昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
昨年から量子コンピュータ業界は大きな転換期に入りました。これまで人類には難しすぎるという量子コンピュータはみんなで四苦八苦しながら開発をしてきたと思います。具体的な沿革としては、 1、2012年に簡易型量子コンピュータみたいな量子アニーリングマシンが出る。 2、量子アニーリングマシンは2016年をピークに2018年ごろに廃れる。(デスクトップパソコンと大差ないことがわかる) 3...
日本のノーベル賞受賞者(受賞時外国籍者を含む)はこれまでに28人、そのうち科学分野だけで25人。アジアでは圧倒的な実績だが、当の日本においては「ノーベル賞強国」という名誉は昔の話になりかねないと憂慮する声が出ている。2020年代に入って受賞者がわずか1人となったうえ、国際的に注目される論文数も中国などに抜かれているためだ。日本の科学界は、研究領域が全般的に狭まったことを原因と見つつ、「このままではノーベル賞受賞者が急減する時代が来かねない」と懸念している。 日本を代表する理工系の名門大の変化もこうした危機感が背景にある。4月3日午前、小雨が降る中、東京・目黒区大岡山にある東京工業大の正門は入学式に出席する新入生と家族たちで混みあっていた。「東京工業大学」と刻まれたプレートの前で記念写真を撮ろうと、保護者と学生約100人が列をなしていた。行列に並ぶ人々の間からは「間もなく校名が東京科学大にな
Large language models can do jaw-dropping things. But nobody knows exactly why. コンピューター科学者は 大規模言語モデルをなぜ 「科学」するのか? 大規模言語モデルが破竹の勢いで成功を収めているにもかかわらず、こうしたモデルがうまく機能する仕組みや理由は、いまだによくわかっていない。コンピューター科学者たちは、その謎を解明することで次世代のAI技術の開発とリスク管理に生かしたい考えだ。 by Will Douglas Heaven2024.03.29 1 18 2年前、オープンAI(OpenAI)の研究者ユーリ・ブルダとハリー・エドワーズは、言語モデルに基礎的な算数をさせるには何が必要かを調べていた。2人は、2つの数を足し合わせる例題をいくつ見せれば、モデルは与えられた2つの数を足し合わせられるようになるのかを
文部科学省は26日、博士号取得者を3倍に増やす構想「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を始めると発表した。博士人材のキャリアパスの多様化や大学院改革、学生支援など44の施策を講じる。文科省は優れた博士人材の昇格ペースを加速する。産業界には採用拡大と処遇改善を働きかける。人口当たりの博士号取得者数を世界トップレベルに引き上げる狙いだ。 【表】「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」の全容 法学博士と商学博士を持つ盛山正仁文科相肝いりの政策として始める。キャリアパスの多様化策としてジョブ型研究インターンシップ(就業体験)を柔軟化し、雇用した博士人材の人件費の一部を税額控除する研究開発税制の活用を広げる。総務省と連携して自治体での博士人材の実態を調べる。活躍事例を周知し、採用や環境整備を促す。科学技術教育に力を入れる高校では「博士教諭」としての採用も促す。 大学院改革では世界トップ水準の教育拠点
東北大学の研究チームは、医用画像診断AI(人工知能)が診断を下す際に、答えは正しくても、AIが診断に至った根拠と専門医の所見が必ずしも一致しているとは限らないことを明らかにした。医学的に妥当でない不適切な根拠に基づく診断は、思わぬ結果を招く危険があるため、このような危険性を認識して対策することで、より安全性の高いAIの臨床応用が求められる。 研究チームは今回、AIが医用画像中のどこに注目して診断したのかを可視化する技術を用いて、その注目領域の医学的な妥当性を詳しく解析。先行研究で高性能を達成した深層学習モデルの注目領域と、医師の診断に基づく重要領域を比較した結果、深層学習モデルの高い分類性能に反して、その注目領域の30~80%は医学的な重要領域と無関係であり、両者に大きな齟齬があることがわかった。 医用画像診断へのAIの応用が進められているが、AIが訓練データから何を学んだかなどの詳細はこ
近年、iPS細胞やES細胞に関する研究が進んでいる。そうした多能性幹細胞から、人体を構成する末端細胞にとどまらず、人間の脳組織である「脳オルガノイド」も作られている。2023年、脳オルガノイドを法的に「人」と見なせるかという論文を広島大学などの研究グループが発表した。若手の生命倫理学者の観点からの問いかけだ。同じく若手の法学者はこれにどんな観点で答えただろうか。 オルガノイドとは試験管内やシャーレ上で多能性幹細胞を培養し、自発的な複製と分化を誘導して得られる3次元の構造体だ。「臓器(organ)のようなもの」という意味でオルガノイド(organoid)と命名された。脳オルガノイドは脳に似た3次元組織だが、現在のところ人間の脳のような複雑な機能を持つとは考えられていない。 広島大学大学院人間社会科学研究科の澤井努准教授(生命倫理学)の研究グループは、2023年3、4、10月と立て続けに脳オル
