ブッダ以前の古代インド哲学『ウパニシャッド』(服部正明訳)を読んでいるのですが、素晴らしい内容に仰天しています。 一つ分かったのは、初期仏典はウパニシャッドのような古代インド哲学に属し、後の大乗仏教とは無関係ではないか?と言うことです。 中村元訳『ブッダのことば』の解説には、「パーリー語で書かれた最古の仏典『スッタニパータ』にはいわゆる仏教らしさが無く、だから本書はなるべく既成の仏教用語を用いずに翻訳した」と言うようにあります。 実際に読むとそれはまさに哲学であって、宗教とは異なることが分かるのです。 宗教としての仏教とは何か? それは古代インド哲学の一つであるブッダの言葉を元にして作られた、宗教だと言えるかもしれません。 哲学は誰にでも必要で、それ故に本来的には誰にでも可能なはずです。 しかし実際には多くの人々が哲学を理解せず、それ故に、哲学の宗教への「置き換え」が生じたのではないでしょ