大阪でショベルカーにはねられ死亡した女子児童の遺族が運転手らに損害賠償を求めている裁判で、被告側は29日、児童の聴覚障害を理由に「賠償額は減額されるべき」と主張した。 2018年、大阪市生野区でショベルカーが聴覚支援学校に通う小学生らに突っ込み、井出安優香さん(当時11)が死亡し、両親が、運転手と会社に約6000万円の損害賠償を求めている。 争点は、安優香さんが将来得られたはずの収入・逸失利益でこの日の裁判で、被告側は「聴覚障害のない人と同じ労働は困難だ」として労働者の平均賃金の6割を基に計算されるべきと主張した。 被告側は当初、一般女性の4割に減額されるべきとしていたが、父親の井出努さんは「減額の幅は変わったが障害者への差別意識は変わっていない」と話している。