胎児の脳から作成した実際のミニ脳は米粒ほどの大きさ(写真はイメージです) Sergey Nivens-Shutterstock <オランダの研究者らが、中絶されたヒトの胎児の脳組織を使用して「脳オルガノイド(ミニ脳)」を培養することに成功した。iPS細胞を用いたものとはどう違うのか。オルガノイド作成の意義と歴史を紹介する> 「臓器(organ)のようなもの」が語源の「オルガノイド」は、試験管など生体外で栽培された3次元の構造体で、特定の臓器の細胞と機能を模倣します。拡大しても模倣した臓器とそっくりの解剖的な特徴を示しますが、大きくても数ミリメートル程度のため「ミニ臓器」とも呼ばれます。 オランダのプリンセス・マキシマ小児腫瘍センターとヒューブレヒト研究所の研究者らは、中絶されたヒトの胎児の脳から採取した細胞を用いて「脳オルガノイド(ミニ脳)」を培養することに成功したと発表しました。研究の詳
Covid-19に関わる科学を代表する技術といえばmRNAワクチンだろう。そして、これを支える技術が昨年ノーベル賞を受賞したカリコさん達の修飾RNAといっていい。私もこのワクチンの開発スピードと効果について何度も紹介した。 シュードウリジンはmRNAに対する自然免疫反応を抑える目的で使われるが、私だけでなく、これまでそれを取り込んだmRNAは翻訳の鋳型としては問題がないと考えてきた。 本日紹介する論文 しかし、今日紹介するケンブリッジ大学からの論文は、シュードウリジンを取り込んだmRNAには、フレームがずれたペプチドを翻訳してしまうという思わぬ落とし穴があることを示し、今後シュードウリジンを取り込んだmRNAを使うために必要な塩基配列デザイン法まで示唆した重要な研究で、12月6日 Nature にオンライン掲載された。 タイトルは「N1-methylpseudouridylation of
ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ特任教授とドリュー・ワイスマン教授が、メッセンジャーRNA技術の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した。mRNAは新型コロナ・ワクチンの基盤技術として知られているが、その用途はワクチンにとどまらない。 by Cassandra Willyard2023.10.11 2 6 この記事は米国版ニュースレターを一部再編集したものです。 メッセンジャーRNA(mRNA)技術の研究で、新型コロナウイルス感染症ワクチンへの道を開いたことで極めて高い評価を受けた2人の科学者が先日、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ特任教授とドリュー・ワイスマン教授は、mRNAが炎症反応を引き起こすのを防ぐためにmRNAを調整する方法を発見した。2005年に初めて発表された彼らの発見は、何百万もの命を救ったワクチン接種戦略の一端を担った、モデルナとフ
量子テクノロジーの進展で期待が高まる量子エンジン(写真はイメージです) Nataliya Pylayeva-Shutterstock <量子エンジンはどのような原理で動くのか。これまでに話題となった「熱を使わないエンジン」の開発史とともに紹介する> 沖縄科学技術大学院大(OIST)とドイツの複数の大学による国際研究チームは、世界で初めて「量子力学の原理を用いたエンジン」の設計・製作に成功しました。 現在使われている熱機関(heat engine)は、熱をエネルギー源としています。熱源や燃料を装置外から取り込むものは外燃機関、装置内で生成した熱エネルギーを利用するものは内燃機関と呼ばれます。 18世紀半ばから19世紀に起こった産業革命では、石炭を利用した外燃機関である蒸気機関の開発で動力源が刷新され、社会構造が変わりました。その後、外燃機関は小型軽量化が難しいことから、自動車や飛行機などの輸
「レイトレーシング」は 3D グラフィックスの重要な技術となっていて、レイトレーシングを使ったリアリティの高いグラフィックス表現を見る機会が増えてきました。 また同時に、「レイトレーシングをオーディオに応用する」といった言及もちょいちょい見かけるようになりました。 しかし、グラフィックスのシミュレーションにレイトレーシングが有効なのは光の特性をレイトレーシングで近似できているからであり、音の特性に関してはレイトレーシングだけで近似するのは困難です。これはもう少し広く知られていて欲しい事実なのですが、何故かあまりきちんと知られていません……。 そもそも悲しいことに、「物理シミュレーションによる音響空間表現(方角、残響、遮蔽などの表現)」を網羅的に真面目に考察した資料は恐ろしく少ないです。この現状では、レイトレーシングだけで音響空間表現が簡単に出来るというような誤解が生まれてしまうのも仕方ない
