其 一 レモンの木は花さきくらき林の中に こがね色したる柑子〔かうじ〕は枝もたわゝにみのり 青く晴れし空よりしづやかに風吹き ミルテの木はしづかにラウレルの木は高く くもにそびえて立てる国をしるやかなたへ 君と共にゆかまし 其 二 高きはしらの上にやすくすわれる屋根は そらたかくそばだちひろき間もせまき間も 皆ひかりかゞやきて人かたしたる石は ゑみつゝおのれを見てあないとほしき子よと なぐさむるなつかしき家をしるやかなたへ 君と共にゆかまし 其 三 立ちわたる霧のうちに驢馬は道をたづねて いなゝきつゝさまよひひろきほらの中には いと年経たる竜の所えがほにすまひ 岩より岩をつたひしら波のゆきかへる かのなつかしき山の道をしるやかなたへ 君と共にゆかまし 明治15年(1882年)に刊行された『新体詩抄』の理念は、著者のひとり、井上哲次郎の「夫レ明治ノ歌ハ、明治ノ歌ナルベシ、古歌ナルベカラ
2013年06月15日 ミニヨンの歌・ただ憧れを知る者だけが ミニヨンの歌・ただ憧れを知る者だけが ゲーテ ゲーテの教養小説「ヴイルヘルム・マイスター修業時代」の人気の凄さです。イタリア生まれのミニヨンは幼い時にジプシーにさらわれ、サーカス小屋の歌姫となりました。 演劇修行中の青年ヴイルヘルム(24〜25歳頃)によって助けられたのは12〜13歳頃です。一流の演劇人を目指していたヴイムヘルムは、助けたミニヨンの年齢をそのように感じたのです。 幼いミニヨンをいくら愛しく扱っても、ミニヨンはヴイルヘルムの恋人の対象にはなりません。サーカス座長のムチ打ちから、ウイルヘルムがお金を支払って救い出されたミニヨン、彼のことをお父さんとかマイスターと呼び慕うのです。 「ただ憧れだけを知っている者だけが、自分の苦しみを分かってくれる」と、未だ見ぬ南国イタリアの歌をミニヨンは歌います。 その可憐なミニヨンは
表紙へ ドイツ詩の鑑賞へ 著作権とモラルを守り、引用、参考資料にされる場合には、著者名、タイトル、このページのサイトアドレスを明記して下さい。 ミニヨン ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスター修業時代』より Johann Wolfgang Goethe 訳、記述 渡辺美奈子 ページ公開2003年1月30日 ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスター修業時代』には4つの「ミニヨンの歌」があります。1815年に出版されたゲーテ詩集では、最初の"Kennst du das Land, wo die Zitronen blühn" は「バラード」の項の中に "Mignon" というタイトルで収められ、他の3つのミニヨンの歌 "Nur wer die Sehnsucht kennt", "Heiß mich nicht reden, heiß mich schweigen", そして "S
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