未組立プラモ写真家。稀に組む。山登る。からぱたへのお問い合わせ、文章・写真・DJ・飲酒のオファーはTwitter @kalapattar からどうぞ
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「機動戦士ガンダム」の生みの親の一人であり、『虹色のトロツキー』など歴史に材をとった重厚な作品群を世に問うてきた漫画家・安彦良和氏。その安彦氏の「原点」を追う新刊がこの春上梓された。安彦良和・斉藤光政著『原点THE ORIGIN』(岩波書店)は、対立し殺し合う人間と戦争の絶えないこの世界を安彦氏はどのように描いてきたか、東奥日報記者・斉藤光政氏がその人生に迫り、今まで表に出ることを可しとしなかった安彦氏本人が今回は「目立ってもいい」と自らの来し方を振り返る。本書の刊行を機に、批評家の杉田俊介氏をお相手に、安彦良和氏にお話しいただいた。 (編集部) 『原点』を読ませて頂いて、今までの僕は安彦さんを「学生運動からの挫折」という神話の中で見てしまっていたのかもしれない、と思いました。けれども、安彦さんの資質としては、やはり左翼運動よりもアジア主義の方が強いのではないか。安彦さんは歴史漫画の中で、
あまり伝わってこないというか……、七〇年代から非常に長い脱政治の時代が来るんですよね。「もう政治は流行らないんだ」「それはそうだ、あんまりにも惨めな終わり方をしたもんな、革命なんて来やしなかったし」というのがあったから仕方がないと思いつつ、それにしても政治の流行らない時代が長いなと思っていたら、ある時期三〇歳そこそこの若い連中が、「安彦さんって学生運動をやってたんですか?」と僕に過去を聞こうとする。「なんでそんなこと聞きたいの?」って聞いたら、「いやあ、ちょっと」っていうから、「知らねえや、そんなこと」って相手にしなかったんですけど(笑)。 そういうことに興味を持った若者が出てきたかというのは、七〇年の政治の季節が終わってだいぶ経ってからですね。僕のすぐ下の世代は頭が良くて趣味が良くてカッコいい、政治なんてダサいと思っている人たちで、そいつらがサブカルを引き上げてひとつのムーブメントを形成
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