルツハイマーの大きな一族があるというのです。長身で美男美女の多いその一族は、おそらくは結婚相手に困ることはなかったのでしょう、よく繁栄したといいます。しかしどういうわけか、四十代、五十代になると、おかしなことが起こる。二戸陽子さん(仮名だそうです)の身にも、それが起こります。四十歳になる頃からりんごの作業ができなくなり、やがて、りんごの収穫期に、りんごの実ではなく、葉っぱを摘んで持ち帰るようになる。すると一族の人たちは、こうささやきあったそうです。「これはまきがきたのかもしれない」 ここでわたしはまたしても、ドキッとしました。「まき」

                                              『アルツハイマー征服』圧倒的な取材力と筆力で読ませるサイエンス・ノンフィクション! - HONZ
                                            • 「困った人」は「困っている人」――自己治療と重複障害(松本俊彦)[第8回] 酒をやめられない文学研究者とタバコがやめられない精神科医の往復書簡

                                              依存症は、現代人にとって、とても身近な「病」です。非合法のドラッグやアルコール、ギャンブルに限らず、市販薬・処方箋薬、カフェイン、ゲーム、スマホ、セックス、買い物、はたまた仕事や勉強など、様々なものに頼って、なんとか生き延びている。そして困っている、という人はたくさんいるのではないでしょうか。 そこで、本連載では自身もアルコール依存症の治療中で、数多くの自助グループを運営する横道誠さんと、「絶対にタバコをやめるつもりはない」と豪語するニコチン依存症(!?)で、依存症治療を専門とする精神科医・松本俊彦さんの、一筋縄ではいかない往復書簡をお届けします。最小単位、たったふたりから始まる自助グループの様子をこっそり公開。 薬物依存症臨床におけるADHDマコト、お返事ありがとう。 前回の手紙の最後に触れていたADHDの問題、依存症臨床ではすごく大事なことです。 依存症全般がADHDと深い関係がありま

                                                「困った人」は「困っている人」――自己治療と重複障害(松本俊彦)[第8回] 酒をやめられない文学研究者とタバコがやめられない精神科医の往復書簡
                                              • 【3942】統合失調症患者と思われる方のレイシズムについて | Dr林のこころと脳の相談室

                                                Q: 私は30代男性です。 先日ユーチューブにて趣味の動画を鑑賞していたところ明らかに統合失調症と思われる方の動画投稿を見つけてしまいました。 その内容はカメラ撮影をしながら町中を歩き回り「在日韓国人(実際は差別用語でしたので変えました)が電磁波を放出し集団ストーカーをしている」「日本人を殺そうと計画を練っている」「精神病(これも精神疾患者への差別用語だったため変えました)は存在しない病気」「精神病院(これも汚い表現)に措置入院した」等の聞くに堪えぬ罵詈雑言の演説が投稿されておりました。 私はつい義憤に駆られてしまいその方のブログにてその内容の反論をしてしまいました。 理路整然に書いたつもりですが書いた後に、精神病に明るくない私がそのような方に強い言葉をかけるのはむしろさらにその病気を悪化させることとなり、かえってその方にとって逆効果になるのではないかとふと感じてしまいました・・・しかしな

                                                • ティ・グエン「エコーチェンバーと認識論的バブル」 - #EBF6F7

                                                  Nguyen, C. T. (2020).   Echo Chambers and Epistemic Bubbles Episteme, 17(2), 141-161. 近年、ポストトゥルースの時代が到来したとか、社会の分断が進んでいるとか、SNSが分断を促進しているといったことがよく言われる。 そこで見かけるのが「エコーチェンバー(原義:反響室)」や「フィルターバブル」のような言葉だ。 今回取り上げるティ・グエンの論文「エコーチェンバーと認識論的バブル」はこうした現象/概念を哲学的に考察するものである。 これは社会認識論という分野に位置づけられる研究であり、私の専門ではないのだが、ポストトゥルースや陰謀論に対する見通しをとても良くしてくれるので、議論の一部を紹介したい。 (なお、グエンは美学と社会認識論の両方の分野で活躍する哲学者である。) はじめに 近年、二つの異なるが相互に関連しあ