脳活動を発話に変換する新たな研究成果が発表された。発話に使う唇や舌の筋肉を制御する脳内信号を脳インプラントで捕捉し、その信号をAIで言葉に変換する。 by Cassandra Willyard2023.08.28 1 10 「私の人工音声はどうかしら?」と、コンピューターの画面に映し出された女性が緑色をした目を少し見開いて尋ねる。映像は明らかにコンピューター処理されており、音声もたどたどしいが、それでも画期的な瞬間だ。この映像は、18年前に脳卒中で発話能力を喪失した女性のデジタルアバターだ。脳インプラントと人工知能(AI)アルゴリズムを取り込んだ実験の一環として、現在この女性は、本人の声を複製した音声で語り、アバターを通じて限られた範囲の表情を伝えることもできる。 8月23日にネイチャー(Nature)誌に掲載された、2つの別々の研究チームによる2本の論文は、この分野がいかに急速に進歩して
原子核変換に伴う熱の放出を利用する加熱装置の製品化が目前に迫っている。新エネルギー関連のベンチャー企業、クリーンプラネット(東京都千代田区)が量産を前提としたプロトタイプを製作し、現在、実証試験を続けている。2030年までには川崎市内にパイロットプラントを建設し、量産体制を整える計画だ。 クリーンプラネットは2012年に設立され、2015年に東北大学と共同で仙台市内に設立した同大学電子光理学研究センター内「凝縮系核反応研究部門」と、川崎市にある製品開発拠点で、「量子水素エネルギー(Quantum Hydrogen Energy=QHe)」の実用化に取り組んでいる。 「量子水素エネルギー(QHe)」とは、ナノサイズの構造を持つニッケルベースの複合金属材料に少量の水素を吸蔵させて加熱すると、投入した以上の熱を生み出せる技術で、クリーンプラネットが独自に使っている用語。同社では、「QHe イカロ
ユーザーが問いかけた質問に対してほぼ的確な答えを生成できる対話型AI、ChatGPTが話題だ。人間の使うことばとは何が違うのか。どう使いこなせばいいのか。オノマトペや「記号接地」をキーワードに、今井むつみ慶應義塾大学教授が語る。 (『中央公論』2023年7月号より抜粋) 赤ちゃんに易しく外国人に難しいことば ──子どもはことばをいかに覚えるのかを研究する今井さんですが、今回はAIの言語学習との比較などを通して、両者の違いについて伺います。まず、最新刊『言語の本質』では、日本語を話す人はオノマトペを言語習得の足場とするとのことでしたが、どういうことなのでしょうか。 英語は日本語のようにオノマトペが体系化されていませんが、だからといって英語が音と意味のつながりが薄い言語というわけではありません。英語には音の感触が織り込まれた動詞が多いんです。例えばtickle(くすぐる)。語感に日本語でいう「
Adobeが権利的にクリアなトレーニングモデルを用いた画像生成AI「Firefly」を発表したり、Microsoftの検索エンジンであるEdgeで対話型AIのChatGPTが活躍していたり、世界的なコンサル企業が「社員の50%は業務にジェネレーティブAIを活用している」と明らかにしたりと、ジェネレーティブAIは社会に広がり続けています。しかし、AIを使用してコンテンツを作成・公開する人が増えていることで、新たな問題として「AIが生成したコンテンツがインターネット上にあふれ、それをAIが学習することで、重大な欠陥が生まれている」ということが研究者グループから指摘されています。 [2305.17493] The Curse of Recursion: Training on Generated Data Makes Models Forget https://doi.org/10.48550/
「住所の揺らぎ程度のことにAIを使いたいだとかデジタル音痴」だの「住所の正規化なんてExcelで2時間あれば作れそう」だの、たいへんフットワークの軽やかな言説の数々に、位置情報界隈のみならず住所の正規化や名寄せに少しでも関わったことのあるエンジニアが総立ちでマサカリを投げていたのも記憶に新しい今日この頃ですが(2023年6月6日)、この手の騒動は周期的に起こってる印象です。 ということはつまり いつまで経っても解消されない、解決が困難な課題である その困難さが界隈以外に共有されていない であるわけで、その都度Twitterにトリビアが投下されてはTLが賑わい華やかではありますが、そろそろ自分の整理としてもどれだけ日本の住所システムがカオスで、その計算機的な処理がいかに困難かをメモっておこうかと思いました。 なおこの件については既にQiitaにGeoloniaの宮内さんが鼻血の出そうな良エン
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