政治に口を出す妻、夫を陰で支える妻 「ファーストレディ」と呼ばれる大統領夫人は、かつては夫の大統領を陰で支えるだけの目立たない存在だった。それを変えたのは1933年から12年間大統領を務めたフランクリン・ルーズベルト(民主党)の妻、エレノアだったと言われる。 ルーズベルトの前任のハーバート・フーバー(共和党)大統領の妻ルーは、1898年にスタンフォード大学で地質学の学士号を取得し、8カ国語以上の言語を学んだ才媛だった。当時の女性としてはまれな学歴を持つフェミニストだったのに、夫が大統領に就任してからは夫を支える活動しかできなくなってしまった。 黒人の公民権など社会正義の実現に情熱を持っていたエレノアは、前任者のように世間からの期待に素直に応じようとはしなかった。健康問題を抱える夫の代わりに選挙キャンペーンに行って講演をし、頻繁に記者会見を行い、定期的に新聞や雑誌にコラムを書き、ラジオ番組に
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