来年の6月に開催が予定されているFIFA2018ワールドカップ(以下「W杯」と表記)ロシア大会に出場する、32カ国の代表チームが決定した。 大きな話題を呼んでいるのは、イタリア代表が60年ぶりにW杯への出場を逃したことだ。 大変に残念な結果だ。 私は、必ずしもイタリアのサッカーが大好きな観戦者でもないのだが、彼らの敗退には自分でも意外に感じるほど落胆している。 それほど、彼らは特別な存在だった。 サッカーの世界において、イタリアは、強豪チームでもあれば名門チームでもあるのだが、それ以上に、ある種の憎まれ役として決勝トーナメントの舞台には欠かせないキャラクターだった。 佐々木小次郎のいない宮本武蔵物語が狙い通りのスリルを演出できず、ダースベーダーの出演しないスターウォーズのエピソードがたぶん観客を魅了できないのと同じように、イタリアが出場しないW杯は、多くのサッカーファンを失望させるはずだ。