                                                    ティ・グエン「エコーチェンバーと認識論的バブル」 - #EBF6F7
                                                  • 実は脳の神経細胞が「縮んで」いた!ついにわかってきた「うつ病」のメカニズム(古屋敷 智之)

                                                    自閉スペクトラム症、ADHDなどの発達障害、統合失調症......。多くの現代人を悩ませるメンタルヘルスについて、原因と治療法の研究が進んでいます。 脳科学の視点から最先端の研究を紹介した『「心の病」の脳科学』(講談社ブルーバックス)の中から、特に多くの人々を悩ませる「うつ病」について紹介しましょう。 *本記事は『「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか』を一部再編集の上、紹介しています。 日本人の100人に6人が発症する「うつ病」 WHO(世界保健機関)によると、「気分が落ち込む」「何に対しても興味や喜びを感じることができない」といった症状が現れるうつ病は、2021年時点で、世界で約2億8000万人もの人々が苦しんでいる精神疾患です。 厚生労働省によると、日本では100人のうち約6人という高い頻度で発症します。 うつ病は、統合失調症や双極性障害などに比べて遺伝要因よりも環境

                                                      実は脳の神経細胞が「縮んで」いた!ついにわかってきた「うつ病」のメカニズム(古屋敷 智之)
                                                    • 研究室に行ってみた。発達障害クリニック附属発達研究所 自閉症 神尾陽子

                                                      発達障害である自閉症は、人口の2%に及び、“グレーゾーン”も入れると1割を超すという。現在の診断名は「自閉スペクトラム症」で、かつてのアスペルガー症候群も含め、その現れ方は様々だ。そんな自閉症への理解を深めるために、日本の研究と治療と支援をリードしてきた医師、神尾陽子先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=内海裕之)

                                                        研究室に行ってみた。発達障害クリニック附属発達研究所 自閉症 神尾陽子
                                                      • 発達障害と知的障害 「IQ70以上」が生きづらいのはなぜか?

                                                        「発達障害のリアル」を、自身も発達障害(学習障害)の息子を育てるフリーランス編集者・ライターの私(黒坂真由子)が模索する本連載。 発達障害に対応するとき、直視せざるを得ないのが、知的障害の有無だ。 「発達障害に知的障害が伴うかどうかで、生じる課題や対応策は違ってくる」。こう指摘するのは、立命館大学教授で医学博士、臨床心理士でもある宮口幸治氏。『ケーキの切れない非行少年たち』『どうしても頑張れない人たち』(ともに新潮新書)などの著作でも知られる。 『ケーキの切れない非行少年たち』は、発達障害の問題を取り上げた本として読まれることも多いが、この本で宮口氏が本当に問題視しているのは「気づかれない境界知能と軽度知的障害」なのだという。 発達障害と知的障害は、どのような関係にあるのか。知的障害があるかどうかで、発達障害への対応はどう変わるのか。見過ごされやすいという「境界知能」と「軽度知的障害」の問

                                                          発達障害と知的障害 「IQ70以上」が生きづらいのはなぜか?
                                                        • 20200731 『ケーキの切れない非行少年たち』の著者を応援し、またこれ以上障害者が関係者の自己満足に消費されないために - ブログを作っては消すのやめろ

