政府のIT総合戦略本部が開催する「パーソナルデータに関する検討会」が2013年12月10日、5回の審議を経て終了した。検討会で固まったデータ利活用ルールの見直し方針案は、12月中に政府方針として決定した上で、2015年1月には新ルールに基づく個人情報保護法の改正案を国会に提出する計画だ。
日経コンピュータ2013年10月17日号の特集「『Suica履歴販売』は何を誤ったのか」のあとがきでも書いたのだが、「データ分析とプライバシー」をテーマに記事を書くのは、IT記者として結構ストレスがたまる作業である。 まず、議論がややこしい。「個人情報とは何か」について、専門家の間でも確たるコンセンサスがない。そもそも、プライバシーの権利について、法学者の間で議論が定まっていない。 このテーマで取材すると、取材先の企業からは「細かい話を聞く記者だなあ」と煙たがれる。一方で、記事の中で「データ利活用とのバランスも大事」と書けば、プライバシー保護を重視する匿名諸氏からTwitterなどで罵倒を浴びる。いずれにせよ、あまりいい思いをした記憶がない。 それでもせっせと記事を書いている背景には、データ利活用とプライバシー保護のバランスについて、誰もが「ルール作りは重要」と言いながら、誰も何も決めよう
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