                                                          (※この日記を書いた後、発達障害支援者の界隈に晒し上げられ盛大に叩かれましたが、私は発達障害当事者です。) (叩かれたことに伴って多数の加筆修正を行いました。) 読んだ。 凄く面白かった、けど、読んだ人間の9割……、いや、99%は内容を誤解すると思うので、誤解しないでこの本を読むための知識を私の実体験を交えて書いておく。 本の内容は一貫しており、「発達障害/境界知能/知的障害が教育の中で見過ごされ、適切なケアが受けられなかった末に非行に至ったケースが極めて多く、教育が適切に機能していれば未然に防げたはずの加害者と被害者が量産されている」というのが大体の趣旨にあたる。 ただしこれは、決して「障害持ちの犯罪者に寛容であれ」という意味ではない。また、99%の人間は「境界知能」とか本書内で形容されている人間の像を正しくイメージ出来ない。絶対にできない。なので私はそれだけをこの日記に書きたい。 ただ

                                                            20200731 『ケーキの切れない非行少年たち』の著者を応援し、またこれ以上障害者が関係者の自己満足に消費されないために - ブログを作っては消すのやめろ
                                                          • アルコール(1) ストロング系チューハイというモンスタードリンク――松本俊彦「身近な薬物のはなし」

                                                            【連載】松本俊彦「身近な薬物のはなし」(2) ストロング系チューハイへの警鐘 2019年の大晦日の夜――まさにコロナ禍前夜――のことです。私は、ネットサーフィン中に偶然目に入ったある記事に目が釘付けになりました。 それは、「ストロング系チューハイ裏話。国のいじめに酒造メーカーブチ切れ」1というタイトルの、わが国の酒税方式を批判する記事でした。内容を要約すると、次のようになります。 「わが国では、ビールはアルコール度数が低いわりに課税率が高い。その高い税率を逃れるべく安価な発泡酒が登場したのだが、その発泡酒が売れると、今度はそれに高い税を課す。その『税収ありき』の一念によるイタチごっこが、酒造メーカーを追い詰め、結果的に、あたかもジュースに高濃度合成アルコールを添加したような、恐ろしく安価なモンスタードリンクを作り出させてしまったのだ……」 私は思わず膝を打ちました。 「なるほど、そういう背

                                                              アルコール(1) ストロング系チューハイというモンスタードリンク――松本俊彦「身近な薬物のはなし」
                                                            • 【3958】統合失調症からの回復に伴い、現代の矛盾が見えてきました(【3945】のその後) | Dr林のこころと脳の相談室

                                                              Q: 【3945】良い幻聴も消さないといけませんかの20代女性です。 かかっているお医者さんにお話するのは直接治療に関わると思うので、インターネット上で精神科医の方に話せる機会をありがたく思います。 病識が持ててから自分にとって良い幻聴ばかり聞こえるのがとても不思議で、色々調べたら心理学者のジュリアン・ジェインズの二分心という仮説を見つけました。 ご存知かもしれませんが稚拙な要約をさせていただくと、およそ3000年前は人間は皆、右脳が導き出す神の声に従っていた。言葉が生まれてから意識という概念が生まれた。現在はその名残で統合失調症がある。 というものです。 林先生はこの二分心の仮説についてはどう思われますか? 私は、病識が持ててから再発して生まれた幻覚が、とても神秘的なもの思えて仕方ないのです。 こういう考え自体が病気だと言われればそれまでですが、今の社会が人間本来の姿を抑圧するおっかない

                                                              • There’s a Name for the Blah You’re Feeling: It’s Called Languishing (Published 2021)

                                                                At first, I didn’t recognize the symptoms that we all had in common. Friends mentioned that they were having trouble concentrating. Colleagues reported that even with vaccines on the horizon, they weren’t excited about 2021. A family member was staying up late to watch “National Treasure” again even though she knows the movie by heart. And instead of bouncing out of bed at 6 a.m., I was lying ther

                                                                  There’s a Name for the Blah You’re Feeling: It’s Called Languishing (Published 2021)
                                                                • Amazon.co.jp: 世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか―: ドナルド・ホフマン (著), 高橋洋 (翻訳): 本

                                                                    Amazon.co.jp: 世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか―: ドナルド・ホフマン (著), 高橋洋 (翻訳): 本
                                                                  1